ひとり言

日記のように、出かけた事や思った事をひとり言で書いてみます。

三方五湖でひとり言

2015年06月17日 | Weblog
もし、年数の長さを目で見ることができたら… 70mで約16万年
これは、三方五湖にある水月湖の底に堆積した湖底堆積物の事である。16万年前と言えば地球上にホモサピエンスが出現した頃で、日本列島にはまだ人類の祖先はいなかった頃である。
 どうしてそんな年数が分かるのか?これには水月湖の成り立ちや地形の特殊な条件が偶然生み出した「奇跡の堆積物の年縞」である。(以下Wikipedia抜粋)

 湖底には春から夏はプランクトンの死骸、また珪藻が繁殖して堆積することで白い色の層ができる、また秋から冬は粘土鉱物が堆積することにより黒い色の層が湖底に積みあがっていく。この白と黒のバーコード状の縞模様が1つの組み合わせで1年を表し、これは樹木の年輪と同様で1対の縞模様が1年の時間単位を表すことで、精度の高い環境変動のデータを得ることができる。
 水月湖は水深が深く、湖内に直接流れ込む大きな河川がなく堆積物がかき乱されることがないので、年縞が1枚ずつきれいに積み重なっている状態が保たれている。また、湖底に酸素がないため生物が生息しないことで、年縞がありのまま残っていたこと。さらに好条件となった背景には湖周辺の断層の影響で、湖の底面が堀下がる沈降現象が続いており、湖底に毎年堆積物が積もって侵食して湖が埋まらない。 
 二重底の湖としても知られている。湖水上部(水深0-6m)は淡水、下部(水深7-40m)は硫化水素を含む無酸素の汽水となっている。
水路工事の結果、三方湖からは淡水、久々子湖からは汽水が流れ込むようになり、淡水に比べ重い汽水は湖底に滞留するようになった。この状態で湖の表面に強風が吹いても表層の淡水が攪拌されるのみで、湖底の汽水は滞留したままである。 この結果、下部の汽水は空気に触れることが無く、表層の酸素を含んだ淡水と混じり合うことも無いために、有機物分解によって酸素が消費し尽くされてしまい、2006年時点では硫化水素を多量に含んだ無酸素状態となっている。



往路は京都市内から大原を横切って、直接三方五湖レークセンターを目指し北上した。去年昼飯に食べた大原の蕎麦屋の前を走り、1年って早いなと思った。
目的の三方五湖遊覧船は10時出航なので、時間つぶしに水晶浜海水浴場まで車を走らせた。きめの細かい白い砂で、水晶の名前負けしないきれいな海岸だった。しかし、その向こうには美浜原発の大きな原子炉が堂々と立っていた。
 当たり前だが、いざ乗船して水月湖に浮かんでみても他の湖と変わらず、大きなエンジン音で16万年前への古代妄想はできなかった。船から降りて、今度は三方五湖レインボーラインで上から見ることにした。
 残念ながら、晴れ男の念力も及ばず、霧が出て下界がよく見えなかった。私のミカタ五胡ではなかったようで、次回への期待を残してきた。
しかし、水月湖の年縞は雨にも負けず風にも負けず、過去に例をみない誤差が約5万年で170年程度という精度の高さから、2012年7月13日にフランスのユネスコ本部で開催された世界放射性炭素会議総会で地質学的年代決定での事実上の世界標準となった。(以上Wikipediaから抜粋)