野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

奥武蔵紅葉巡りⅢ-鳥居観音

2018-11-29 17:16:22 | 散歩

 奥武蔵の紅葉巡りも今回でラスト。ここ鳥居観音もまた、

素晴らしい紅葉とそれにそぐわない(私的意見)堂々たるB級建築群が

アンバランスな風景を創り出している国籍不明な、奇妙な場所だ。

 入り口前にあるマップ。詳しくはここで。

 

 連理館。因みに連理とは夫婦や男女間の深い契りのこと。

 

 鳥居文庫には仏教関連の絵画や書、仏像などが数百点展示されているらしい。

拝観料は200円とあったが、現在は開店休業状態のようだ。

 

 子育て地蔵尊は参る人が見当たらなかった。

 

 入山料200円を払って入山。車で入ることもできるがその場合は500円。

 山道沿いに楓の樹が多く植えられている。

 

 

 

  少し登った仁王門から

 

  地球儀の上に観音様がいらっしゃるのは平和観音というようだ。

その下の赤いところは見晴らし台。

 

 大鐘楼(鐘撞堂)

 

 もう少し登っていくとさらに大きな建物が見えてきた。

玄奘三蔵塔というらしい。

 

 車で登ってきた人のために山上には2か所駐車場がある。

  今回はここから先の紅葉が素晴らしかった。

 

 

 向かいの山に立っている建物は納経塔

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 山の最奥にあるのが高さ33mの急性、旧制、急逝、窮せい、九星、あれ変換が……。

 もとい拝観料200円の救世大観音様だ(何とか変換できた。)。

 

 下山は車道を通った。こちらの紅葉も素晴らしかった。

 

 

 

 蛇の目の形をした東屋

 

玉華門

 この辺で。


奥武蔵紅葉巡りⅡー竹寺

2018-11-27 16:32:21 | 散歩

 「ちのわ」というものだとは、恥ずかしいことに終ぞ今まで知らなかった。

今までも見たことがないわけではないが、ちょっと変わったものが

あるという程度で深く考えもしなかった。何のことはない。「茅の輪くぐり」

の茅の輪のことだ。 「茅」とは萱(かや)、芒(すすき)のことで、それを

材料にして大きな輪に編み上げたものが茅の輪。

その輪を旧暦6月30日の夏越しの祓(なごしのはらえ)の際にくぐることで

無事息災を願うという神事らしい。興味のある方はここで。

  神社だけではない、ここ竹寺では本殿登り口の鳥居に茅の輪があった。

 

  さて話は戻って、今日は奥武蔵の紅葉B級スポット探訪第2弾の竹寺

3年ぶりに訪れたら寺の入り口にも茅の輪が設けられていた。

 

 境内への入り口には石燈籠の形をしたものが二つ。

 

 右にはトーテム像のような木彫がある。

 

 紅葉となる木はそれほど多くはないが竹とのバランスがいい。

 

 

 

 神社札の沢山貼られた建物。

 

 傍の池

 

 

 瑠璃殿と呼ばれる本地殿。神仏習合の竹寺ならではの建物か。

 

 竹寺の竹眼鏡には「凹ばった下界を〇くみてください」と書いてあった。

 

 名前のように本坊の周囲には竹林がうっそうと茂る。

 

 

 

  奥武蔵観音霊場第33番結願所となっているお堂。

 

  随分と厳めしい顔をした牛頭明王像。

 

 境内至る所にある木彫の像。普通のお寺ではなかなか見られない。

 

 本坊、納経所にもなっている。奥座敷には炬燵が置かれ、わずかに人の気配がした。

 

 人が潜り抜けられる廊下にはぶら下げてあるのは松ぼっくり。向こうには

少しだけ生活臭が垣間見られる。ここは山岳信仰の道場でもあるようだ。

 

 紅葉とサザンカ

 

 

 

 

 本坊脇の階段を上ると茅の輪のある鳥居が見えてくる。

 

 いろんな看板や注意書きが書かれていた建物

 

 黄葉したイチョウの先が本殿

 

 

 登りきった先にあるのが本堂の「牛頭天王堂」

 

 今回はこの辺で。


奥武蔵紅葉巡り

2018-11-25 09:38:06 | 散歩

  埼玉県飯能市にある紅葉名所を3か所回ってきた。いずれも紅葉だけでなく

一風変わった建物やオブジェを持ついわばB級スポットでもいうべきところだ。

今回は東郷公園。日本には東郷神社が3か所あるようで、まずは結婚式場と

して知られる原宿の東郷神社を思い浮かべる人が多いだろうが、今回

出かけたのは飯能市郊外にある東郷平八郎像を祀る公園。

 詳しく知りたい方はここで。

 

 今年の紅葉祭りは昨日と今日(25日)の二日間。今頃は見ごろの紅葉のただなかで

大勢の人が模擬店や催し物に興じていることだろう。

 

 駐車料金は500円。入山料は志100円からとなっている。

 

 入山してすぐに長い階段を上っていく。

 

 一般の神社の狛犬がここでは砲弾と水雷。砲弾は往時のバルチック艦隊の主砲のもの、

水雷は旅順港に敷設されたものだとか、それぞれ吽形、阿形を模しているのが面白い。

 

 私が出かけたのは5日前なので、紅葉は見ごろ少し前といったところだが、

それでも十分楽しめた。。

 

 

 紅葉、楓の赤に交じってイチョウの大木の黄葉が見事だった。

 

 

 樹種が多いせいか、ここの紅葉は色合いのグラデーションが

何とも言えず素晴らしい。

 

 

 

 階段を上っていくたびに新しい風景が広がっていく

 

 

 高低差があるので歩くのは少しきついが、その分景色には奥行きが生まれる。

 

 見上げると金襴緞子の衣装のような錦絵が広がる。

 

 日露戦争の際使われた大砲を展示してある館。

 

 

 祈祷殿

 

一番奥には秩父御嶽神社に至る参道

 

 

 別のコースを下る。

 

 

 

 園内にある茶屋。この日は平日だったせいか閉店中。

 

 

 

 

 最後に忘れてはいけない東郷像。余りにも大きく偉そうなので、無理やり

小さく撮ってあげた。

 

 さらに忘れてはいけないが乃木大将の像もある。こちらは恐れ多いので

後姿を。

 

 今日はこの辺で。次回は竹寺の予定。


奥多摩むかしみち②

2018-11-22 19:54:14 | ハイキング

 最近、TBSラジオの「荻上チキsession-22」という番組をよく聞いている。

 政治、社会、文化などの多方面にわたって、37歳の気鋭の評論家に斬新で

深い視点を教わることが多い。尤も生では22時から23時55分という時間帯

なのでちょっと無理。ラジコを使ってタイムフリーで聞くか、ドガラジというアプリで

ipodに落とし込んでから聞くというのが私のスタイルだ。

 荻上チキについてはここで。

 

 さてむかしみちも半分を過ぎた。

 

 

 むかしみちのコース中二つ目にある吊り橋が道所橋。橋を渡った先にイイギリ

の大木がある。花の時期もきれいだが、たくさんの赤い実をつけるこの時期もよい。

 

 橋上からの眺め

 

 折れ曲がりながら少しずつ高度を上げていく

 

 遥か下に多摩川が見える。

 

 通ってきたむかしみち

 

 ここで折れ曲がるように道は続き、やがて細い山道へと入っていく。

 

 見上げると錦秋の世界が広がる

 

 

 

 

 登りきったところにも集落がある。

 

 奥多摩湖が垣間見えてきた。見晴らしの良いところで持参してきたおにぎりを食べる。

おかずは贅沢だが湖と紅葉だ。ゆっくりと味わいながら食べる。

 この時間を過ごしたくて遠くからやって来たのだ。

 

 

 

 

 昼の後は水根集落に降りていく

 

 

 今は見ることの少なくなった木製の電信柱

 

屋根だけ赤いかつらをつけた民家

 

 

 

 

 

 

 

 この時間帯バスの時間は一時間に一本程度。ちょうど間が悪くバスを逃したようだ。

一時間以上の時間が空いたので奥多摩湖憩いの路を少し歩くことにした。

 

 

 

 

 

 紅葉と水の風景もなかなかいいものだ。

 

 この辺で。

 


奥多摩むかしみちを歩く

2018-11-19 20:52:49 | ハイキング

今日は11月19日。節季でいうと立冬の第三候となる。立冬第三候は

「金盞香」「きんさんかんばし」とよむ。金盞は金の盃を意味し、冬

雪の中に咲く水仙、の異名となっている。尚、スイセンはヒガンバナ科の

多年草で、東西問わず神話や伝説の題材として取り上げられている。

 さらには雪中花や雅客などのたいそう趣のある異名もある。

 

 私の育った東北では水仙は3月から4月にかけて雪解けの頃に咲き始める。

12月に咲く関東に住んでもう40年近くになるというのに、いまだに年明け前に

咲く花の姿に座りの悪い違和感を覚える。幼い頃に培われた季節感は

拭い去れずにどうやら一生ついて回るようだ。

 

  奥多摩駅の近くの駐車場に車を止めて歩く。 暫くはバス道を歩き、その後右に折れて

古道に入っていく。

 

 

 むかしみちの看板がある

 

 急な羽黒坂の途中にある羽黒三田神社

 

 少し歩くと小河内ダムの建設に使われたトロッコ軌道が見えてくる。

暫くこの軌道跡は見え隠れしながら、むかし道と並行していていく。

 

 

 

 道沿いにはたくさん道祖神が祀られていて、花や水が絶えることがない。

 

 

 車一台がやっと通れる狭い道に沿って集落が点在する。

 

 日当たりの良い斜面に季節外れのタチツボスミレが咲いていた。

 

 周りの景色はすっかり晩秋の装いだ。

 

 昭和の匂いが濃い建物が次々と現れ、不意にタイムスリップしたような錯覚に陥る。

 

  アイテムはトタン板とマキ

 

 そしてドラム缶とシャベル

 

 むかし道からいったん青梅街道に降りる。ここ檜村橋は紅葉の名所。

 例年、橋からの渓谷の紅葉が素晴らしいのだが、今年は少しだけ早かったようだ。

 

 

 境の集落山の斜面を切り崩し、道を通し家を建てている。

 

 唐辛子が陰干ししてあった

 

 時の重みのままに沈み込んでしまった廃屋は屋根が人の背丈より低い。

 

 見上げると高みにはトロッコ軌道と銀杏の樹

 

 

 道沿いの道標

 

 渓谷沿いに立つ民家。こんな眺めを見ながら寝起きする暮らしは一体どんなだろう。

 

 

 

 川の向こうの斜面には色とりどりの紅葉がひろがる

 

 5分ほど歩く再び次の集落が現れる。

 

 この家のイチョウの黄葉は毎年素晴らしいのだが、今年は見ごろはもう少し先のようだ。

 

 冬に備えてたくさんの薪が蓄えられている。

 

 両脇には枯葉が寄せられている。

 

 

 この集落を過ぎた辺りからむかしみち一番の紅葉の名所

惣岳渓谷となる。

 

 

 しだらく橋

 

 

 橋からの紅葉

 

 

 

 街中では殆ど見ることがなくなったトタン塀の家

 

 

 この惣岳渓谷付近には 馬の水飲み場、縁結び地蔵尊、玉堂の歌碑、虫歯地蔵尊、牛頭観音

と名所が続く。

 

 

 

広場にあるのは消防訓練の建物

 

 木に覆われ、草むらに包まれ人の住んだ家は、主を失ってからは

速やかに自然に帰っていく。

 

 長くなったのでこの辺で。