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ねがうこと、ゆだねること

詩人・岸田衿子亡くなる

2011-04-13 | art
詩人・岸田衿子が4/7に死去したことが
ニュースで報じられていた。享年82歳。

嫁さんがファンなのでいくつかある絵本や
詩集を本棚から取りだして眺める。

一番印象にあるのは『ジオジオのかんむり』


ライオンのジオジオとことりという孤独者同士が
心をひらいて幸せになる。

ジオジオは、よく めが、みえません。
でも、ジオジオは きいて いたのです。
ことりの こえを、うれしそうに
じっと きいて いたのです。

中谷千代子(同じく故人)の絵がなんともいい。
おなじ中谷の絵で『かばくん』


動物園から、かばの親子、かめ、飼育係、来園のこども達
いろんな声が聞こえてくる。

もう おなか いっぱいなんだな
うん おなか いっぱいなんだ

その続篇が『かばくんのふね』

こうずい こうずい
「のせて のせて かばくん」
ちいさい どうぶつは もっと
ちいさい こどもを つれてきた
「みんな のせてよ かばくん」

津波でさらわれるひとや動物を
のせてくれたのは何だったんだろう?


やまたにゆりこ絵による『木いちごつみ』

しなないひとには おしえてあげて
まっしろなはなは 木いちごのはな
まっかなきのみは 木いちごのみ


安野光雅絵の『ソナチネの木』

小鳥が一つずつ
音をくわえて とまった木
その木を
ソナチネの木 という


妹が女優の故岸田今日子で
二人の詩人と結婚。
1954年 谷川俊太郎と結婚(翌年離婚)
1969年 田村隆一 と結婚(1989年 離婚)

なにもかも詩的な人生だったのかも。
ご冥福を祈ります。