ジャックハマー

開店休業

あなたの知らない世界

2012年08月04日 | 都市伝説
長年、オカルトファンをしていると都市伝説ができていく過程のようなものが見られて面白い。

たとえば「フジテレビのアンビリバボーで心霊特集をやらなくなったのは、アステカの祭壇という最強の心霊写真を公開したところ、霊能力者からの苦情が殺到したため」という噂がまことしやかにささやかれているが、前回(8/2)の放送で心霊特集をやったように、実のところアンビリバボーは放送頻度を減らしただけで心霊特集をやめていない。
この噂は数年前からささやかれていて、去年も一昨年もアンビリバボーは普通に心霊写真特集などを放送しており、そのたびにこれで噂が消えるだろうかと思っているのだが、やはり根強く生き残り続けている。もはや都市伝説と化していると言えるだろう。


つづいてトラウマ心霊動画としてよく挙げられる動画で「子供がジャンプして遊んでいる所を撮影していると窓の外に大きな顔が現れる」というもの。

※動画は見つからず

この動画には検証のため番組が真似て作ったフェイクの物があり、それもネット上に流れているため、取り違えられることが多い。
フェイクの方が紹介されて「作り物みたい」という当然の反応をされている場面をまま見かける。
なんせ作り物だから当然の話だし、本物の動画の方も、子供ではなく大学生か高校生がテレポーテーションをする合成映像に、不気味な顔が映り込んだというものだから、どちらも作り物臭いのは拭えない。


「タクラーン村の少女」という動画は長いこと噂が一人歩きして、存在自体が疑問視されている動画だった。
ところが同様の名前の動画がアップされるや、あっという間にそれが「タクラーン村の少女」として認定されてしまった。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm11910177

しかし本来の「タクラーン村の少女」は、アジア系のどこかの国で、誕生会か何かの様子を固定のホームビデオで撮影していたところ、並外れて手の長い奇妙な少女が映っていた――というもので、上記の動画とは似ても似つかないものである。
それともこれが真実の「タクラーン村の少女」で、昔からささやかれていたのは、この動画を見た人の記憶違いから生まれた妄想だったのだろうか。



こちらも臨場感の高さから人気の心霊動画である。

http://www.youtube.com/watch?v=NZmoyPGuxKw

オカルトファンにはおなじみ「ほんとにあった!呪いのビデオ」で紹介されたもので、「ほん呪」といえばうさんくささ満点の代物だが、この動画はガチであり、視聴者から携帯ごと送られてきたものである、という根拠が示されるのをよく見かける。
しかし実はこの根拠は(動画の真偽はともかくとして)嘘なのだ。
「ほん呪のスタッフだったけど質問ある?」という釣りスレで、この動画について上記のように「携帯ごと送られてきたのを載せただけ」と適当に答えていたのが、いつの間にかスタッフの証言として信じられているのである。


その他にもネットで公開されていた「裏ホラー」というショートドラマシリーズ(ナポレオンズが首を折るヤツ等)が、いつの間にやら心霊動画として出回って「ヤラセ感がすごい」などと的はずれな感想を書かれているところもしばしば目にする。今日も明日もまたひとつこうして都市伝説が生まれていくのだろう。

8月の新刊情報 ※9/3更新

2012年08月01日 | 発売予定
2日 幻冬舎文庫
歌野晶午 絶望ノート
湊かなえ 往復書簡

3日 文春文庫
貴志祐介 悪の教典

7日 講談社ノベルス
法月綸太郎 怪盗グリフィン、絶体絶命
殊能将之 子どもの王様
有栖川有栖 虹果て村の秘密

10日 文藝春秋
東野圭吾 虚像の道化師

10日 講談社文庫
島田荘司 透明人間の納屋
舞城王太郎 獣の樹
大沢在昌 罪深き海辺
高里椎奈 深山木薬店説話集
篠田真由美 胡蝶の鏡
曽根圭介 本ボシ

17日 カッパ・ノベルス
有栖川有栖 長い廊下がある家

24日 新潮社
宮部みゆき ソロモンの偽証 第Ⅰ部 事件

25日 東京創元社
泡坂妻夫 泡坂妻夫引退公演