ひびのあれこれ・・・写真家の快適生活研究

各種媒体で活動する写真家の毎日。高円寺で『カフェ分福』をオープンするまでの奮闘記、イベント情報などをお伝えします。

今年の初フレンチはロオジエでスタート

2008年01月09日 | Weblog
今年の初フレンチ、銀座のロオジエにて夕食。
アール・デコな建物、一歩入ると美しい螺旋階段が。階段を上りたい衝動に駆られつつも案内されるままエレベーターで二階へ。
ダイニングフロアは意外なほど小さい。テーブル数は少ないがフロアの人数が多く、サービスに対する心意気を感じる。装飾品は一流品ばかりで美術館のようだ。壁際のテーブルには照明があたっているが、中央はやや暗め。銀座という土地柄仕方がないが、接待客やホステス連れが目立つ。ドレスコードがないということもあってか、ジーンズ姿の女性がいた。
メニューの名前はほとんど覚えていない。残念。アミューズ・ブーシュは赤がキーカラーの見た目に美しい3種(赤ピーマンのムース?ゼリー?がとてもおいしかった)と、フォアグラ風味のロワイヤルにハーブのすっきりしたクリームを添えたもの。
前菜に貝のタルタルを注文。表面はキャビアで覆われていて、その下に細かく刻んだキュウリ、貝と3層になっている。その塩味と貝の甘さ、そしてプチプチコリコリした食感が絶妙。量は少なめだが彩り美しく、満足度は高い。
そしてもう一つ前菜にシャンピニオンスープ、ロワイヤル仕立て。トリュフの香りが料理を引立てる。アミューズとややかぶり気味。シャンピニオンの旨味が最大限に引き出されていてキノコ好きには堪らない。値段が格安にもかかわらず味はやっぱりグラン・メゾン。
メインは仔豚。ハチミツがかかっているかのように、ほんのり甘く独特のとろりとした食感。肉のうま味が凝縮されている。濃厚な豚肉はポレンタ(トウモロコシの粉)との相性ピッタリ。添えられたサラダの酸味が豚肉の脂を爽やかに中和してくれる。そしてブーダン・ノワールの上品な味にびっくり。これほどおいしい豚肉はなかなかお目にかかれない。量も味も食べ応えあり。
プティ・フールはクレームブリュレ、5種のマカロン、タルトなどがテーブル一杯に並べられ、見た目に楽しい。お腹一杯なのについ手が伸びる。ワゴンサービスのデザートも我慢しきれずマドレーヌとオレンジピール、パルミエをいただく。仕上げにミントとレモングラスのハーブティー。残ったプティ・フールは持ち帰り用に詰めてくれる。
全体の印象としては、クラシックな中にモダンなセンスが程よくちりばめられていて、安心感がある。そしてどの皿も宝石のように美しい。サービスは丁寧でどことなく風格を感じさせるが、質問には気さくに応じてくれる。気持ち的に気張らず出かけられる店。