GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

「アマルフィ 女神の報酬」

2009年07月25日 | Weblog
今までの日本映画のスケールを遥かに越えるオール海外ロケでした。
南イタリアの海岸沿いの街<アマルフィ>に誰もが魅入られるはずです。

監督は「県庁の星」「容疑者Xの献身」の西谷弘。豪華共演陣は、佐藤浩一、天海祐希、
戸田恵梨香、大塚寧々、伊藤淳史、小野寺昭、平田満、佐野史郎。


 イタリアでの邦人誘拐事件から端を発したストーリーは、二転三転するのですが、それが見ていて「エェー!」て感じがあまりしないのです。スケールと豪華俳優陣に気を取られ、セリフや人物設定の掘り下げが、もう一歩足りなかったように感じます。

 ただ織田裕二が演じた外交官の設定にはとても面白みを感じます。風光明媚な世界の観光地で、邦人を巻き込まれた事件が発生。こんな時、いつも黒田外交官が呼ばれる物語。その国独自の法律や国際情勢、地元の状況等が変化する中、浮いていたはずの黒田外交官の存在がだんだんとクローズアップされる展開。それは単なる小さな邦人が絡む事件ではなかった…。こんな設定で考えれば面白くできるような気がしますが、いかがでしょうか。

 仮に今回の物語が、邦人の誘拐事件という一点にストーリー組み立てればもっとサスペンス感が増したように思えてなりません。捜査権のない外交官と地元警察、そして国際刑事機構や各国の情報組織との軋轢、マフィアやテロ組織と三つ巴、四つ巴になりながら、犯人を追う物語。反発していた母親が、時間が経過するに連れて黒田外交官だけを信じていく展開。映画「ボーン・アルティメイタム」(お奨め度:88点)のようにハラハラドキドキ感満載の緊迫した展開。しかも南イタリアの名所を駆け巡る展開だったら…。おなじ原作者真保裕一の映画「ホワイトアウト」(お奨め度:82点)はもう少し良くできていたように思います。映画を観ながらこんなことを考えてしまいました。

グッドラック感動のお奨め度<75点>