おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

年金の目的をご存じか?

2007年07月25日 | Weblog


暑い一日でござりました。
札幌はようやく30度を超える真夏日となりました。
7月末から8月上旬が北海道の夏でございます。
ってことは、お盆が過ぎると秋の気配って事。
ちょっとの辛抱で、清々しい秋でございます。

さて、毎日毎日、官僚様の悪口ばかり書いて、ご不満のお方も多いかと存じますが、官僚個人には何の恨みもございませぬ。
勝手放題させてしまうシステムが問題なのでござる。

つまりは政治の責任。
政治家がお粗末だから、暴走しておるのです。
優秀な官僚をきっちり使いこなすシステムにせねばならんと言うことでおます。

で、年金問題じゃ。
「…巨大なる資金を国家的に動員することを目標とし…」
「…新しい日本的年金保険は敢えて社会保険たることを要しない」
…と年金制度について、著書で書いておるのは1942年に国民年金制度を導入した厚生省の初代年金課長、花澤武夫というとんでも官僚だ。

つまり、「あえて社会保険とする必要がない」わけで、年金官僚は「初めっから掛け金をすべて国民に還元しなくてよいシステムをつくった」と、8月号の文藝春秋「年金消滅の主犯を暴く」で、ジャーナリストの岩瀬達哉氏は書いておる。

だから、国民の掛け金を使ってグリーンピアなどの天下り先をどんどこ建設し、官僚の利権づくりの道具として利用したのだという。
元々「社会保障制度ではなかった」わけだから、何に金を使おうが自由なわけだ。
単に「国民から金を吸い上げるシステム」だったのじゃね。

こうしたデタラメを許しておるのは、この初代年金課長の花澤武夫がつくった厚生年金保険法79条と国民年金法74条だそうだ。
この法律、「国民の健康増進を目的」に、掛け金をグリーンピアなどに流用できるようにしたもの。
こうした都合のいい条文を、世間に気付かぬように潜り込ませるのが、官僚の常套手段じゃ。

そして「国民の健康増進」を大義名分に、天下りのための施設をどんどこつくり、6兆円以上もどぶに捨ててきた。
凄いねぇ、それにしてもこんな暴挙、どうにも許されんが、だれも気がつかんはずだ。
戦争中のどさくさだもん。
しかもご丁寧に、公務員など自分たちの年金は、流用しないのじゃ。
なんて素晴らしい官僚様たちでござりましょう。

この花澤武夫本人も、別の出版物で「どさくさにまぎれに法案を通してしまった。落ち着いて、みんながまともに考えるようになってからこれを作ろうと思ったら…法律はできなかった」とのたまっておったそうな。
いやはや、呆れますです。

で、今回、安倍おぼっちゃんは社会保険庁を廃止・解体する目的で、強行採決をしましたです。
今度こそ、流用目的の法律は当然廃止になったかと思ったら、これが大違い。
民主党の年金オタク・長妻昭氏によれば、「年金広報・年金教育、アルバイトの人件費、庁舎建設」には流用できる、のだそうだ。

つまり、グリーンピアに代わって、これからは「年金広報センター」だとか「年金教育財団」などがボコボコできて、ここに相も変わらず天下りできることになる。
おまけに庁舎もつくるし、アルバイトの人件費も我々の掛け金から支払うことができまする。
国民の掛け金は、今度はそこに注がれるってことじゃ。
ザル法じゃねぇ。

もしかしたら、安倍ぼっちゃんも知らんのかもしれませぬ。
官僚がこっそり法案に潜り込ませたのかも。
つまりはこれだけ年金が問題になっていてさえ、いまだに、官僚様は省益優先のやりたい放題なのじゃ。

恐れいって言葉もござりません。
国が滅びたとしても、生き残るのは官僚様ってことのようだ。
国民の皆々様もそろそろ目覚めないとダメでないのぉ~
右だの左だのと言ってる時代ではないでしょうがぁ。
政権取り替えないと、どもこもなりません、このお国は。