GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

アベンジャーズ

2012年08月19日 | 映画
映画『アベンジャーズ』を見てきました。

アメリカのコミック会社マーヴェルの代表作の主人公達を、一同に集結させたオールスター映画です。

2008年の『アイアンマン』を皮切りに上映されて来た『インクレディブル・ハルク』『アイアンマン2』『マイティ・ソー』『キャプテン・アメリカ』は、全てこの『アベンジャーズ』への布石でした。

※一応、前5作は予習して行った方が2割増しくらいで面白いと思いますが、『ハルク』はあまり重要な伏線がなく、俳優も入れ代わってるので、未見でも構わないと思います。

まあ、おおよそこの手のお祭り作品は、中味がペラペラだと相場が決まってるんですが、実に5年(企画段階からだと8年)がかりのプロジェクトが完結するのを目撃しない手はないと思い、前5作をきっちり劇場で鑑賞した上で、この日を待っていました。

そもそも全員が主人公なので、負けたり死んだりはまずあり得なく、間違いなく「正義は勝つ」に決まっているわけで(本当にそうだったかは本編でご確認ください)、案の定ストーリーはあってないようなものでした。

でも、それが全く気にならかったのは、やはり映画史上に残るビッグプロジェクトの完成から得られるカタルシスによるものなのでしょう。いや、もう、想像以上。元々アメコミにはあまり興味はなく、主要各キャラについても、これまで上映された映画で初めて知ったレベルでしたが、それでも、このオールスターが醸し出したお祭り感には、胸躍らずにはいられませんでした。

プロ野球に例えると、まさにそのままオールスター戦。スター選手が集結したドリームチームのスタメンに興奮する、あの感じです。

そしてこのドリームマッチ、嬉しいことに、各キャラの一人一人の活躍の描き方が丁寧で、しかもカッコいい!制作者の拘りがヒシヒシと伝わって来る、最新CG技術をつぎ込んだ渾身のアクションシーンは、真弓が先頭打者ホームラン、高木豊がサイクルヒット、落合が満塁ホームラン、北別府がノーヒットノーランで抑え、ホーナーが乱闘して、原がサヨナラホームラン、そんな全球団ファンが満足できる、素晴らしいゲームを見たかのようでした。←90年代前半のプロ野球で例えるんじゃねえ

序盤はかなりまったりしているため、少々眠くなりますが、後半は怒濤の展開が待っているため、2時間半の上映時間も全く苦になりません。

決着をつけるための手段が、主人公達の意図と違うとはいえあの形になったのは、8月を思う日本人の心情的にはちょっと首をかしげてしまうところですが、100年に一度のビッグプロジェクトの顛末、絶対見て後悔はしないと思いますよ。

…ただ、どちらかというと、「男のロマン」というか、少年心に響く作りになっているため、女性が満足して見れるかは、ちょっと未知数ではあります。まあ、そういう方々は、イケメンしか出て来ない適当な邦画や日本の特撮でも見て胸キュンしといてください。

個人的には、内容60点+ビッグプロジェクトのカタルシス20点+エンドロール後のあのシーン120点(途中退室厳禁!)。

合計200点。久しぶりに良い映画を見たなあ!

続編の製作も決定しているみたいですね。温存(?)していた『X-MEN』『スパイダーマン』も絡んでくれば言う事なしなんですが、さすがに大人の事情で無理だろうなあ。

逆に言えば、その2大看板抜きで、知名度的には一枚落ちる作品のキャラだけでここまでの物を作ってしまったマーヴェルは、興行的にもプロモーション的にもウハウハだったんでしょうね。日本映画界も、土下座して爪垢わけてもらえばいいのに。←余計なお世話




プロメテウス

2012年08月18日 | 映画
映画『プロメテウス』を見てきました。

「“人類の起源”を描く」と鼻息荒かった予告編でしたが、無論そんなものを提示できるわけがないので、話し半分の期待で、純粋にSFホラーとしての鑑賞です。

“宇宙”と“未知の星”が舞台ながら、行動範囲が宇宙船内と遺跡の中だけなので、世界観はとっても狭く感じました。スケールの大きいテーマを描く背景としては、直接関係ない要素とは言え、気持ち的にちょっとマイナスポイント。

あと、いくつか不透明な展開(冒頭の事件の意味や、人造人間が主要キャラに行った行為の目的、など)もあって、多少モヤモヤしましたが、このあたりは想像を働かせる余地として想定内。後々妄想を働かせたり、ネットでのネタバレ探しなどで楽しもうと思っていますが、中には不満に思う方もいるかもしれませんね。

とは言え、最初に述べた「SFホラー」としては十分面白く、物語が動き出す中盤あたりからは、退屈のない目まぐるしい展開。この手のテーマとしては当然出てくるショッキングなシーンも、スプラッタすぎず、でも精神的にはゾワゾワ来る、良い塩梅のさじ加減です。※妊婦さんは見ない方が良いシーンあり

ジャンルに抵抗がある方でなければ、けして見て損な作品ではないと思いますよ。

そして、今作の裏テーマとも言える『エイリアン』の誕生秘話。無論じっくり説明がなされるわけではなく、軽く臭わせるだけの提示でしたが、シリーズのファンなら、良くも悪くも見逃せない展開が待っています。

75点。

予告編などで興味をそそられたなら、けして期待を裏切らない出来だと思います。1,800円を投資する価値はあるかと。

※エンドロール後に、冒頭の人物の謎行動に対するヒントが掲載されているシークレットサイトへのアクセス方法が紹介されるので、途中退席厳禁ですよ。




トータル・リコール

2012年08月18日 | 映画
映画『トータル・リコール』を見てきました。

予告編を見る限り、シュワちゃん版のあのアクは感じられないのだろうなあ、と思っていたのが見事的中。

火星やミュータントと言った旧作の重要キーワードもなかった事にされており、良い意味でのいかがわしさが全て排除され、普通にスタイリッシュなアクション作品と化していました。

SF作品としてのデキは及第点なので、予備知識や先入観を持っていない方にならオススメできるのですが、日曜洋画劇場や金曜ロードショーなどで、あの吹替版を何重にも刷り込まれているエリートの皆様には、とても推奨できません。

とは言え、所々に出てくる旧作リスペクトネタは、予備知識がないと楽しめないしなあ。

なんとも悩ましい作品…。

夏の大作ラッシュの箸休めにはいいんじゃないでしょうか。

50点。←旧作未見なら70点




スキマノザラシと地獄の季節

2012年08月14日 | スキマノザラシ
今月は、素敵な2バンドとの出会いがありました。

まずは8月10日。

京都の老舗ライブハウス磔磔(たくたく)に、スキマノザラシのワンマンライブを見に行ってきました。

横道坊主との対バンで、過去数度だけ拝見したことがあって、その時に感じた個性溢れるただならぬロックに、なんだかわかんないけど只者じゃ無いぞ!と、心に刻みついた彼等の音楽。

同様の感情を抱いたという横道坊主ファン仲間二人(福岡県と愛知県から遠征)と一緒に、期待に胸を膨らませつつ、満を持してワンマンライブを見てきました。

結論から言えば、いや、もう想像以上の素敵ロックンロール!

どんな音楽かはYouTubeなどで見てもらえば一目瞭然なのでそちらを御参照いただければいいんですが、間違いなく、彼等にしか出せないであろう音と世界観に満ち満ちた、極上のステージに、ただただ圧倒されっぱなしの120分でした。

特に、ボーカルのミズカミさんの恐ろしく胸に染みる歌声と、過剰な顔力というか、ただならぬ挙動がたまらなくて、目と耳が離せなくなってしまうのです。

横道坊主の橋本潤さんもCDの帯の紹介文に書いていましたが、まさに“妖気”。そして、そこには優しさと哀しさがたっぷり詰まっていました。

前述の横道仲間の女性ふたりなんか、ボロボロ号泣してましたしね。俺の胸も確かに震えてました。

そんな彼等の音楽が、天井から蔦がからまる、和風場末臭漂う磔磔のステージの雰囲気と、見事に絡み合ってしまったからさあ大変。

ロック心にこれでもか、と響く最高のステージに、あっという間に過ぎ行く120分。本当に素晴らしかった!

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その翌日。8月11日。

吉祥寺JOINT GBに、我らがHHR THRILL LOUNGEのライブを見に行ったんですが、その対バンに登場したのが3ピースバンドの“地獄の季節”。

今回が初見なんですけど、ボーカルが前述スキマノザラシのボーカルのミズカミさんだと聴き、俄然興味が沸き、期せずして参戦する事となった“ミズカミさん2days”、楽しみにしていました。

そんなワクワク感に胸を踊らせつつ、ライブスタート。

まず、ギターを持つミズカミさんに驚き(スキマノザラシでは持ってなかった)、そしてそのギターをほとんど弾かない水上さんにもっと驚き(笑)、でも相変わらず心に染みる歌声と、所々に垣間見える妖気の、抜群の安定感はさすが。

曲の感じは、かなりハードで、疾走感溢れる俺好みのテイスト。それでいて、ここでも他バンドには真似できないオリジナリティ溢れる世界観は健在!

シンセ(?)による打ち込みが所々に見られたので、もしかしたらスキマノザラシよりも好みが別れるかもしれませんが、個人的には間違いなく大好きな音。

俺が初見のバンドの音源をその場で買うことは滅多にないのですが、思わず物販に出てたCDを2枚とも買っちゃいましたよ。

ドラムの方が滋賀のご近所さんだと知り、なんで滋賀県民2人が吉祥寺で邂逅してんねん、と内心ツッコミを入れつつ、親近感も芽生え、買ったCDにサインもらっちゃいましたよー。

もちろんこの日の大本命は、トリのスリラジですし、一番興奮できたのもハカイダー3人衆の爆音でした。

ただ、収穫としては、この地獄の季節というバンドに出会えたのは本当に大きかったなあ、と思っています。

しつこいですが、スキマノザラシも、地獄の季節も、そのあまりのオリジナリティに類似バンドが見つからず、また俺の文才の無さも手伝って、とてもじゃありませんが、その音楽性を皆さんに伝えることはできません。

でも、せっかくなので、少しでも興味を持たれたかたは、それぞれYouTubeにライブ動画がゴロゴロしてますので、その稀有なロック妖気をぜひ体感してみてください。

以上、長くなりましたが、京都~吉祥寺を股にかけた俺的“ミズカミさん2days”の感想でした。



スリラジin吉祥寺

2012年08月12日 | スリルラウンジ
その日俺は、8月11日に吉祥寺で行われるというスリラジライブの告知を、我が身に染み付いた貧困を嘆きながら、半ば諦めの境地で眺めていました。

でもね、よくよく考えたらその日はお盆休みの連休初日じゃないですか。

それにスリラジだけでなく、前から気になっていた地獄の季節というバンドも出るらしいじゃないですか。

そして今回を逃すとスリラジライブは当分ないかも、とTwitterのスリラジアカウントに脅された(?)わけですよ。

こうなったら、学生時代以来封印していた奥の手を出さざるを得ないじゃないですか。

そんなわけで、青春18切符で吉祥寺に行ってきました。

滋賀県を出発して、到着まで乗り換え9回、10時間の旅。

アホですね。

でも、疲れたけど楽しかったです。乗り換え時のドキドキ感や、限られた時間の有効活用に頭をめぐらせたり。事前にある程度覚悟してたおかげか、気持ち的な辛さははあまりありませんでした。

交通費と昼飯込みで、片道3,000円しないですしね。新幹線と比べたら1万円もお得です!

…自業自得を絵に書いた不毛な苦労自慢はこれくらいにして。

我らがスリラジ、今回も素敵でした。爆音でした。

『背と腹』や『デス・ディスコス』みたいな破壊力のある曲が来ると思っていた1曲目、まさかあの曲が来るとは!

正直意表をつかれ、少し戸惑いつつも、この曲、先の『愛はナビより足で探せツアー』では演奏されず、参戦したファンの間では待望論が交わされていた、待ちに待った曲だったわけです。嬉しかったなあ。

そんな曲から始まった、やや落ち着いた爆音(なんだそれ)の序盤から、後半は、とてもぶっ壊れた爆音へ。セトリが進むにつれ、つられるようにテンションも綺麗にぶっ壊れ、爆音に同化して、それはそれは幸せなロケンローな夜でした。

体の細胞が爆音に溶かされて、フワッと一体になるあの感覚は、スリラジのライブでしか味わえない特異な物です。横道坊主ライブの一体感は、「心」と「熱さ」由来ですが、スリラジは「細胞」なのです。

それはある種の中毒性をはらんでいて、だから、もはや重度依存症な俺は、これからもスリラジを追いかけるのですよ。

…文句あります?

最後になりましたが、毎度のことながら、今回関わることができた全ての皆様に、心からの感謝を。ありがとうございました。

この日スリラジの前に登場した地獄の季節と、前日京都で行われたスキマノザラシのワンマンライブの感想は、あらためてアップします。