本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

誰からも非難されない場所。

2009-03-20 15:15:01 | 政治
もう20年以上前の話になるが、1982年の大江・鶴見らの「いつものメンバー」の呼び掛けによる「反核アピール」に故埴谷さんが署名したことを吉本隆明が厳しく批判したことがあった。埴谷さんという人はそういう呼びかけの発起人となることはないが、頼まれると気楽にサインしてしまう性格だった。生涯一度の海外旅行では東欧のとあるホームレス(?)から金をせびられてすぐカンパしてしまうし、日本においても私の知人が泣きついたら2~3万円をカンパしてくれたこともあった。ついでに言えばカンパということでは吉本も負けてはいない。自宅を訪問して来たかつての友人が帰り際(彼を外まで追いかけて行って)「うちも苦しいからこれだけ」と彼に用立てたが、一方施しを受けた方の彼は「俺は吉本のその優しさが許せないんだ!」とそれを「袂別の理由」の一つとして本に書いた。それを読んで私もこの秘話を知ったわけである。で、反核アピールを批判する理由として吉本は「誰からも非難されることのない場所から発言することは卑劣だ」と言い「《地球を何十回も爆砕出来る核兵器の存在》などというもの言い自体が既にニヒリズムそのものだ」と論断したのである。そんなことを私はふと思い出した。きっかけは今朝のたまちゃんテレビのスウェーデン特集である。「官の無駄遣い」をこの番組に連載で追求して来た玉川氏が、キャスター・たまちゃんの「スウェーデンの国民は何故税率25%にも及ぶ高い消費税に我慢出来るのか?」という素朴な疑問に触発されて、本場スウェーデンへ取材に行ったというのである。スウェーデン王国は人口900万人の小国だが、国民一人当たりのGDPは世界4位(日本は9位)、国際競争力も日本を上回っている。国会議員の給与は800数十万円(日本は2,200万円)に過ぎず、議員宿舎に至っては20m平米のビジネスホテル並の簡素な施設が国会内に50戸あり、彼らには公用車もなければ公費のスタッフもない。消費税率は日用品が25%、食品が6%、新聞等が2%、教育・医療・介護・育児休暇等福祉は万全で、これが地方の雇用も創出し「限界集落」などは出現しない。貯金は無用だから貯蓄率は低く、総じて「働ける者はみんな働け」という一種「蟻社会」だ。で、googleで「スパモニ」を検索したがHPではスタッフの宴会写真ばかりが目立っていて、別に「スパモニ」の報道姿勢を批判する記事があった。 . . . 本文を読む