野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

雪国植物園の続き

2019-04-07 19:58:20 | ハイキング

 今回はユキワリソウ以外の花を紹介しよう。

 まずは入り口。縄文風のこの佇まいはちょっとイカしている。

 

 カタクリがちょうど見ごろだった。

 

 

 

何とも優し気な色だ

 

 

 

 畦道に咲く5姉妹

 

 

 オウレンに祝福されている女王カタクリ

 

 キクザキイチゲもたくさん見られた。

 

 

 

 

 

 高地でよくみられるオオバキスミレ

 

 

 コミヤカタバミも咲きだした

 

 

 日本海側に多いナガハシスミレ

 

 距が異常に長いので識別は容易だ。

 

 

 ニリンソウの見事な群生。

 

 コシノコバイモ

 

 

 野の花はほとんど嫌いなものはないのだが、このイワナシの花は

中でもお気に入りの花だ。

 

 

 

 シャクジョウソウ

 

チャルメルソウ

 

 

 公園中央の広場には小川が流れていてミズバショウが咲いていた。

 

  水辺に多いホクリクネコノメソウ

 

 

 アズマシロカネソウ

 

チョウジザクラも咲きだした

 

おしまいは珍しいアラゲヒョウタンボク

 

 この辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 


南高尾ー関東ふれあいの道を歩く

2019-01-05 17:57:23 | ハイキング

 前回も書いたのだが、今年の年越し正月は7連休だった。一日おきに

探鳥に出かけ、間の三日はもっぱらテレビと読書で過ごした。

 収穫は原田マハの「キネマの神様」と帚木蓬生の「水神」の2冊だった。どちらも

涙腺が緩みっぱなしの一気読みの本だった。それにしても老いたのだろうか、

ちょっとしたエピソードでウルっと来てしまう。電車やバスの中で読んでいると

恥ずかしくなる位で、窓外を流れる景色で紛らわす始末だ。

 

 さて高尾山周辺は正月は込み合うので、バスで大垂水峠まで行き

そこから歩くことにした。

 今回の狙いはシモバシラと富士山、運が良ければ冬鳥にも会えるかもしれない。

 途中の休憩場所からの相模川と富士山の風景がこのコースの白眉。

 標準レンズだとこんなに小さい富士だが、

 

 望遠だと

 

 眼下に見える相模川の流れも大河然として素晴らしい。

 

 花は見られないが冬枯れの草花もまた見ていて飽きない。

 これはセンニンソウの綿毛

 

 

 コウヤボウキ

 

 ヤマアジサイ

 

 マメ科の植物か?

 

 冬枯れの景色の中では一層ヤブコウジの赤やヤブランの青色が目立つ。

 

 

 

 少し歩いたところでやっとシモバシラに出会えた。

 

 シモバシラはシソ科の多年草の名だが、冬季にはこの植物が吸い上げた水分が

枯れた茎の周りに氷柱をつくる。それもまたシモバシラと呼んでいる。

 茎の周りにシモバシラができている。

 

  いろんな形のシモバシラを見てもらおう。

 ハート形

 

 穴あきドーナツ型も多い

 

 カタツムリ

 

 クラゲ?

 

 ヤカン

 

 便器

 

 抱っこ

 

 輪切りの玉ねぎ

 

 帽子

 

 ピアス

 

 勾玉

 

 この形何と言ったらいいのか、思いつかない。

  名前を考えていたら頭が痛くなった。

 

 この辺で。


奥多摩むかしみち②

2018-11-22 19:54:14 | ハイキング

 最近、TBSラジオの「荻上チキsession-22」という番組をよく聞いている。

 政治、社会、文化などの多方面にわたって、37歳の気鋭の評論家に斬新で

深い視点を教わることが多い。尤も生では22時から23時55分という時間帯

なのでちょっと無理。ラジコを使ってタイムフリーで聞くか、ドガラジというアプリで

ipodに落とし込んでから聞くというのが私のスタイルだ。

 荻上チキについてはここで。

 

 さてむかしみちも半分を過ぎた。

 

 

 むかしみちのコース中二つ目にある吊り橋が道所橋。橋を渡った先にイイギリ

の大木がある。花の時期もきれいだが、たくさんの赤い実をつけるこの時期もよい。

 

 橋上からの眺め

 

 折れ曲がりながら少しずつ高度を上げていく

 

 遥か下に多摩川が見える。

 

 通ってきたむかしみち

 

 ここで折れ曲がるように道は続き、やがて細い山道へと入っていく。

 

 見上げると錦秋の世界が広がる

 

 

 

 

 登りきったところにも集落がある。

 

 奥多摩湖が垣間見えてきた。見晴らしの良いところで持参してきたおにぎりを食べる。

おかずは贅沢だが湖と紅葉だ。ゆっくりと味わいながら食べる。

 この時間を過ごしたくて遠くからやって来たのだ。

 

 

 

 

 昼の後は水根集落に降りていく

 

 

 今は見ることの少なくなった木製の電信柱

 

屋根だけ赤いかつらをつけた民家

 

 

 

 

 

 

 

 この時間帯バスの時間は一時間に一本程度。ちょうど間が悪くバスを逃したようだ。

一時間以上の時間が空いたので奥多摩湖憩いの路を少し歩くことにした。

 

 

 

 

 

 紅葉と水の風景もなかなかいいものだ。

 

 この辺で。

 


奥多摩むかしみちを歩く

2018-11-19 20:52:49 | ハイキング

今日は11月19日。節季でいうと立冬の第三候となる。立冬第三候は

「金盞香」「きんさんかんばし」とよむ。金盞は金の盃を意味し、冬

雪の中に咲く水仙、の異名となっている。尚、スイセンはヒガンバナ科の

多年草で、東西問わず神話や伝説の題材として取り上げられている。

 さらには雪中花や雅客などのたいそう趣のある異名もある。

 

 私の育った東北では水仙は3月から4月にかけて雪解けの頃に咲き始める。

12月に咲く関東に住んでもう40年近くになるというのに、いまだに年明け前に

咲く花の姿に座りの悪い違和感を覚える。幼い頃に培われた季節感は

拭い去れずにどうやら一生ついて回るようだ。

 

  奥多摩駅の近くの駐車場に車を止めて歩く。 暫くはバス道を歩き、その後右に折れて

古道に入っていく。

 

 

 むかしみちの看板がある

 

 急な羽黒坂の途中にある羽黒三田神社

 

 少し歩くと小河内ダムの建設に使われたトロッコ軌道が見えてくる。

暫くこの軌道跡は見え隠れしながら、むかし道と並行していていく。

 

 

 

 道沿いにはたくさん道祖神が祀られていて、花や水が絶えることがない。

 

 

 車一台がやっと通れる狭い道に沿って集落が点在する。

 

 日当たりの良い斜面に季節外れのタチツボスミレが咲いていた。

 

 周りの景色はすっかり晩秋の装いだ。

 

 昭和の匂いが濃い建物が次々と現れ、不意にタイムスリップしたような錯覚に陥る。

 

  アイテムはトタン板とマキ

 

 そしてドラム缶とシャベル

 

 むかし道からいったん青梅街道に降りる。ここ檜村橋は紅葉の名所。

 例年、橋からの渓谷の紅葉が素晴らしいのだが、今年は少しだけ早かったようだ。

 

 

 境の集落山の斜面を切り崩し、道を通し家を建てている。

 

 唐辛子が陰干ししてあった

 

 時の重みのままに沈み込んでしまった廃屋は屋根が人の背丈より低い。

 

 見上げると高みにはトロッコ軌道と銀杏の樹

 

 

 道沿いの道標

 

 渓谷沿いに立つ民家。こんな眺めを見ながら寝起きする暮らしは一体どんなだろう。

 

 

 

 川の向こうの斜面には色とりどりの紅葉がひろがる

 

 5分ほど歩く再び次の集落が現れる。

 

 この家のイチョウの黄葉は毎年素晴らしいのだが、今年は見ごろはもう少し先のようだ。

 

 冬に備えてたくさんの薪が蓄えられている。

 

 両脇には枯葉が寄せられている。

 

 

 この集落を過ぎた辺りからむかしみち一番の紅葉の名所

惣岳渓谷となる。

 

 

 しだらく橋

 

 

 橋からの紅葉

 

 

 

 街中では殆ど見ることがなくなったトタン塀の家

 

 

 この惣岳渓谷付近には 馬の水飲み場、縁結び地蔵尊、玉堂の歌碑、虫歯地蔵尊、牛頭観音

と名所が続く。

 

 

 

広場にあるのは消防訓練の建物

 

 木に覆われ、草むらに包まれ人の住んだ家は、主を失ってからは

速やかに自然に帰っていく。

 

 長くなったのでこの辺で。

 


陣馬山で昼寝

2018-11-08 20:07:09 | ハイキング

  天気がいいので陣馬山まで出かけてきた。

 まずは頂上からの富士山。5合目付近まで冠雪してこれぞ富士山といった趣。

 

 少し望遠で

 

 紅葉も少し入れて

 

 シーズンだからだろうかこの日は平日なのに茶屋が3軒も開店していた。

 

 清水茶屋

 

 茶屋のご主人がリンドウの咲いている処をこっそりと教えてくれた

 

 和田峠のある反対側

 

 ススキがきれいだ。

 

 八王子の市街地

 

 白い幹はダケカンバの樹だろう

 

 頂上には例の白馬の塑像。以前は陳腐さに鼻白んだものだが、見慣れてみると

これもありかと思えるようになってきた。

 

 

 頂上で昼を使って、そのあとは暫く昼寝をした。風もなく

日差しが気持ちよい。仮寝をした後は、ハイボールの缶を開けて

ちびりちびりと富士を眺めながらやる。時がゆっくりと過ぎていく。

目の前には晩秋の日差しを浴びてきらめいているアザミの花


 少し酔いがさめてきたので辺りを徘徊

これはナギナタコウジュの花だろうか



 アザミの花には蜂が取りついている。


 綻び始めたばかりのアザミの花


 秋の季節、ここの頂上でのお楽しみはセンブリとリンドウの花。

11月の初めではまだ蕾が多かった。



 日当たりの良い場所ではほんの少しだけ開いている



 

 リンドウは探したが見つからなかった。茶屋の主人が身振りはこっそりと

でも声は大きな声であそこに咲いているよと教えてくれた。

 

 山の花はいつでもそうだが、初めの一つを見つけるのは大変だが、見つけてしまうと

どういうわけかその近くに次から次へと現れてくるものだ。

 

 

センブリとリンドウ以外にもツリガネニンジン

 

 シラヤマギク

 

 コウヤボウキ

 

よく見るととても繊細なノブキの花

 

マムシグサの赤い実

 

 昼寝と花探しの間に富士はいつの間にか雲の中に隠れてしまった。

 

 天国に迷い込んだようなまったりとしたいい一日だった。

 この辺で。