悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

紫式部集091 宮仕え

2006-07-23 06:00:00 | 紫式部集
2006-0723-yms091
宮仕え辛い気持ちも付いて来て
思い乱れる九重の内   悠山人

○紫式部集、詠む。
○略注=ここから四首は、作者の初出仕(1005[寛弘2]年12月29日)の頃を詠う。詞書は、「はじめて内裏(うち)わたりを見るに、もののあはれなれば」。時系列では057の前
。平王ク歌番号057。渋谷版(実践本)056。
 ¶したひきて(慕ひ来て)=新潮版・平王クとも、主語を「憂さ」と
 するが、渋谷版は「心・気持ち」としている。中古文法もだが、
 何を主語ひとつの解釈で、文脈・意味合いがすっかり変わる、
 ほんの一例。
 ¶九重(ここのへ)=もともと中国の王宮の造りが九重であった
 ところから、宮殿・王居などを指す。ここでは、心の襞の乱れと
 の、掛詞。現代詠の「内」も、ささやかに懸ける。
□紫091:みのうさは こころのうちに したひきて
      いまここのへぞ おもひみだるる
□悠091:みやづかえ つらいきもちも ついてきて
      おもいみだれる ここのえのうち


最新の画像もっと見る