皆様ごきげんよう。月曜に向かいつつあるこの時間帯がちょっぴり憂鬱な黒猫でございます。
さて、先週見た試写会のレビューを。
『カンフー・ダンク!』
捨て子だったシージエ(ジェイ・チョウ)は、カンフー学校の師匠に引き取られて育てられたが、シージエの師匠は時空移動の秘法に失敗して死んでしまった。長じてかなりのカンフーの使い手になったシージエは、「気」を使って遠くから空き缶をゴミ箱に投げ入れている時に山師のリー(エリック・ツァン)に出会い、そのコントロール力を活かして大儲けしないか、と持ちかけられる。とある酒場でのダーツの勝負に圧勝したシージエだったが、そのあと因縁をつけられて反撃したのがカンフー学校にバレてしまい、学校から追い出される。
リーは行き場のなくなったシージエを名門バスケットチームのある大学に編入させ、「彼は天才的プレイヤーだが孤児で両親を探している」と派手な宣伝を打つ。
実はシージエは以前からこのバスケットチームでマネージャーを務めるリリー(シャーリーン・チョイ)にほのかな好意を寄せていた。彼女の兄にしてチームのキャプテン、ディン・ウェイ(チェン・ボーリン)やスター選手のシャオ・ラン(バロン・チェン)にもシージエはやがて認められ、チームは順調に勝ちあがっていく。
しかしこの大学バスケットリーグの勝敗で賭けを行っている裏社会のボスはこのチームの連勝を快く思っておらず、ついに決勝戦で彼の息のかかった極悪チームとの命がけの試合を行うことになるが・・・?
というようなお話。
・・・ううーん、なんかあらすじ微妙ですいません。公式サイト、まだ工事中のところが多くて自分の記憶に大きく頼ったので。悪役の名前とか一切載ってないんだもん。
でもかなり面白かったです。
わたしはもともとこういうちょっと馬鹿馬鹿しいアクション映画が大好きなので、もともと期待して観に行ったんですが、かなり満足しました。
でも『少林サッカー』ほど無茶はしてない感じ。アレはもう「サッカーじゃねえよコレ」というレベルでしたが(笑)、こちらは8割方はクールにバスケをしています。まあ、主人公が百発百中ゴールを決められる、というちょっとずるい能力を持ってはいますが。でもそれを差し引いても、主人公の脇を固めるイケメンふたりなんかが非常にスタイリッシュにダンクなんか決めちゃったりする場面が多く、普通にスポーツものとして面白かったです。
キワモノ好きとしては「コレむしろカンフー関係ないのでは」と思うところでしたが、最後の試合で色々炸裂。いやあ笑いました。レギュラー選手が妨害で怪我などをして出場不能、代わりは誰が、というところからがすごいです。そこからはもう超展開としか言いようがありません。色々「ねえよ」と言いたくなる卑怯な技も炸裂するんですが、クライマックス近くの審判の言動には今年一番笑いました。いや、あたし好きだよアンタみたいなの。予想外にもほどがあるよ。
ラストに個人的にはまったく見落としていたビー玉の伏線が回収されたのは正直あんまりいらなかったような気もします。
でもリーとシージエの擬似親子愛みたいなのにはちょっと和みました。
主役を演じたジェイ・チョウは「アジア最高のスーパースター」とのアオリで、その割にわたし知らないとか思っていたら、本職はアーティストなんですね。音楽の面ではかなり著名なようです。ラジニを差し置いて何言ってんだとか思ってごめんなさいね(笑)。
ちなみにわたしが観たのは珍しく吹き替え版だったんですが、悪役のボスの声がドラえもんのジャイアン役の方(たてかべ和也氏)でした。一発でわかった自分って(笑)。