マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

起立性調節障害(その2)

2010年02月27日 | 診療
(その1)から続きです。

不登校で悩んでいる子の中にはかなりの割合でこの起立性調節障害が
一因となっているとも言われているんですよ。

血圧を上げる薬を使ったり、場合によっては漢方薬を処方したり、頭痛には頭痛薬、
腹痛には胃薬、整腸剤を処方したりと対症療法が中心となります。
心身症的要素がかなり強い場合や明らかな「うつ」傾向を認める場合はやはり心療内科や
精神科での相談も大事になってきます。
ただやはりみなさん敷居が高いようでなかなか受診まですんなりとはいかなようですが。

夜更かし朝寝坊の子が多いので生活リズムを直さないと話が始まらないのですが、
これまたお年頃の子どもたちには難しい。
朝ごはんを食べろと言われても受け付けないものは食べられない。

学校が休みがちになってくると親御さんのストレスもたまってきます。
だいたい、ずる休みなのか本当にしんどいのかなんて本人にしかわかりません。
下手すると本人すらわからないなんてことも。

お母さんが思いつめておられることも結構あるので、「うちみたいな病院でも
毎月誰かが同じことで受診してますよ」なんて言うとちょっとだけ安心はされるみたいです。
たまに涙ぐまれなりなんかすると、涙もろい小児科医はあやうく目がうるうると。。。

大きくなってきたけどまだまだ子どもとやっかいな時期です。
かまうとうるさいと言われ、ほっとくとかまってくれんのかとすねられる。。。
いやはや自分が中学生の時がそうでしたから。
もう母親がうっとうしくてうっとうしくて。
1年間まったく口ききませんでしたからね。

自分の子どもだからとわかっているつもりでいたけど、実際は。。。なんてよくあることですよね。
そもそも母親が中学生くらいの息子のことわかっているならかえってびっくりです。
父親が年頃の娘のことわかっていたら気持ち悪い?^^;

外来でできることはしれてますが、家族と学校と連携でなんとかややこしい時期を
乗り越えれたらいいなと思います。
家族内でのコミュニケーションも大切かと。
夫婦で、親子で、何でもいいから絶えず話をしておかないといけないのでしょうね。
小児科医はちょっと横からおせっかいみたいな感じで参加できるといいなと思っています。
自分の身体とはずっと付き合っていかなければならないので、うまく乗り越えられるといいのですが。

そうそう、外来で少し話こんで、一旦さよならしますね。
外来のカーテンくぐるかどうかのうちからお母さんの声が。。。
「先生の言ってはったことちゃんとわかった?」
これ一番ダメですよ。。。
あと、「気持ちの持ちようだ」は確かにその通りな面もあるのですが、
キアイだけではどうしようもない部分もあります。
あまり精神的なものと強調するのもいけませんね。

怖いのは今から10数年後のうちの娘たちなんですよね。。。
今こんなにえらそうなこと言っておいて、やっぱり悩んでると思います。
昔自分の母親を泣かせた罰は自分に返ってくるんでしょうかね。。。
話ずれますが、「お父さん、くさい!」だけは許すまじと思う今日この頃です。
今からみんなに無理と言われてますけどね。。。
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