若妻印

いぶし銀の若妻のおいしい日常
食べることしか考えてません。

Cのマークのスタジオ観覧

2006年08月26日 15時56分04秒 | 冒険してみたい
金曜10時のアートな番組

2本撮りの最初は
「大人のためのクラシック入門第三弾~恋愛編」
ゲストはおなじみの面白作曲家さん、N響の指揮者さんに美貌のソプラノ歌手さん。
昼下がりのクラシックにウトウトしてしまいました。
ごめんね。
放送は11月中旬ですって。

2本目は
「C」のロゴでおなじみ、世界のトップブランドの社長さんの特集。
そんなにすごい人が来ちゃうの!?と、一介の観覧客がびびってしまったよ。

ホストクラブで一番高いお酒と同じ名前の超素敵な社長さんはモロッコ生まれ。
実は在日35年の大変な日本通で、普通に日本語を話す。
ヨーロッパでは19世紀にルノアールが初めて人間の日常生活題材にしたのに、日本では18世紀にすでに浮世絵が完成していたことに衝撃を受けたという。
日本人は良いものを平気で捨ててしまうと嘆き、失われ行く旧家屋の凝った細工の建具や照明器具を集めている。
銭湯はフランスのカフェに値する社交の場なのではないかと、その衰退を惜しむ。
風鈴の音、下駄のカラコロ音、障子を閉めるときの音など、しみじみと良いと思う。
日本の古い映画も大好きで、小津の「秋刀魚の味」の笠智衆 の心理描写を語って、殿もびっくり。
日本人も気づいていない良いところを色々わかってくれているって嬉しいね。

初来日は17歳のとき。
エールフランスの機長だったパパも日本通だったのと、ニコンのカメラの国だったから。
(そのカメラももう作ってないんだよね。)
日本人は優しいから、40日間ずっと無料で民泊が出来たって。
殿いわく
「西洋人は冒険ができる。日本人は安全が確保出来ないと動けない。」
なるほど、歴史が物語っているね。

創業以来、数々の天才アーティスト達のパトロンになってきたこの会社は
銀座の一等地の自社ビルにコンサートホールを造り、才能のつぼみたちに発表の場を与える「ピグマリオン」という活動をしているという。
今はまったく収入にならないけれど、10年、20年先に大きな花が開いたときに、この会社のことを思い出してくれればそれで良いって。
目先の利益しかない日本のハゲ社長どもよ、よーくお聞き!

ブランド品を買いあさる、日本の娘たちをどう思う?の問いに
「日本人の中にある、フランス人と同じ、職人の心が本当に良いものを選んでいるのだと思う」とな。
フランス人は日本と同じに、頭だけでなく「腹」でとらえる国民。
「腹が立つ」と同じような表現がフランス語にもあるんだって。

良い話聞かせていただきました。
放送は10月下旬とな。