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悠山人の新古今

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128 夏なのに時を

2005-12-17 06:00:00 | 新古今集

 題詞に「五月(さつき)の晦日(つごもり)に、富士の山の雪白く降れるを見て」とあるから、もう真夏の雪。万葉以来、夏の雪は畏敬の目で詠われている。
 ひらかなy128:なつなのに ときをしらない ふじなのか
          まだらもように ゆきがふるとは
 ひらかなs1614:ときしらぬ やまはふじのね いつとてか
          かのこまだらに ゆきのふるらん
【略注】○時=季節。
    ○在原業平=悠 077(10月07日条)既出。
【補説】富士の歌。三首並ぶ。
    1612 世の中を心高くも厭ふかな
        富士の煙を身の思ひにて  慈円
    1613 風になびく富士の煙の空に消えて
        ゆくへも知らぬわが思ひかな  西行
    慈円の「思ひ」とは、世俗から離れて、自らを高く修行する決意。
    西行は、自選の最高の一首としたと。家集で「恋」の部に。二、三
    年後に死ぬことになるのだが、それを追って慈円が「俺は彼とは
    違うぞ」と、上の歌を残した。



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