GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

ジョグジャカルタ-3

2007年08月16日 | 日記・コラム

 早朝(朝4時)から街中に轟いた謎の大音量スピーチのせいでかなりの寝不足。一人旅ならこのままホテルで昼過ぎまで寝てるのだけれど(無駄寝大好き)、これはあくまで研修旅行。そうも言ってられないので、寝ぼけ眼をこすりこすりバスに乗り込む。



 まず向かったのはイモギリという土地。ジョグジャカルタ王室が管理する野生の蚕の餌(アボガド・マンゴ・グアバなど)の畑である。アスファルトで舗装されているものの、せまくて、やたら急斜面(四駆の車でギリギリ登れるくらい)で、しかもすぐ隣は崖なデンジャラスロードをドキドキしながら登って、ようやく到着。



 ここで植樹タイム。僕らの植えた苗が、将来のインドネシアの発展に一役買うというのだから感無量である(そういうことにしておく)。

 昨日の王女様との会食や、今回の植樹イベント、現地の新聞やテレビで取り上げられたみたいなのだけど、今となっては確認しようがございやせん。

 続いて、バティックの工房に向かう。昨日はショップで今日は工房。普通順番逆じゃねえの?まあ、いいけど。







 前にも書いたけど、バティックとはロウケツの染物。筒を使い糊で布地に絵を描き、糊の部分だけ染料が染みないように防染する技法のことである。一応業界人もどきとしては、それぐらいは当たり前に知っていたのだけれど、やはり実際に現場で見ると感動物。そのあまりに早い筒さばきは、はじめて漫画家のペン捌きをみたときの感動に近いとか、近くないとか(比べるな)。

 次にイカットの工房に向かう。先ほどのバティックはいわゆる染で柄を出す“染物”。こちらは先染めした糸を織ることで柄を出す“織物”である。





 一体何年使い続けてるんだ、と思わずつっこみたくなるぐらいの年季とハンドメイド感にあふれた織機が数台、ノンストップで動き続けている。

 織機には縦糸が数百本~数千本セットされている。足元のレバーを踏むと縦糸が上下するので、すかさず横糸をその隙間に通す。この作業を延々と繰り返し、数日~数ヶ月かけてようやく完成。自分は飽きっぽい性格なので、こういう(奥が深い)単純作業ができる人を正直尊敬。

 昼ごはんに、ガイドさんいわく「ケンタッキーよりはおいしい」という唐揚げ屋の唐揚げを胸焼けしつつ平らげる。いや、おしいしかったんだけど、日本のそれより明らかにやせ細ったチキンに、ちょっとせつなさも垣間見えたというか。



 その後銀細工の店へ。インテリ顔のくせに「萌え~」などのクソ日本語を使いこなす店長を尻目に、猫のブローチを購入。誰にあげるかって?それは秘密さ。ふふふ(・・・このまま行くと自分用?)。





 ガイドさんの顔を立てる意味で、どうでもいい絵画の店に寄ったあと、先日観劇の際に遠景を楽しんだブランバナン寺院の見学。昨年の大地震の爪あとが痛々しかったが、やはりその美しさと迫力は圧巻。日本の寺院や建造物も負けてないとは思うのだけど、なにかが違う。スケール感もそうだけど、なによりも空や森、夕日などにとにかく映えるのである。日本ではごく一部でしか見れなくなった「透き通る空間」が一因じゃないかと思う。改めて、自然は大事やね。








 ジョグジャカルタ観光は今日でおしまい。この後は飛行機で再びバリに戻り一泊。

 最終日「悪夢のバリ観光」に続く。