野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

冬の野鳥⑯ -羊山公園

2017-02-28 21:50:46 | 散歩

 前回の羊山公園の続き

 武甲山が見える

 

 雪も見えるが、梅ももう満開だ。

 

 この日はトラツグミに出会えた。

 雪の積もった畑の上を飛んでいった。

 

 あとを追いかけたら、枯れた芝の中に潜んだ。保護色となっていて、

ちょっと目を離したらすぐに居場所を見失ってしまう。

 

 トラツグミはツグミ類の中では最も大きいが、その分用心深さも並ではない。

もう逃げる準備をしているようだ。

 

 

一旦後ろ向きになって

 

先ずは飛ばないで早足で

 

 

ちょっと立ち止まってこちらを伺う。

 

 比較的人を恐れないツグミと行き違った。

 

ツグミの平均体長は24cm、トラツグミは一回り以上大きく30cmもある。

因みにハトは33cm位だから、ハトよりはやや小ぶりだ。

 

今にも飛びそう

 

隣の畑まで行って

 

 尻を見せて飛んで行ってしまった。

 

 

 この日はもう一つ珍しいシーンを目撃した。

道の脇で鳥がバタバタしているので一体どうしたのかと見ていると

 

 モズがツグミを襲ったところだった。格闘シーンはほんの一瞬、喉に食いついたモズに

ツグミはほぼ一撃でやられてしまった。

 

 キチキチッとひと鳴きして獲物の所有権を宣言しているかのようだ。

 

 それから獲物を道路わきの茂みまで運ぼうとしている。

モズは体長が20cmほどだから、一回り大きいツグミに襲いかかったことになる。

羽ばたきを加えて、一生懸命獲物を運んでいる。

 

 隠れてしばらく見ていた。

 

 モズは小型猛禽類だが、食べ物の大部分は昆虫でそのほかにはカエル、

トカゲが多い。よくアオジやスズメなどを狙っている場面に出会うが、

飛び方が上手ではないのか小鳥類の狩りに成功している場面に出くわす

ことはほとんどない。今回初めてそんな場面に出会った。

築かれた文明というぬるま湯の中で生きている我々人と違って

過酷な自然で生きているるものの厳しさを思い知らされた。彼らにとっては

生きることと食べることは同義なのだ。

 

 この辺で。

 

 

 

 


冬の野鳥⑮-羊山公園付近

2017-02-25 16:19:54 | 散歩

  西武線に乗って秩父の羊山公園に出かけてきた。

横瀬駅で降りて20分も歩けば姿の池に着く。

 

 前日うっすらと降り積もった雪が寒そうだが、陽射しは思ったより暖かい。

4月から5月にかけてはここの芝桜を目当てに大勢の人がやってくる。背景の山はセメント採掘で

歪な形に変えさせられた武甲山。

 

 この日は琴平ハイキングコースを歩きながらの鳥見が目的だったのだが、鳥見の方が面白くなって

時間が無くなり、ハイキングはコース半ばで引き返すことになってしまった。

 

 忍び足で鳥を狙っていたネコ。

 

 歩き始めてすぐに「ヒッ、ヒッ」というルリビタキの鳴き声が聞こえてきた。

ちょっと先で小首を傾げてこちらを見ている。

 

 羽色が完全には青くなっていない、若♂だ。

 

 ちょっと近づきすぎたか! 飛ばれてしまった。

 

 でも他の野鳥とは違って人を恐れないので、すぐ近くにとまってくれる。

 

 そーっと近づく

 

じっと下を見て虫を探している。この後何度か地上に飛び降り、餌を探したがいずれも失敗。

 

  やおら地上に降りたった。

 

 見つけた!

 

 飛び移る枝を見つめて

 

 えいやっと

 

 何やら虫をとらえたようだ

 

 場所を移動して再び餌探し

 

  ずっと付きまとっていたら、あんまり見るなよと軽く威嚇された。

 

 少し離れたところにはルリビタキ♀もいた。

 

メスと若♂の違いは難しい。脇腹の橙色(♂は鮮やかな山吹色)と白いアイリングが

識別のポイント言われている。

 

 今日はこんなところで。


府中郷土の森の梅まつり

2017-02-24 21:26:19 | 散歩

 休みの日、風もなく暖かい日和の時を見はからっては出かけるのが

最近の習わしとなっている。そのたびにカメラを持ち出すので、写真がたまる

一方で整理が追い付かない。

そういうわけで今回の写真は10日前ほどで少し古くなってしまった。が梅まつりは

2月4日から3月12日までの期間で今なお開催中だ。

 

 

 一重咲き大輪の品種「大盃」

 

 伊達正宗ゆかりの臥龍梅はここ府中でしか見たことがない。

 

 「雛曇」とは陽の曇った薄い日差しの意

 

 古城という白梅

 

 富士牡丹枝垂れ

 

 紅千鳥は蕊のきれいな紅梅

 

 

 

 唐梅は艶やかな紅梅だがやや終わり加減なのがが残念

 

 梅とは思えない華やかな咲き方をする白牡丹

 

見驚(けんきょう)は八重咲きの大輪の紅梅で

咲きすすむと色が白く変わっていく

 

 「思いのまま」も色変わりする品種。紅、淡紅色、絞り、白色と名前の通り

自在に咲き分ける。

 

 紀貫之の和歌にちなんだ「鴬宿」

 

  桃や木瓜にもあるが、一つの木で紅白に咲き分けるのを源平咲きと

いう。この「輪違い」(りんちがい)もその一つ。

 

 少し青みがかった花色が特徴の「新茶青」

 

 これは和風庭園の中にあった梅。品種名は書いてなかった。

 

 おまけは二つ。

マンサク

 

と古民家で飾られていた古い雛飾り

 

 早々にこの辺で。


冬の野鳥⑭

2017-02-20 21:20:27 | 探鳥

 ずーっとはまっていた数独に、ここ最近はちょっと飽きが来てしまった。

 ある程度コツがわかってくると、考えるパターンが定型化してきて新鮮味と

苦労して解き明かす楽しさとが失われてしまった。というわけで最近は

数独に変わるものとして、昔パソコンゲームで流行った倉庫番を

やり始めている。私がやっているのはIpod touch の倉庫番app。このゲーム

無料版でさえ何と446面まである。苦労して一週間かけ序盤の14面まで進んだのだが

まだまだ先は長い。このペースでは当分は楽しめそうだ。

 

 ところで今回も鳥さんだ。

エナガは市街地の公園でよく見かける鳥。愛嬌と可愛らしさでは

私的には№1と言っていい。

幹につかまりながら木の実を食べている。

 

幹の間に虫でも見つけたのだろうか

 

ちょっとこちらを警戒している。

 

 飛んで行ってしまった。

 

いないいない

 

ばあ!

 この可愛さ、犯罪的ですらある!

 

こちらはカシラダカ。梢にいて、地上の仲間の群れの見張り番をしているようだ。

 

 始終体の向きを変えて周囲を窺っている。

 

ちょっと近づくと

 

これもよく高い枝先で見張っているシメ。顔つきはいかついが、小太りの体型には親近感を覚える。

 

 すぐにこちらに気が付いたようだ。

 

 前々回はお目にかかれなかった場所で、今回はちょっとだけだが

アリスイに会うことができた。

最近鳥好き仲間に連絡がいきわたったらしく、大勢のカメラマンの見守る中

野焼きをした跡地にアリスイが舞い降りた。でも残念ながら遠い。

 

 周囲を窺って

 

ヨシの焼け残った茎を覗いている。中に虫の幼虫でもいるのだろうか。

 

 暫らくは警戒と採餌を繰り返して、人が通ると再び常緑樹の藪に逃げ込んだ。

 

 こちらは外来鳥のガビチョウ。鳴き声のけたたましさと旺盛な生命力で敬遠されがちな鳥だ。

それでもよく見ると可愛らしい。

 

 

 お終いは雨が降らないので干上がった池の、残された水面に集まったダイサギ

 

 今回はこの辺で。


冬の野鳥⑬

2017-02-18 09:37:36 | 散歩

 今日は2月18日。この日から節季は「雨水」に代わる。北国ではこの頃

雪が雨に代わるというので、春の訪れを表す言葉として使われるのだという。

 

 今回の鳥さんは近くの公園と多摩川上流の2か所で見かけたもの。

 アトリの群れほどではないが、今年はベニマシコもよく見かける。

 

 食事をした後は枝に嘴を擦り付けてお手入れ。

 

 

 葦の藪の中にいたオオジュリン。なかなか見通しの良いところには出てきてくれなかった。

 

 すっきりとした青空を背景に、春風に吹かれるカシラダカ

 

 ムクドリはあまりに多く、どこでも見かけるので写真で撮ることは少ない鳥だ。見かけるのはほとんどが群れなので

こんな風に一羽でたそがれているのはちょっと珍しい。

 

 この日は収穫が少ないと思っていると、思わぬ珍鳥が飛んできて地上におりた。

どこにいるかわかるだろうか。

 

 少し拡大してみた。背景にすっかり溶け込んでいるトラツグミ。夜にはヒューヒューと鳴くので

昔は鵺(ぬえ)の声と間違えられ怖れられていたという。本州では留鳥なのだが、冬は山地から降りてきて

市街地の公園などで見かけることがも稀にある。

 

 場所は変わっていつも出かける多摩川の上流部。

これもいつも見かけるイカルチドリが浅瀬にいた。

 

 普段は単独で採餌していることが多いのだが、この日は珍しくツーショットだ。

 

 仲良くお喋りしているようにも見える。

 

ちょっとリラックスして羽繕い

 

 寄り添って歩き出した

 

 雌雄はわからない

 

春が近いので番になるためのデートでもしているのかな

 

 と、微笑ましく眺めていたら、一羽がプイと離れて行った。

 

 あれ?なんか機嫌を損じてしまったのかなと、残された一羽。

 

取り残された一羽(多分♂の方)は浅瀬の石の上でふてくされて一休み。

 

 この辺で。