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マンガ感想-『Q.E.D 証明終了 16』加藤元浩

2010年04月18日 | マンガ
「サクラ サクラ」★★☆ 5
~あらすじ~
燈馬と可奈の関係を問いただす女子の先輩。花見の場所取りで隣の人達が大事な物を紛失し困っている中、可奈が語る燈馬との微妙な関係への答えとは?

~感想~
トリックはあってないようなもので、短編ひとつを支えることもできないレベルなのだが、その分ストーリーに気合が入っており、名言連発でファンには見逃せない作品になっている。

「死者の涙」★★☆ 5
~あらすじ~
休日を利用して燈馬と水原親子がやってきた山奥の村で夫の暴力に悩む女性が失踪した。この失踪事件の末に可奈は信じられない光景を目の当たりにする。

~感想~
こちらもトリックは読者に解きようがないもので、冒頭に予告された「信じられない光景」が物語の中核をなしている。
その「信じられない光景」に対する僕の解釈は、「THE TRICK NOTE」の作者コメントによると間違っていたのが意外なところ。あー言われてみればそういう反応するわな。

マンガ感想-『Q.E.D 証明終了 15』加藤元浩

2010年04月17日 | マンガ
なにかわかったところでそれは"真実"じゃない
全部がわかったとき初めて……"真実"が現れる



「ガラスの部屋」★☆ 3
~あらすじ~
可奈の友人の祖父が、真空管のコレクションに囲まれた密室で殺された。事件の真相、そして会う人ごとに違う印象を受けたという祖父の真意とは。

~感想~
第三の入り口がなんの脈絡もなしに飛び出してきて吹いた。ここにせめてなにがしかの理由があれば印象も変わったろうに。

「デデキントの切断」★★★ 6
~あらすじ~
元助手の嫌がらせに苦しむ老教授。かつて彼に燈馬は「デデキントの切断です」という言葉を残していた。

~感想~
冒頭から即座に真相に思い至る人も多いだろう。実際問題、ロキが気づかないわけがないのだが。
それはともかくとして、デデキントの切断というキーワードをうまく絡め、お話としてはよくできている。

マンガ感想-『Q.E.D 証明終了 14』加藤元浩

2010年04月16日 | マンガ
「夏休み事件」★★☆ 5
~あらすじ~
剣道場に猛スピードで飛び込んできたバスケットボール。校内で多発する小さな事件。容疑者と思われる4人はそれぞれ対立していた。

~感想~
真相を聞けばミステリマニアなら即座にあの作品を思い浮かべることだろう。
トリックはともかくとして、一連の騒動の中で最も怒っていたのは誰か……というラストが面白い。

「イレギュラーバウンド」★★ 4
~あらすじ~
市議会議員が重傷を負い意識不明の状態となった。彼は刺された後に飛行機を操縦したのか? さらに持っていたはずの大金も消えていて……。

~感想~
タイトルを「オッカムの剃刀」にしなかったのはそこまでの事件ではないからか、単に「オッカムの剃刀」と言いたかったからだけか。
それはともかく小粒なトリックと小粒な真相で、それより納得できないのがこんなに丸く収まるのかという疑問。
あの人物の性格から考えると、絶対に許さないと思うのだが。