ひとり言

日記のように、出かけた事や思った事をひとり言で書いてみます。

投入堂でひとり言

2007年05月12日 | Weblog
GWの最後に出かける前に三朝温泉周辺に何かあるのかとWebで検索すると、どのサイトもたどり着くのは「投入堂」である。国宝「ナゲイレドウ」と奇妙な名前ではあるが写真を見ると、もっと奇妙であった。TVか雑誌かで見た記憶があったが、この建物がこんなところにあったのか!という感覚で目にした。
 連休でもがらがらの中国自動車道を西へ走り院庄ICから179号で人形峠を越え三朝温泉にたどり着く。途中の人形峠は社会の教科書でウラン鉱山と習ったが今では採算が合わないことで閉山になっている。人形峠の不思議な名前は言い伝えによると、峠に大きなクモがいて峠を越すのに難儀していた。その退治に人形を使った。」というもので、クモではなくハチという説もある。今ではまっすぐなトンネルを3本も掘って、車ではあっという間に峠を越えてしまうので「峠」の看板を見ないと気がつかない。
 思いのほか早く到着したので早速三徳山の投入堂を目指した。急に車が増え道路端に駐車している、ここが三徳山であるらしい。入山料400円払って本堂があるところへ階段であがる。入山が午後3時までだったので急ぎその奥の入山事務所へ行くと、沢山の人が並んで靴の点検を受けている。私のスニーカーも靴底を見てアウト、わらじを買わされ500円、登山料が200円、おまけに係りの人は上から物を言う態度で大いに不愉快になった。もっと下の位置で説明を掲示するか、許可する、しないの判断をお金を渡す人と同じにしないでほしい。何か登山者の自己責任と商業ベースとが同居しているようで変だった。さて、そんな気持ちを持ちながら50mも歩くとすっかり忘れる光景が眼前に現れた。木の根が露出している「かずら坂」に登山者がへばりついている。一気に汗だくになり、足の筋肉が笑い出す。その次には「クサリ坂」、「馬の背」…、筋肉も笑うどころか怒り出して上がらない。想像を絶するほど一気に登る行程がこんな観光化した場所にあることが不思議だ。納経堂を過ぎ岩場を曲がると「投入堂」が現れる。その瞬間がありがたかったし、うれしかった。それにしてもどの様にして建立したのかと考えずにはいられない。崖の頂上からは近いので、上から材木を吊り下ろしたらいけるかな、お堂の奥は洞窟で穴が開いているのかな…。素直に感動できない私にも心地よい風は吹いてくれた。