昨夜のスリルラウンジとスキマノザラシの2マンライブについて、感想を書きたいと思うのですが。
今回は「それを書いちゃ野暮」な事を、あえて全開で書きたいと思います。
しかもそれを、記憶力に不安があるただの1ファンが勝手に綴るため、苦手な方は取扱注意、そうでない方も「ただ1人の勝手な世界観に基づく妄想」だと御認識の上、お読みいただければと。
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2023年3月4日土曜日
東京マラソン由来か、ホテル代が爆騰する東京に、お小遣い2ヶ月分を注ぎ込んでまでやって来た理由は、スリルラウンジとスキマノザラシの2マンライブが見たかったから。
振り返れば、スキマノザラシとの最初の出会いは2009年。横道坊主25周年ツアーの京都MUSEライブを見に行った時。(もうひとつの対バンはTHE SCENE)
包み隠さずぶっちゃけるなら、第一印象はあまり良くなくて。当時横道坊主にしか目が行ってない自分にとって、曲がどうこうでなく、早く終わって欲しい「その他のバンド」でしかなくて。(当時の自分を殴りたい笑)
他の横道坊主目当ての客もそう思っていたかはわからないけれど、客席の最前から中央にかけてポッカリと空いた空白地へ、やおらステージから飛び降りて周囲をねめつけたミズカミさんに、一堂口がポカーン。
思えば、この時すでに楔は打ち込まれていたのかも。後付けだけど。
その2年後、再び京都MUSEで実現した2バンドの対バン。(もうひとつの対バンはNOWHERE)
やはり前回のインパクトが残って居たのか、思い出補正も手伝って、この時は冷静に見れたし、ちょっとだけ興味が出て。とはいえ、当時は横道坊主とスリルラウンジ以外はバンドではない位の、原理主義思想にかぶれてた自分、それ以上深入りはしないはずだったのに。
同じくその2度のライブでスキマノザラシを気に入った友人に誘われて、一度だけ磔磔ワンマンONE BAND STANDに行ってしまったのが運の尽き。あれよあれよと、追いかけたライブは現在160を超えてしまった。まるで2度と抜け出る事のできない蟻地獄だ。←言い過ぎ
そんなスキマノザラシを横道坊主に紹介したのは橋本潤さんらしい。発端は、潤さんのバンド(横道坊主ではない)とスキマノザラシが対バンした際に、潤さんの琴線に引っかかり、イトイガワさん達と意気投合したのがキッカケ、だったと思う。※うろ覚えご容赦
ちなみに、スキマノザラシのセカンドアルバムの帯文には、潤さんが寄稿しています。
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横道坊主との対バンがひと段落したスキマノザラシ、次は横道と同じ事務所所属のスリルラウンジと絡む事に。
2013年に行われたスリラジとスキマノザラシの対バンツアー「スキマラウンジ」。各地を回る毎にうなぎ登りに上がっていく両バンドのテンションから、相性の良さと、それが生む相乗効果がわかりやすく見て取れた。
九州でのステージ上大ジャンプでミズカミさんが頭を割り、「ロックンロールだけに」6針縫うなどのアクシデントを乗り越えて、たどり着いた磔磔ファイナルは、当時のミズカミさんの言葉を借りるなら、「言葉にできん」圧巻の内容。
先行スリラジ、後攻スキマノザラシ。
『バタフライ』で終わり、『アゲハ』で始まった。
今井さんが「スリラジ初のゲストを紹介します」と呼び込んだItoigawaさん。
イントロからサビまで、完コピで披露した『背と腹』のカッコ良さは、今でも脳裏に焼き付いてる。今井さんの『蒼白の子供』も、レイコさんとヒデオさんの『スネークリバージャンプ』も最高だったな。
その後も、幾年も続いた「スキマラウンジ」。
スリラジのレコ発の時などは、スキマノザラシが一歩引いてその名を冠さない時もあったけど、ファンとしては知ったこっちゃなく、ただ全力で楽しむだけだった。
『ピンクアフロパンクス』セッション時、最初は歌詞も覚えてなさげでグダグダだったミズカミさん。回を重ねる毎にスラスラと歌えるようになって行くのを楽しみに見てた。笑
そんな蜜月に一旦の区切りがついてしまったのは、2017年。2月、今は無き十三ファンダンゴで、スリラジ、アイちゃんのハーシーズを含めた3マンライブ。それが、イトイガワさんがスキマノザラシとしてステージに立つ最期のライブになった。
それから、ピタッと時間が止まる。
紆余曲折、一年の休止を経て、沈黙を破り復活したスキマノザラシは、以前付き合いのあったバンド達と順を追うように対バンをしていった。
でも、その中にスリラジの名前はなかった。
スリラジ側も、「イトちゃんと一緒に」を想定したという『ギターノイズ』を(封印というわけではなかったと思うけど)いつしか演奏しなくなって。
両者の関係を良く知る(と思い込んでる)1ファンの(ド勝手な)思いとしては、そりゃ乗り越えるのはとても難しいし時間がかかるだろうと、それでもいつか交わってくれる事を信じながら、ひたすら待ち続けた6年間。
6年よ、6年。
もうええでしょ!今なら「ロックンロールだけに!」のあの言葉も、伏線として回収できるやん!
そんな思いが届いたか、むしろ怨念となり呪術的に働いたのか、ついに、とうとう、再び時計の針が動き出すという。
勿論、すぐにあの蜜月が再現されるわけもなく、特にスキマノザラシはメンバーの入れ替わりもあったわけだし、案の定告知では「それぞれをお楽しみください」と念を押される。
それでも、乗り掛かった船、いやさ勝手に飛び乗ってしがみついた船、最後まで見届けたいし、その動き出す瞬間を見ないわけにはいかなかった。
そんな風に思ってるのは、案外自分だけかもしれないとも思いつつ、それがどうした、代々木のライブハウスの前で40分ほど1人寒さに震えつつその時を待つのだった。
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ライブの感想は、また後ほど。(続くんかい)