徹子の部屋に石丸謙二郎さんが出演されたのを観た。
石丸さんは現在67歳で、
65歳の時に生きているうちにたった一曲でいいからピアノを弾きたいと思われて、
猛練習してドビュッシーの「月の光」をマスターされた。
楽譜は読めないという。
石丸さんは舞台の踊りの振り付けなども若い頃からされていて、
両手の動きを踊りの振り付けのように覚えたそうだ。
披露された演奏はなかなかのもので、
5歳からピアノを習った徹子さんも簡単には弾けない曲だと驚かれていた。
すごい!
楽譜なしでピアノを弾くってすごい!
耳がすごく良くて音楽を聴いただけでピアノを弾ける人がいると聞くが、
本当にいるのですね。
恥ずかしながら、
私も時々思い出したようにポロンポロンと弾きたくなる。
うちのピアノは相棒の書斎の片隅に置いてもらっているので、
コロナで相棒が自宅仕事になったこの一年はほとんど弾けないのだが、
それでも彼が昼寝したり、
ちょっとお出かけしたりしてる隙にポロンポロンしてる。
私がピアノを始めたのは30年も昔の35歳の頃。
娘が幼稚園に行き始めて、ピアノに通い始めた時、
母がYAMAHAのアップライトピアノを買ってくれた。
娘のピアノの先生が私の友人だったこともあり、
真面目な私は(笑)娘が習うのなら私も少しはピアノのことを知らなければと、
友人におすすめのピアニストのCDを何枚か貸してもらった。
その中にグレン・グールドのモーツァルトのピアノソナタのCDがあった。
その時から彼の演奏に夢中になった私の
グレン・グールドへの長い長い旅が始まった。
(それはまた別の機会に書いてみたい)
相棒も仕事で忙しく、ほとんど日本にすらいない状況で、
子供たちが寝静まった後、
楽譜を見ながらヘッドフォーンでグールドのCDを聴く夜は本当に至福の時だった。
いつの間にか娘はピアノをやめ、私が習い始めていた。
10年近く通ったと思う。
ピアノを触ったこともなかったが、
とにかくバッハが弾きたくて、
何年もかかって
インベンション2声を終わらせた。
終わらせたと言ってももちろんきちんと弾けるわけではありません(笑)
それからまた何年も経って、その頃のようには全く弾けないが、
楽譜を見ながらポロンポロンするのは楽しい。
歳をとっても、ピアノがあって、楽譜があればしあわせです。