9月23日 (木)
平成17年1月1日より 2,124日目
歩いた歩数 その距離
本日 15,746歩 11,022m
総計 29,424,050歩 20,596,835m
パキスタン・アフガニスタン・イランからトルコ、イスタンプールに向かう。後711,724m
雨の中、妻とお墓参り。御墓を清め、お花を捧げてお焼香、お参りする。
わたしは元来小説などと言うものは暇人の読み物だ、架空な話など読んでも役に立たぬとばかりバカにしていたが、終戦になった後にソ連軍が占守島を攻撃したこと・この戦闘で盟友山崎さんのお父さんが戦死されたことで深い関心を持っていたことから、「終わらざる夏」に占守島の記事があると聞いて、これだけは手に入れて山崎さんに読んでもらい、自分もその真相を知りたいと思って居た。
パソコンの参考書を買いに行ったが欲しいものが見当たらないので、それではと新刊書売り場で「終わらざる夏」を探してみた。何回も行き来して見まわしたが見つからず諦めたところ、その裏側に上下2巻の分厚い「終わらざる夏」が置いてあった。とても3日や4日で読み切れる代物ではないので、自分は後回しとして山崎さんに届けた。
忘れていたころ、山崎さんが手土産持参で返しに来た。「やっと読んだ。色んなことが書いてあっていい勉強になったが、肝心の占守島の戦闘の記事は少しばかりだった」と話された。自分が先に目を通して内容を確認してから、渡すべきだったと反省したが、私も昭和19年11月現役兵として入隊し、終戦処理を見て復員したので部厚い内容に却って興味を惹かれた。
私は20年春現役復帰を命じられて東部150部隊補充隊に入隊、終戦まで衛生兵として徴兵業務にたずさわった。その間、召集されてくる将兵の質の低下・戦闘意識の薄弱さ・徴兵回避の思惟・召集日の欠席者の漸増などで国力の弱体化を実感して一億玉砕を覚悟していたが、この小説を読んで、国民の困窮の実相を知らされて、今漸く納得することが出来た。
○ 昭和20年、敗戦直前の国民の赤裸々な生活の実態が表現されていた。大本営参謀・聯隊司令部・兵事係:・翻訳者・ならず者・出版業者・教育者・市民・児童・・・。
○防衛戦線を突破されて最後の抵抗「一億玉砕」の真相を見た。
○小説家の広範且つ奥深い知識・思考力・表現力の豊かさを初めて知った。
○着想から30年の成果と言うが、私など生涯掛けても1ページも書けぬと悟った。素晴らしい!
○小説の人生に与える影響力の強さを初めて体得した。すごい!