ジャックハマー

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ドラクエ徒然回顧録 2

2004年10月23日 | ゲーム
むっちゃくちゃ久しぶりで、絶対確実に誰にも見られていない日記の第二弾です。

ドラクエ4第2章の醍醐味、それはブライがヒャダルコを覚えた瞬間ではないでしょうか。
それまで単なるやくそう係か、忘れた頃のヒャド担当だったブライが一気に主役級にのし上がり、難攻不落のさえずりの塔に現れる見知らぬ敵をバッタバッタとなぎ倒すのは、ドラクエ4一番の爽快感といっても過言ではありません。多少は過言ですが、この際、小さいことには目をつぶりましょう。

ブライの前では、ハエ男もかまいたちもプテラノドンもフェアリードラゴンも形無しです。
たぶんそれまでの旅で
アリーナ「どけジジイ!ダメージ1の攻撃なんてやめて、おとなしく防御してろ!」
クリフト「てめェ、なにいまさらスライムベスにヒャドとか撃ってんだよ!」
ブライ「だ、だって、ワシより先にお主らがあばれうしどりを倒してしまうから・・・」
アリーナ「つべこべ言うんじゃねェよ!! ったく、年食ってるくせにホイミの一つも使えねェんだからよォ、このジジイは」
クリフト「無駄にMP使って、帰りのリレミト代なくさねえように注意しろよな」
アリーナ「そうそう、アンタなんてしょせんアタシらのアッシー君(死語)なんだからさぁ。きゃはは(笑)」

などとさげすまれていたブライが、それまでのうっぷんを晴らすように
「ヒャダルコ! ヒャダルコ! ヒャダルコォッ!!!」の乱れ打ち。
お年寄りをなめてはいけませんね。

まあ・・・5章のブライはすっかり元通り、マーニャの影に隠れる役立たずなんですけど。(台無し)

どうせ見られてないんだし 2

2004年10月22日 | ゲーム
『ドラクエ徒然回顧録』第1回は「ホイミンの魅力」についてです。

一口にホイミンといっても、「ドラクエ5」以降に仲間になる、一山いくらのホイミスライムに付けられた名前ではありません。
ここで語るのは「ドラクエ4」第一章で王宮戦士ライアンの仲間になるホイミンのことです。

ホイミンは、力と頑丈さだけが取り柄の、魔法なんて全く使えない生粋の戦士であるライアンを、回復役としてサポートする貴重な戦力です。

彼(?)はAIで動き、指示を与えることはできないのですが、時として無機質なAI制御を感じさせない「犠牲心」を見せることがあります。

それは第一章最終戦でのこと。激戦の果てにライアンのHP35 ホイミンのHP9 くらいになった時です。
敵の攻撃に、ライアンはまだ一発なら耐えられます。しかしホイミンは攻撃を受けた瞬間に死にます。それなのに、一番最初に動けるホイミンは

『ホイミンはホイミをとなえた! ライアンのHPが30かいふくした!
ピサロのつかいのこうげき! ホイミンはしんでしまった!』

その瞬間、僕の頭の中に妄想ストーリーが組み上げられました。

傷つき倒れたホイミンに駆けより、抱き起こすライアン。
「ホイミンっ! な、なぜ俺を回復させたんだ・・・? こうなることは解っていただろ」
「ぼ、僕のことはいいんです。それよりライアンさんの、傷、良くなったでしょ? これで、これでよかった・・・んです」
「馬鹿野郎! 俺はまだ攻撃に耐えられたんだぞ! それなのに、それなのに・・・」
「遅かれ早かれ、僕はやられていたんです。だから、ライアンさんを治さなきゃ。ライアンさんにしか、アイツは倒せないんだから・・・」
「だからって・・・」
「さあ、ライアンさん。僕のことはいいから、アイツを倒して。子供たちを、助けてあげて」
「ホイミン・・・・・・」
「あなたに会えてよかった・・・。こんな怪物の僕といっしょに旅をしてくれて楽しかった、です。ありがとう・・・ライア、ン、さ・・・ん」
「ホイミーーーーーーッン!!」

動かなくなったホイミンの亡骸をそっと床に降ろし、ライアンは仇をにらみつける。
「ホイミンは、最高にいいヤツだった。最高の友達だったんだ・・・」はじゃのつるぎを握った手が震える。
「友達? それはあのホイミスライムのことか? 笑止! 魔獣と人間のあいだにそんなものが生まれるものかっ!」ピサロのつかいはからからと笑った。
「あのホイミスライムは愚かだったのだよ。お前たち人間のような下等生物に媚びを売るとはな。だからロクな死に方をしないのだ」
「なんだと・・・?」
「む!? こ、これはなんだ・・・? あ、あの人間からいままでにない気迫を感じる・・・」ピサロのつかいはうろたえた。
「それはホイミンのことか? ホイミンのことかーーーーッ!!」

まあ、ホイミン10ゴールド払えば生き返るんですけどね。(台無し)

どうせ見られてないんだし 1

2004年10月21日 | 日常
楽天のおかげで強引に現実時間に復帰できたのはいいが、一つ問題が生まれました。
「こんな後方に埋もれた10月21日以降の日記をわざわざ見る人がいない」ということです。

本来なら 『三国志』横山光輝著 の話をする順番ですが、どうせ誰にも見られないし、遅かれ早かれ「恥知らず」に載せるしなあ~。

よし、ここは人目に付かないのをいいことに無茶しよう。テーマとか無視してテキトーに書いてやろう。
ただでさえマニアックなのに、もっとマニアックなこと書いてやる!
「さそりアーマーの魅力について」とか書いてやるからな!!

さそりアーマーの魅力といえばアレですよね! ほらアレですよ!

・・・すみません。さそりアーマーに魅力を感じていない自分に気がつきました。

ということで「祝☆ドラクエ8発売記念」と題して、ここから一週間ばかりドラクエの思い出でも書き殴ってやります。

確実に読者置き去りのブログ、お楽しみに♪

WWEの基礎知識 ~レスラー編 1~

2004年10月20日 | スポーツ
水曜日のテーマは『WWE』です。
「なあ、ばあさんや。このブログもめっきり人が訪れなくなってきたのう」
「それはおじいさんが、マニアックな話題しか出さないあげく、ちゃんと更新してないからでしょう」
「なんだと!! このピャ(以下自主規制)」

というわけで、アクセス数が最盛期の4分の1近くに落ち込んでいるブログ、2日ぶりの更新です。
本日は、某氏からいただいたメールの影響をモロに受け、WWEの重鎮、偉大なるリック・フレアーについて書いていきます。

「ネイチャー・ボーイ」「スリック・リック(汚いリック)」「業界一卑怯な男」など数々の異名をとるリック・フレアーは、御年54歳にしていまだ現役をつづけ最前線で戦う、不屈の闘士です。
足四の字固め(フィギュアー・フォー)を世界中に広めたレスラーとしても知られ、ヒール(悪役)ながら老若男女から絶大な支持を受ける、まさに生ける伝説なのです。

彼の試合ぶりは熟練の極み。これはある日本人WWEレスラー(ってかタジリ)が書いていたのですが、フレアーがさる大物レスラー(ってかアンダーテイカー)と戦った時のことです。
二人は20分にわたる息をもつかせぬ一進一退の攻防で、観客はおろか控え室で見守るレスラーたちをも魅了してみせました。
激戦のさなか、某和製WWEスター(ってかタジリ)は気がつきます。
「よく見たらフレアーは技を4つしか使ってないやん」と。
なんと偉大なるリック・フレアーは、WWE最高クラスのレスラー(ってかアンダーテイカー)相手に、チョップ・前蹴り・ストンピング(ダウンした相手への踏みつけ)・足四の字固めだけで試合を組み立てていたのです。
4つの技と、世界最高と言われる絶妙の受け身、観客を一体化させる数々のアピールだけで、20分間まったく飽きさせることのない試合を演出したのです。

世界一有名な日本人とも呼ばれる某レスラー(ってかタジリ)は言います。
「現役で一番うまいレスラーは、間違いなくリック・フレアー」だと。

そのすごさの一端を見せるお話でした。

絶対出ないと思ってたのに・・・

2004年10月19日 | ゲーム
火曜日のテーマは『ゲーム』です。
どうも。毎週(のように)ゲームの記事を書いてるくせに、今年購入したゲームといえば、
『エキサイティングプロレス5』と『実況パワフルプロ野球10』2本きりという省エネ系ゲーマーです。
いま一番はまってるのが『タクティクスオウガ』だしな。(それもスーファミ)

そんな僕ですが、どうやら今年3本目のゲームを購入してしまうようです。
それも、このコーナーで紹介するのも気が引けるような大御所中の大御所・・・
そうです『ドラゴンクエスト8』です。
11月27日発売決定! と聞いた時には「出るわけないやんw 早くて来年3月、妥当なところで来年夏じゃないのww」と冷笑していたのに、いっこうに延期される気配がありません。
出るの? ホントに。

ドラクエの思い出が脳裏に次々とフラッシュバックします・・・。

本屋で立ち読みしたパスワードでクリアしたドラクエ1(たけのやり!)
もょもと・すけさん・・・あとなんだっけ? でクリアしたドラクエ2(ブリザードのザラキ当たりすぎ! あとシドーはどうしてベホマ後に100のダメージで死ぬの?)
回転床の仕組みが解らず光の鎧が取れなくて四苦八苦している間にデータが消えたドラクエ3(おうごんのツメ敵出すぎ!)
レベル50まで上げるとデータが削除される仕様だったドラクエ4(3回消えたから間違いなく仕様!)
ウチのロムはキラーマシンが仲間にならない仕様なんだよドラクエ5(はぐれメタルは仲間になったのに・・・!)
・・・・・・え~とドラクエ6(印象薄っ!)
長~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~いドラクエ7(早く戦闘をさせろ!)

いやあドラクエ8。本当に楽しみですねえ。
・・・でもどうせむっちゃ売れるのに8800円って高くない?(尻上がり)

思いでの名(?)馬列伝~ロサード2~

2004年10月17日 | スポーツ
日曜日のテーマは『競馬』です。『競馬』なんですってば。
今回も暴走して、愛馬ロサードの3歳以降の戦いの歴史を振り返ってみます。

3歳(当時4歳)になったロサードは、牝馬より華奢だったカラダも見違えるように大きく・・・ならず、相変わらずG1の重い斤量に耐えられるのだろうかと心配したくなる、ちっこい姿のまま、クラシック戦線に殴り込んでくれます。
成長した彼はいつの間にやら追い込み戦法に徹して、レースが終わった頃に鋭い脚で差してくる愉快な脇役になっていました。重馬場に足を取られまくりながらも、あわやと見せたニュージーランドT。終わった頃どころかレースが終わった後に段違いの脚でやってきたNHK杯。そして、誰もに(僕でさえ)論外と思われながらも、意地で6着に食い込んだダービー、“アドマイヤベガを外に出させない”という見せ場を作った菊花賞・・・。
一般のファンには記憶にすら残らないでしょうが、どれもこれも忘れられないレースです。(親バカ)

思えばこの年の3歳馬は強かった。
後の史上最強馬テイエムオペラオー、惜しくも3歳で引退したものの、今年の2歳馬の質の高さでポテンシャルを見せつけるダービー馬アドマイヤベガ、サッカーボーイ最後の(?)傑作ナリタトップロード・・・。

彼らと比べればちっぽけな存在のロサードですが、その個性は劣っていないのではないでしょうか?(欲目)
3歳戦を京阪杯の勝利で締めくくった彼は、かの競馬雑誌『サラブレ』で「来年以降のマイル戦線を引っぱる馬」として紹介され、僕は4歳以降の飛躍を想像し、胸を躍らせたものです。結果的に的はずれな評だったけどな。

でもロサードって意外とファンサイト多いんだぞ!!

次回の『たたかえ!ろさ~ど ~苦難の4歳戦立ちはだかる古馬の壁編「新天地は九州!?の巻」~』もお楽しみに!

非最近のベストヒット

2004年10月16日 | 日常
土曜日のテーマは『日常』です。
前回手すさびに書き殴ったお気に入りの曲特集に、約1名様の反響をいただきましたので、調子に乗って今回は、僕が普段よく聞くCDアルバムをご紹介します。
誰も興味がないでしょうが書きます。書いたもん勝ちです。

『YESTERDAY ONCE MORE』CARPENTERS
僕の音楽の基礎・根本は彼らです

『QUEEN GRATEST HITS』
僕が洋楽に目ざめた、人類史上屈指の名盤です

『O,YEAR! ULTIMATE AEROSMITH HITS』
全体的にテンポがやや遅いですが(最近CMソングに起用された「FallingLove」はやたらと早い)集大成です

『BILLY JOEL GREATEST HITS VOLUME1&2』
どれもこれも一度は聞いたことのあるはずの名曲ぞろい

『YOUR SONG ELTON JOHN GREATEST HITS』
どうして新聞などは「ロック歌手のエルトン・ジョン」と紹介するのか不思議でなりません

『Impressions』竹内まりや
ここで竹内まりやかよ! のツッコミが聞こえてくるようです

『SMILING』槇原敬之
まあお約束ということで


全体的に古っ!! いちおうアヴリル・ラヴィーンとかステイシー・オリコとかも持ってるんですけどね。安かったから。

音楽的知識は皆無に近いので、例によって「あれいいですよね!」とか言われてもレスできませんのであしからずw

WWEの基礎知識 ~物語編 1~

2004年10月13日 | スポーツ
水曜日のテーマは『WWE』です。
今回はWWEになくてはならない物語という要素についてお話しさせていただきます。

これは以前も書いたかも知れませんが、試合というのは、なぜ戦うのか、戦う理由があると盛り上がります。
そのために、WWEではレスラーたちがなぜ争うのか、強引なストーリー付けをしています。たとえば、

1:ベルトを奪われた。
レスラーにとってベルトは命の次に大事なものです。

2:試合中に誤爆(まちがえて味方を攻撃)してしまった。
昨日の友は明日の敵、かわいさ余って憎さ百倍ということもあります。

3:アトランタ五輪で獲得した金メダルを盗まれた。
犯罪ですね。

4:車にひかれて1年間欠場させられた。
犯罪ですよ。

5:妻をストーキングされた。
犯罪ですって。

6:子供のころ、家に火をつけられて全身大やけどさせられた。
犯罪ですってば。

7:愛犬をステーキにされ、知らずに食べさせられた。
・・・・・・。

8:恋人のように思っていたモップを折られた。
もう理由があればいいってものでもありません。

ごらんのように節操がありません。
まだまだとんでもない「戦う理由」がありますが、とりあえず今回はここらへんで。

不条理サウンドノベルの雄

2004年10月12日 | ゲーム
火曜日のテーマは『ゲーム』です。
サウンドノベルシリーズも3回目、今回ご紹介するのは、幻のク○ゲーとも一部でささやかれるゲーム。その名も、

『黒の十三』機種:PS メーカー:トンキンハウス 96年発売

です。
このゲームは非常にマイナーです。あの新本格派の雄、本格ミステリ再興の旗手・綾辻行人が監修し、作品まで提供しているというのに全くの無名です。
なぜなら、このゲームはクソ・・・じゃなかったバカ・・・でもなく、世にも珍しい異色作だからです。
なんとサウンドノベルなのに分岐が一切ないという、かつてなく斬新なシステムなのです。

しかし分岐はありませんが選択肢はあります。
どういうことだか解るでしょうか。
物語の途中で3択が出ます。そのうち正解は1つ。もしも間違った選択肢を選んでしまったら・・・
即座にゲームオーバー
なのです。

しかもこの選択肢がクセモノで、どれが正解か推理できる要素は全くなく、単なる勘と運にすべてがゆだねられます。
そして万が一(というか三が二)選んでしまうと出てくるバッドエンドが壮絶。それまでのストーリーとは全く関係ない、テキトーな結末が付けられ、むりやり幕を閉じます。
一例を挙げます。

牛乳を買った→下痢で死んだ

買い物に出た→車にひかれた

眠った→朝になった

目薬を買えなかった→充血した

ものすごいなげやりです。
特に「充血した」がすごすぎます。こんな一文見たことありません。もうこれはまぎれもなく文学を超えちゃってます

なぜこんなことになったかという理由はあるのですが、説明すると長くなるので、興味のある方は検索で探してみてください。正直、ビックリしました。
で。
散々なことを言ってきましたが、この作品、つまらなかったかというとそうでもなく、僕はけっこう好きでした。
収録された13話はそれぞれに味わい深く、7年経った今でもストーリーを覚えていたりします。先月読んだのに内容を忘れてしまうようなミステリよりは楽しめるのではないでしょうか。なにを血迷ったのかベスト版が出てるし、今なら安く買えるし。
特に「ラミア」と「羽音」はある意味、テレビ放映不可能なものすごい物語ですので、読んで(やってとは言えない)みる価値十分です。
「ラミア」なんてひょっとすると和製ホラー史上最恐かもしれませんし。

最後に、まずいないとは思いますが、このゲームをやってみたいと思った方に1つアドバイスを送ります。
「12話目まで終わると13話目しか読めなくなって、しかも13話目を読み終わるとデータが初期化される仕様になっているので、お気をつけください」

思いでの名(?)馬 ~ロサード 1~

2004年10月10日 | スポーツ
日曜日のテーマは『競馬』です。ええ競馬ですとも。
本日は忘れえぬ栄光の名馬について、語らせていただきます。その名も

ロサード 父サンデーサイレンス 母ローザネイ 母父Lyphard 橋口厩舎 社台ファーム

です。
「どこが名馬やねん」という至極もっともなツッコミが各方面から聞こえてきますが、そんなもの僕の耳には入りません。
ロサードは名馬です。僕がPOGで指名した馬の中で最も出世した、最も思い入れのある馬です。
たとえ去年指名したメイショウボーラーが早熟に終わらず、G1を勝つことがあったとしても、「私的思いでの名馬ランキング」1位の座はロサードのまま、いささかも揺らぎません。

POGをやらないかと誘われたのは、僕の中で競馬ブームが下火になっていた頃でした。
初めてのPOGということで、ノールールをいいことに節操なく5頭指名したサンデー産駆のうちの1頭がロサードです。
他のサンデー産駆たちが「2勝」「1勝」「未勝利」「デビューできず」と相馬眼のなさを露呈しまくる中、ロサードは新馬戦を快勝すると、G3新潟3歳(当時)Sまでフラフラとした足取りながら素質だけで勝ってしまいました。
函館3歳(当時)Sを制覇したリザーブユアハートも指名していた僕は「POGなんて簡単じゃんw」と優越感をおおいに刺激され、悦に入りました。

そして迎えたG1朝日杯3歳S(当時)。初めての「オラが馬」が出走する最高峰のレースです。
普段ろくに見もしないパドックを食い入るように見つめ、解説者のコメントに一喜一憂。画面の端っこにロサードが写っただけでなんだかうれしくなってしまいます。
馬券はもちろんロサード流し。心情馬券初体験です。
そしてついにゲートとともに、大舞台の幕が開きます。ちっこいカラダのロサードは後方待機。
我が子(?)の勇姿を見つめるうちに、だんだんと僕の心境が変わってきました。
「勝ってほしい」から「無事に完走してほしい」へと。
馬券なんてどうでもいいから、とにかく故障せずに帰ってきてほしいと。
ロサードは特に見せ場もなく9着に敗れ、馬券は紙クズとなりました。しかし、恵まれない体格で懸命に走ってきた彼の姿に、ほっとしている自分がいました。

たぶんその時から、僕の中で競馬観が変わりました。
それ以前から、毎週競馬中継をスポーツとして楽しんではいましたし、前月のサイレンススズカの急死には感傷的にもなりましたが、まだまだ僕は競馬というものを知らなかったんだ、と思い知らされました。

一頭の馬がデビューし、G1の舞台に立つ。その裏には、数え切れないほどの人々の思いが渦巻いている。そんな当たり前のことに気づかされたようでした。
POGを通し、単なる文字や戦績や血統のつらなりではない、ただの記号ではない、一頭一頭の馬たちの存在を再認識させてくれたのが、ロサードでした。
だからいつまでも「私的思いでの名馬ランキング」におけるロサードの地位は、決して揺らぎません。

※次回は「たたかえ!ろさ~ど ~地獄のクラシック戦線編「遅刻してきたアイツは最強馬の巻」~」をお送りいたします。