どうしても行きたかった吉野山。桜の時期は大変な混雑だけど、紅葉ではそれほどでもないだろうと11月9日に宿を予約した。晴れ男にはめずらしく、低気圧の影響で風が強く、ドライブ中には雨も降った。ラッシュを少し過ぎた大阪市内を阪神高速で抜け、西名阪を柏原ICで降りた。右に当麻寺の2塔を見ながら、津風呂ダムに向かった。吉野から少し入り込んだ所にあるダムだが、まだほとんど紅葉はなかった。早々に引き返し、宮滝遺跡と吉野歴史資料館に立ち寄った。宮滝遺跡は、かつて持統天皇が30回以上も訪れた吉野宮があったところで、縄文・弥生の遺跡も出土している。持統天皇は「壬申の乱」で天智天皇の太子、大友皇子に勝利した大海人皇子(後の天武天皇、天智天皇の弟)の皇后(天智天皇の娘)である!?ややこしい関係です。持統天皇は飛鳥浄御原令の制定と藤原京の造営が大きな業績であるが、唯一の子、草壁皇子を天皇にしたくて、天武天皇の死後は自ら女帝として、ライバルの大津皇子を謀反として自殺に追いやり?草壁皇子に継がせるつもりが、その前に草壁皇子は病死した。「春すぎて夏來にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山」万葉集のこの歌はよく知られている。積極的で有能な女性であったようだ。


