野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

小仏峠から景信山へ

2016-09-20 09:10:42 | ハイキング

 小下沢梅林脇の林道に車を止めて、八王子にある景信山を登ってきた。

ルートは 小下沢梅林→小仏峠→景信山頂→小下沢宿営地→小下沢梅林に戻る、一周すると

4時間と少し、標高差500mの楽なコースである。最近はこれ位の行程をゆったりと花や虫を

愛でながら歩くのが多くなってきた。

 

 暫く車でも通れる幅広い林道を歩く。道の脇にはすっかり秋の花が多くなってきた。

 左上クズの花、右上はママコノシリヌグイ(あるいはミゾソバ)、左下はセンニンソウ、右下フジカンゾウの花。

 

歩き始めて20分、小仏のバス停を過ぎる。一休みしたらザックの上にウラギンシジミが止まった。

 ちょっと警戒気味ではあるが、1mと近づいても逃げようとはせずに暫く楽しませてくれた。

 

羽を開くとこんな模様で、表裏のギャップが大きい。

 

中央高速小仏トンネルの入り口付近で左に折れる。

さらに50分蝉の声を聴きながら緩やかに登っていくと小仏峠についた。

 

小仏峠には以前は茶屋があり、今でもその名残だろうか狸の置物がある。この峠は陣馬山から高尾山への

縦走路にもなっているので登山客がよく通る。

 

 峠の傍らには地蔵や道祖神もある。

 

 ここからは本格的な山道が始まる。ツリフネソウの群生が出迎えてくれた。

 

二つ仲良く並んで咲いているのはゲンノショウコ、言わずと知れた薬草だ。

 

 秋に入ってマムシグサ(の仲間)の実も色づいてきたようだ。

 

 丈高い草に隠れるようにフユイチゴの花も咲いている。

 

登山道の脇でよく見かけるマツカゼソウ。初秋低山で一つの株に小さな花をたくさん咲かす。ミカン科の花では

唯一の草本だそうだ。言われてみればミカンの花を小振りにしたような花だ。

が、匂いは大してなかった。

 

ノブキは今回の山行で一番よく見かけた花。これは少し実になりかけている。

 

 この時期定番の花、キバナアキギリ。

 

 少し標高が高くなって(600m位)きたら、シモバシラの花を見かけるようになってきた。

 花は花で楽しめるが、冬になると茎の根元にできるシモバシラも魅力となる花だ。

 

ヤマハギもそろそろ花を咲かせ始めていた。ハチやアブをたくさん集めていた。

 

ツリガネニンジン

 

久しぶりにクサボタンにも会えた。

 

 クサボタンはキンポウゲ科の花、センニンソウの仲間でもある。うす紫色の釣り鐘状の花が可愛らしい。

 

ヤマハギの間から顔をのぞかせたオヤマボクチ

 

ジャコウソウも咲いている

 

シソ科の花で漢名は麝香草。麝香のにおいが茎葉からするというが、私の嗅覚では全く感じられない。

 

 ヤマホトトギスの花。よく似たヤマジノホトトギスは花が水平に開く。

 

とはいうものの微妙な花のつき方をするのも多いので、図鑑でいうほど区別は簡単でないようだ。

 

 花だけでなく虫を探すのも今回の楽しみの一つだったが、9月も中旬を過ぎると

虫の数もだいぶ少なくなってきたようだ。

 やっと出会えたオオイチモンジ

 

小さな頂を左に巻いて稜線についたと思ったらすぐに頂上の茶店が見えてきた。

 

 10組ほどの登山客が休んでいたが、景信山の頂上は広く手狭には感じられない。

 

 天気はまあまあだった。中央に何とか見えるのはスカイツリー。

 

 声高に話す年配の登山客がいたので、隅の方に避難して昼食。

帰りは小下沢の野営上に下って、ゆるゆると小下沢沿いの道を梅林まで戻った。

今日もいい一日だった。


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