ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

ホームレスの家の公園からの撤去

2005年07月07日 | 就職・フリーター・ニート
こんばんわ。

よく拝見しているブログ版☆ 「東京ホームレス」 村上知奈美の名古屋「白川公園」。を読んでのblogです。
こうして、万博開催のためにテントを撤去したところで、そこにいた皆さんは、シェルターの他に、どこか別の場所で
野宿生活を送り始めている訳で…
こんなやり方では、ホームレス問題が解決されないということは
間違いありませんね


と書かれています。これはその通りで、追い出しても解決しないというのはその通りだと思います。
しかし、公園にいるからといって、何かが解決したとも思わないし、市の公園行政が改善するとも思えません。

ということで、自分の場合はblogでビッグイシューの紹介をしたりする程度でホームレスのことは村上さんほど存じ上げていないので、実情とは違うのかもと思いながら、批判させていただきます。

名古屋で働いていたときには白川公園を通ることもありましたが、やはりホームレスがいる公園というのは異常な感じがします。上野も知っていますが、上野と異なり、ホームレスの町としてしか機能していない異常な感じでした。

私はそういう印象の白川公園に関して、シェルターなど一時的に住むところを提供しての撤去は、納税者のニーズを満たす、必要な措置の一環だと思います。

無論、こんなのでは解決にならないというご意見もその通りかもしれないと思いますが、シェルターなどに入って、一定期間でホームレスから抜け出して欲しいし、そうあるべきだ、という行政のあり方もまたまっとうだと思います。
ホームレスを追い出すことで解決にならないとしても、ホームレスが公園で生活する「権利」を認めても、やっぱり解決しないように思います。

厳しいですが、時限付のシェルターなどに移り住んでもらって、その環境下で仕事探しや職業訓練などをしてもらうというのが正論ではないかと思うのです。

ホームレスの人たちの仕事がないという実情も想像つきますし、集団生活をシェルターなどで送るよりは、公園生活の方がいいという人もいるかもしれません。
しかし、無職の人が公園に住む権利なんて、どこにも法制化されていないのです。
もし、ホームレス支援者の人々が強制撤去を不当だと思うのであれば、「ホームレス永住法」なる法律を作ってくれる議員候補を擁立して、当選させるべきなのです。
そういった世論の後ろ盾がないまま、行政を批判するのはやはり筋違いのように思います。

また、何の解決にもならない、という観点からであれば、私は素晴らしいと思う炊き出しなどのボランティアだってホームレス問題の解決にはなっていないと思います。
(たとえば若い人がそれを当てにして働かなくなったりすることもあるようですし)

私はホームレス支援者の人々の善意は信じますが、ホームレスの権利拡大や、公園の定住化や福祉のただ乗りなど既得権益の拡大には反対です。

この名古屋の公立病院で女医をしている友人と飲んだときに
「夜勤をしていると、ホームレスの人が救急車で来ることがあるの、でも、別にどこも悪くなくて、寒さをしのぐためにくるんだけど、ホームレスの医療費は自治体が出すことを知っているから、大きな態度でくるの。でも、生活保護を受けている人は医療費は払わないといけないから、重症になるまでこないから、あと3日前に来てくれていれば・・・・という状況も良くあるの。でも、そういう人は、「お金が無いから極力お金のかからないように治療してください・・・」っていうんだよ。
それにホームレスが帰ったあとの外来は、くさくて使い物にならない」
と言っていました。
彼女は国公立の医学部を出た人は、公立病院で安い給料でしばらく働いて社会に還元すべきだと考えていましたし、ジェンダー論では僕と論争するようなリベラル派だったので、決して差別論的な人でも、保守派でもありませんが、そういう人が、ホームレス批判をするほど目に余る現状もあるのです。
おそらくは救急医療を必要とする人を押しのけて寒さしのぎにくるホームレスへの怒りは、医療人としての正義感だと想像します。

こうした例以外にも、公園という公共財を私有化しても恥じない強硬派のホームレスには憤りを感じますし、公園は地域社会から撤去を求められるまでの暫定的な住処であるべきだと私は思っています。
だいたい、公園を強制撤去すると支援者は左翼が多いので行政に矛先を向けるが、地元住民のホームレス立ち退き反対という署名活動があったなんて話は聞かないわけですし、地元住民の暗黙も支持があると考えるのが妥当だと思います。
さらに、支援者は、だいたい休耕地なんて日本にあるんだから、ホームレスでも自給自足できる共同体でもつくればいいのにとも思います。

そうした理由で、私はこれ以上、ホームレスのために行政による支出や権利拡大をする動きとは敵対するだろうなと思います。
たいして、ビッグイシューのように自立を促す取り組みには積極的に支援したいし毎号買うようにしています。
ですから行政が、職業訓練や、必要資金の貸付などにお金を使うことには、精査した目的であれば大賛成です。

子供の医療費を払えずに、重症になってしかつれてこれない救急外来に、寒さしのぎやってきて高笑いするホームレス。そういう人たちが白川公園に住んでいたことを、ホームレス支援者には強く言っておきたい、と思います。

結局誰の権利を重んじるかはバランスの問題であって、公園を正常に使う権利を我々は有していますし、シェルターに移住してもらって、その間に自立を促す、というのは、社会のバランスのありようとして、一つのあり方だと私は思います。

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3 コメント

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Unknown (みんなのプロフィール)
2005-07-07 06:31:01
ブログ開設おめでとうございます!

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支援者側からの意見 (ホームレス支援者A)
2005-07-10 08:57:28
村上さんのblogから飛んできました。路上の方に対することを書いてらっしゃる

のでコメントさせていただきます。



>しかし、公園にいるからといって、何かが解決したとも思わないし

解決はしません。しかし、駅の床や路上にダンボールを引いて(あるいは

そのまま)寝たり、雨の日に駅の構内で寝たり雨が吹き込む軒下で眠るより

はマシな生活ができます。猫さんは雨の日に軒下で眠れますか?



>時限付のシェルターなどに移り住んでもらって、その環境下で

>仕事探しや職業訓練

それで仕事が見つかるなら、これほどホームレス問題が深刻化しません。

この仕事については後述するとして、路上の方がシェルターに入らない理由は

色々あります。



まず、どこも期限付きであること。たとえばある寮は一月で退所ですが

一度入ると半年たたないと入所できない、という規則があるため

多くの路上の方はこの一月を使うのは冬や、どうしても体調が悪いとき

のためにとっておくわけです。



また、寮は門限がありかつ保管場所がないため路上の方の収入源である

空き缶集めなどができず(路上の方の活動時間は夜~明け方です)無収入に

なってしまうこと。また、寮の快適な生活に体が慣れてしまうと路上に

戻れなくなってしまう(胃が膨らむ、固い床で寝られらなくなる、人的ネットワークが

消滅してしまう)等のデメリットがあり、どうせ一定期間すぎて出なくてはならないのなら

ずっと路上にいた方が・・・となるわけです。



>ホームレスの権利拡大や、公園の定住化や福祉のただ乗りなど

>既得権益の拡大には反対です。

生きるか死ぬかというギリギリのところにある路上の方の、スズメの涙程度の今の

権利を「既得権益」は言い過ぎでは?既得権益と呼べるほどの権利があるなら

毎年死亡者なんか出ないと思うのですが



>夜勤をしていると、ホームレスの人が救急車で来ることがあるの、

>でも、別にどこも悪くなくて、寒さをしのぐためにくるんだけど、

そういう人もいるのは事実です。確かに態度が大きい人だっているでしょう。

だけど、門前払い食らう(汚くて使い物にならなくなるとかいう理由があるんでしょうが)

大雨の日に点滴打って(体がボロボロでも)大雨の中に叩き出される、

そんな例だってありますので念のため。



>さらに、支援者は、だいたい休耕地なんて日本にあるんだから、ホームレスでも

>自給自足できる共同体でもつくればいいのに

これはどの団体も考えるんですけどねえ・・・(私も支援活動始める前は常々思ってました)

まず、土地も機械も高くて買えないというのがまず問題です。

支援団体には金がないのです、世間は路上の方にかなり冷たいのでカンパなどは

集まりにくく、支援団体は慢性的資金不足というのが現状でして。



仮にこれをクリアしても栽培のノウハウがないという問題が。結構勘違いしている人がいますが

一朝一夕で作物を作れると思ったら大間違いです(収穫できるまで2~3年はかかります)

収穫できるまでの赤字を補填し続ける資金が・・・。

そして、仮に収穫にたどり着いても売れない等の問題があります。

本職の方ですら農業では食えないご時世なわけでして。お米を支援している農家のだんなさんも

儲からなさ過ぎて農業なんかとても、子供に継げとは言えない、とおっしゃっていました・・・
返信する
続き (ホームレス支援者A)
2005-07-10 11:00:08
・・・目茶苦茶な改行になってすいません。

読みにくい文を書いておいて申し訳ありませんが、仕事について書かせていただきます。



言うまでもなく、路上の方というのは仕事がないから路上生活をしてらっしゃるわけです。当然仕事さえあれば自立できるわけです。

しかし、この仕事に就くことが非常に厳しい。



なぜ厳しいかというと、「住所不定」であるというのがいうまでもなく最大のネックです。住所不定な人間など誰も雇いません。

また行政の寮を住所としたとき、その時点で路上生活者であることがバレバレなわけです、そして路上生活者を雇おうという企業は前述のように非常に少ない。



これに「年齢」という要素も加わります。路上の方の多くは50を過ぎていらっしゃいます。この年齢層に対する仕事がほとんどない、というのが問題なわけです。

リストラされて再就職できない、これはよく聞くことです。

日本の社会は再就職というのがただでさえ厳しく、その上、50を超えてしまった人への求人というものがそもあるのか、というとかなり疑問です。

行政が施す「職業訓練」というのが何をやっているのかは知りませんが、路上の方というのは結構いろんな職を転々とし職歴がある方もいるわけで、今更職業訓練というものが果たして効果的なのかどうか、疑問です。



ちなみに、駅の清掃などはこのようなシニア層の方々へと回されており、路上の人へは降りてこないようになっています。



さて、高齢と住所不定の二つを満たしてしまう路上の方への仕事というのは、公園清掃など限られた仕事しかないというのが現状でこれはいいとこ月4万円といったところです

4万円でアパートを借りるというのは非現実的です。(ちなみに空き缶集めは一ヶ月毎日やってせいぜい2万といったところです)

路上で生きていくのがギリギリです。



よく「仕事なんて何かあるだろ」というものの代名詞である「肉体労働」ですが、これも無いのです。

公共事業が叩かれる昨今、最低限度価格は下がる一方で、赤字寸前か赤字の工事ばかり。

企業はコストを切り詰めますから、雇うのは若くて特殊技能がある人間となり、高齢の路上の方はおよびでないとなります。



50以上の人にはもはや手配師ですら、声をかけませんし、かけられるような現場は大抵「タコ部屋」の現場で行っても体を壊すのがオチです。

この肉体労働の仕事すらない、という現状がドヤにすら住めず、路上やテント生活をする人を生み出しているわけです。

そして、一度ホームレスになってしまうと自立するというのは本当に困難(はっきりいうなら不可能に近い)と思います。



テントの撤去は結局、邪魔だからもう一段過酷な生活をしろといっているに等しいと思います。

希望がほとんどない現状に生きる人間がせめてテントで暮らすこと、それぐらいのことは認めてもいいんじゃないかなあ・・・正直私はそう思ってしまいます。



まあ、猫さんの言うことの方が正論なのは百も承知です。けど

>公園という公共財を私有化しても恥じない

恥じていると思います。けれど誰だって吹きさらしの外で寝たくないですよ。

現状では結局路上に戻るのが目に見えている、そんな時出て行けといわれたら抵抗したくなる人を私は責められません。



>そうした理由で、私はこれ以上、ホームレスのため>に行政による支出や権利拡大をする動きとは敵対す>るだろうなと思います

現状の行政の取り組みでは、はっきりいってホームレス問題の解決するには不十分です。

ビッグイシューはすばらしい取り組みです。ただしビッグイシューの販売では自立できるほど稼げないというのが事実です。(これは販売員さんに聞けば分かります)

民間、行政が本気で取り組まねばこの問題は解決しないと思います。



長く働いて税金を納めてきた国民に路上でのテントすら張らせずに路上で生活を強いるのが正しい社会のバランスの取り方だとは思えないのです。



以上、長々と乱文失礼いたしました。不快に感じるところがあったら申し訳ありません。

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