Jellyfish

　　　今朝目が覚めて、まだ布団の上でゴロゴロしながら、『今日は水族館に行こう！』と思い立ちました。

せっかくの夏、そしていいお天気みたいだから湘南に行こう。江ノ電に乗って江ノ島まで行き、まだ行ってなかった新江ノ島水族館にいこう。


アイデアが出てから出発までに時間がかかる、我が家のレジャー計画。
仕事が忙しく、週イチで休めるかどうかの夫にとっては、家族とゆったり朝食を食べられる時間もとても大事だから。ラテンの国のランチよろしく１時間以上かけてブランチを済ませたら、雑事をこなして出発です。
思い立って海の生き物好きの義妹も誘ってみたら、江ノ島水族館はつい最近行ったけど、実は昨日ちょうど『江ノ電乗りたいなぁ～』と思っていたところ、こんな風にすぐに願いがかなえられるなんて！と喜んで同行してくれました。

サザンを聞きつつ藤沢まで車で行き、そこから江ノ電に。ローカルな揺れにガタゴト心地よく揺られていると、あっという間に江ノ島駅に着きました。

出発が遅かったので、水族館の前に着くともう４時。閉館時間まであと一時間しかありません。あーあ、いつもこんな感じ。。。でも、きっとこれも神さまのお計らい。一時間はある！その一時間をどう使うかが、我が家の手腕の見せどころ！？


今日最後のイルカショーがちょうど４時からですよと言われつつ、それに駆けつけずに水槽をゆったり巡りました。
人々を押しのけて見る華やかなイルカショーよりも、実は、深海の暗い部屋がすきなのです。すれ違う人の顔も、一緒に来ている人の顔も良く見えない空間。
みんなと近いのに、だれにも見られず一人になれる…不思議なプライバシー。それが、なんとも心地良くて。



　　　　　　　　


特に好きなのは『クラゲ』の水槽。透き通った体を漂わせてゆったり泳ぐ姿をみていると、そこだけ時間がゆっくり過ぎていくような錯覚にとらわれます。

しばし眺めたら、小さなデジカメを取り出して写真撮影。このときだけ、ちょっぴり芸術家の血が騒ぎます^^
若い頃目指した画家には結局なれなかったけれど、そして絵なんて、とんと描いていないけれど、でも写真を撮る時だけ、その頃の感覚が甦ってくるのがわかる。
画家を目指していた自分なんて、あまりに遠くて忘れそうな過去だけど、ああ、あれも確かに自分だったと、こんな場面で確認したりして。


思えば遠くへ来たもんだ…
でも、いろんなところを通って色んな経験を踏んできた私も、けっこうまんざらじゃないなと、最近思えるようになってきた。


今は４人家族の専業主婦。思い出したようにシャッター切ったり、忘れた頃にゴスペルシンガーになってみたり。
持ってる資格は普通免許だけで、誇れるキャリアなんてひとつもないけど、どのことも、中途半端に見えるこれも、やっぱり私の一部分。

だから、今は覗き込んだ先にどんな未来が待っているのか、この『色んな味を少しずつ』の私の経験が、どんな風にコーディネイトされて形になるのかを、楽しみに待ちたい気分です。


　　　　　　　　　　　　


一時間あれば、水族館は十分楽しめるものだと、今日改めて知りました（笑）。帰りはすぐ横の砂浜に沿って立ち並ぶ海の家に寄って、夕方の潮風に吹かれながら小腹を満たしました。

江ノ電の駅までの道をブラブラ歩き、途中のゲーム屋さんをひやかして、最後にJake Shimabukuroを流すハワイアングッズのお店をのぞいて帰りました。ウクレレの余韻と江ノ電の揺れが不思議にマッチして…

夏の間にきっともう一度くらい、来ようね。



追伸…帰りの江ノ電で、シルクエビス片手に私たち親子に特等席を譲ってくださったサーファーのお兄さん、どうもありがとうございました。しばしのおしゃべりも、嬉しかったです。
慣れ親しんだ九十九里の波から、湘南の波へのお引越しがスムーズでありますよう、お祈りしていますね。