やはり野におけ藪萓草
【ヤブカンゾウ・薮萓草】ユリ科
多摩川ぺりをサイクリングしてると、鬱蒼と茂った夏草の中に、オレンジ色の花が咲いているのが目につきます。
大群生というほどではありませんが、土手のあちらこちらで、ヤブカンゾウの花を見ることが出来ます。
嬉しくなりました。
東京でも、公園や側道、個人のお宅などでも、ヤブカンゾウの花を見ることは比較的容易に出来ますが、こんな風に自生してるものを見かけることは、ほとんどありません。
街中の鉢植えのものを見ようが、多摩川べりで見ようが、同じヤブカンゾウの花には違いありませんが、見る側の思い入れが加わり、特別な花になってしまいます。
卑近で陳腐な例ですが、今回の多摩川行で、私にとってヤブカンゾウの花は印象深い花になりました。
川風を受けながらのサイクリングの道中、ヤブカンゾウの花を見かけるたびに、ついつい嬉しくなってね、和んでしまいました。
歩くだけしか手段がなかったいにしえの旅人たちにも、ヤブカンゾウの花は何かを与えたんだろうなって、思いを馳せてしまいました。
有史以前に中国からやってきて、帰化した植物です。
すっかり日本の風景に溶け込んでいますよね。
3倍体なので、種子を付けることはありません。
匍匐枝で増えていきます。
川原などで多く見られるのは、大雨で地下茎が流されたものが根付いたのじゃないかと言われています。
カンゾウには、ノカンゾウ、ハマカンゾウ、ヤブカンゾウなどがあります。
見分け方はノカンゾウ、ハマカンゾウは一重、ヤブカンゾウは八重咲きです。
ニッコウキスゲに代表されるように、土地名が頭に付く○○キスゲと言われる植物や、ユウスゲ、ヘメロカリスと呼ばれる園芸種のグループも、みなお仲間たちです。
ちなみに、ヘメロカリスとは属名です。
昨年アップしたヘメロカリスコレクションはこちらです。
萓草は漢名ですが、「忘れる草」という意味があり、別名のワスレグサ・忘れ草は、萓草の意味をそのまま名前にしてしまったことになります。
カンゾウの新芽を「野を食す」で記事にしてます。
「隠し味は何?」のタイトルでアップしてます。
こういう花のある風景は、いつまでも残ってて欲しいですね。
綺麗に咲いていましたね。
夏のグリーンの中に、この濃いオレンジが点々と散らばっている様子には
元気が出る気がします。(私にはやっぱり美味しそうに見えます ^^;)
きっといにしえの旅人達も、新たな元気を貰ったのではないかと
そんな気がします。
周りに咲いている小さな丸い薄紫はアカ(ムラサキ)ツメクサですか?
いいですよね、自然な姿は。
人工的な風景のなかで生活していると、こういう場所にいられるだけで、旅人気分が味わえました。
この風景が日常である生活、送ってみたいです。
カンゾウの花につきもののアブラムシもいなっくって、大輪の花を綺麗に咲かせていましたよ。
プチ旅人としては、いにしえ人たちに思いを重ねて、しばし時間旅行もやってきました(笑)。
そうです、アカツメクサです。
こちらの群生も凄かったです。
延々数キロに渡って咲いてましたよ~~
それも立派な草丈で。
★noodlesさん
いい状態のヤブカンゾウには、出会えませんか。
なんてったて、アブラムシげセットのように付いていますからね。