百万ドルの風は

長く暑かった夏も
ようやく過ぎ去りつつあり
今夜は 西の窓から
涼しい風が流れてくる
まるで 天国の風のようで
天女さんが連れてきたようで
正に 五十万ドルの風だ

百万ドルの風は
以前住んでいた阿蘇の風だろう
小学校中学年頃に
学年で阿蘇までバス旅行をした

クネクネ道をだんだん上がって行き
外輪山や阿蘇の五岳の付近で
バスから降り立ち
ススキなどの草原を眺めていると
どこからか
それはそれは爽やかな風が
サワサワと流れ来る

それはまるで
この世にないような素敵な風で
僕は うっとりとして
しばらくは時間も忘れていた

それで 僕は大きくなったら
いつか一度はこの阿蘇に住みたい
と 決めたのだ
そして それが叶うのが
それから およそ25年後になるのだ

ps2017.9.23 草稿 9.24 追記
今朝は 長袖でないと 少し寒いようなあたりの気配 いろんな食べ物も みんな美味しそうに思える