野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

北海道の離島を歩く2

2019-07-03 09:33:02 | 旅行

 

 その日泊まる民宿に荷物を預け、さっそく島の中央部を探検。

民宿わきの坂道を登っていく



 結構近づいても物おじしないスズメたち


 真っ赤な花が出迎えてくれた、ベニウツギだろうか


 島の診療所

 

 この建物は役場の支所のようだ

 

 直ぐ傍が目的地 オンコ自然林。オンコとはイチイの木のことらしい。

焼尻島の中央部分はオンコの自然林で覆われていて、国の天然記念物となっている。

 

 入り口で出迎えてくれたやかましい鳥はコムクドリ

 

 会津藩士の墓


 林床一面がウバユリで覆われている。


 マイヅルソウの葉も内地に比べかなり大きい


 オンコの奇木にはいくつか名前が付けられていた。



 

 うぐいす谷


 

 

 これがアカエゾマツ

 

 薄暗い森を抜けたところがオンコの庄。いっぺんに視界が開ける。




 離れたところで鳥がさえずっている


 じっとしていたらだんだん近づいてきてくれた。人が珍しいのか?


 喉が赤いこの鳥はノゴマ


 気持ちのいい風に吹かれ暫く休憩してから、ひばりが丘公園に向かった。

 ヨツバヒヨドリの蕾


 地を這っていた花。はじめは気が付かなかったが、どうやらマタタビの

花のようだ。


 森の小妖精のように咲いていたラン科のエゾチドリ


 再び薄暗い森の中をしばらく歩いていたら、厳島神社にでた。



 お昼ごろになったので引き返すことにした。

イボタノキの花


  道端に多く咲いていたコウリンタンポポ


 次回は焼尻島一周



ユキワリソウとカタクリの競艶―角田山

2019-03-31 17:42:14 | 旅行

 

 角田山は新潟県にある弥彦山系の北端にある山で、標高は481.7Ⅿ。

高くはなく、しかも日本海の傍にあるせいか3月中旬から花が咲き始める。

 

 登山コースはいくつかあるが、一番花が多いといわれる

桜尾根コースから登ることにした。

 午前10時、駐車場にはすでに車が十数台止められている。

天気は申し分ない。

 

 

 急な斜面を登り始めたらすぐにユキワリソウの群生が現れた。

 

 

 一時間ほどの登りの間、これでもかこれでもかと花の絶えることはない。

 

 眼下に見える角田浜

 

 ユキワリソウの群落はまだまだ続く。

 

 

 野生の花にもかかわらず、色形の変異の派手なことは他には見当たらない。

 

 

 

 

 急坂を登り切った辺りから、主役はユキワリソウからカタクリへと変わる。

斜面を埋め尽くすように咲くカタクリ

 

 

 

 

 キクザキイチゲとのコラボ

 

 その他にはミチノクエンゴサクや

 

 

 キクザキイチゲの花も多くみられた。

 

 紅白のショウジョウバカマ

 

 

 ヤマネコノメ

 

 やや終わりかけのオウレン

 

 

 エンレイソウ

 スミレ。タチツボスミレだろうか

 

 勾配が急に緩やかになった。

 

ゆっくりと一時間半かけて登った頂上。

 

 

 頂上付近ではたくさんの人が満たされた顔で寛いでいた。

 

 少しだけ休憩した後、角田崎灯台へのコースを下る。花は少ないが見晴らしは良い。

 

 冬の日本海と比べ、春先は随分と穏やかな顔を見せている。

 

 がれ場の急坂が続き、ストックが欲しくなった

 

 この写真ではわからないが向こうにうっすらと佐渡の島が見える。

 

 日本海沿いを走る越後七浦シーサイドライン

 

 膝が笑いそうになったころ、やっと終点の角田崎灯台が見えてきた。

 

 今日はこの辺で。


伊豆沼再訪

2019-02-01 22:57:29 | 旅行

 テレビではよく優勝した選手が「やればできる」とか「夢はかなうものだ」

とかインタビューに答えて話している、そんな場面はよく目にする。 が、

そんな甘い言葉には努々惑わされてはいけない。

 その陰には大勢の「やったけどできなかった」人や「夢を

追いかけたが叶わなかった」人が死屍累々としてあるのだろうから

 

 前夜は古川に泊まったのだが、期待した天気は予報によるとどうやら

曇りがちとのことでがっかり。それでも雨や吹雪でないだけでもましかと

思い直しはしたが、ホテルを出るのが6時半過ぎと遅くなってしまった。

伊豆沼に着いたのは日の出をとうに過ぎた時刻。

 どうやら大半のマガンたちが飛び立った後だった。

 

現在のガン類の数は9万7千羽に上り、そのほとんどがマガン。

一時間前だったら、沼はマガンたちでびっしり覆われていたのだろう。

 

 朝寝坊のガンたちも少しは残っている。

 

 ハクチョウやカモたちも当然いる。

 

 仲良さげな白鳥ファミリー 

 

 キンクロハジロと比べると体の大きさが随分と違う。

 

 気持ちよさそうに伸びをしている

 

 沼には随分と氷が張っていて、残された一角にカルガモたちが固まっていた。

 

  どうやら朝寝坊のマガンたちも少しずつ動き出した。

 

 やっと塒立ちだ

 

 

  誘われたかのように残されたマガンたちも飛び立っていく。

 

 

 氷の上にいるのはセグロカモメ、ここでは珍しい。

 

 離れたところにはカワアイサの群れ

 

 

 水墨画のように見えるのはハスの枯れた茎

 

 葦につかまっているカシラダカ

 

 エナガの群れも葦の間を行ったり来たり忙しない

 

 スズメもたくさん見かける

 

 ホオジロ

 

 最後のマガンたちも飛び去って沼は再び静かになった。

 

 

 

 近くまで寄ってくれたカワアイサ

 

 物音に驚いて逃げ出してしまった

 

 時間があるので対岸のサンクチュアリセンターに寄った。

 

小さい鳥はスズメ、大きいのはトビ

 

 

こちらはハシボソガラスとトビ

 

 まだ朝なのに眠ったままのハクチョウ

 

 氷の上にはオナガガモ

  

 どこからともなく飛んできた風船

 

 この辺で。 

 

 

 


蕪栗沼の夕景

2019-01-28 20:15:23 | 旅行

 青森から宮城県の北部にある蕪栗沼にやってきたのは午後4時過ぎ。

 晴れてはいたが、この日は風が強かった。大きい雲だ。

 

 マガンの越冬地として知られる蕪栗沼。こんなサイトがここに。

 

 遮るもののない風景が目の前に広がる。心が自然と伸びやかになる。

 

  陽が落ちてしまう前に沼を回ることにする。

吹き過ぐ風はかなり冷たい。また例年に比べると

雪はかなり少ないようだ。

 

 氷の張っていないところで、白鳥たちは寛いでいる。

 

 

 オナガガモ、マガモ、カルガモ、ヒドリガモなどの群れが見える。 

 

 

 

 少し大きいのはヒシクイのようだ。

 

 番の白鳥が帰ってきた。

 

 羽繕いをしながら夜を迎える

 

 薄暮の中で既に眠りに入っている鳥もいる。夢など見るのだろうか。

 

 

 

 

 ハシビロガモが葦の中に現れた。

 

 ハクチョウたちも次第に帰ってきた。

 

 帰ってきたハクチョウたちに挨拶するかのように伸びをした。

 

 泥の中に顔を突っ込んでエサを探していた白鳥

 

 沼の近くの田んぼが輝きだした。

 

 ここをえさ場としたマガンたちもいる

 

 上空を飛び回っているのはノスリだろうか

 

 

 空が茜色に染まる頃やっとマガンたちも帰ってきた。

 

 

 次第に数を増やしていく

 

 

 沼まで来ると整列を崩し、落雁となって水面に下りていく

 

 種を問わず鳥たちは一塊となって冬の夜を迎えるだろうのか

 

 ゆっくりと熱と光を失っていく蕪栗沼に暫く見入っていた。

 

 この辺で。


駆け足で弘前公園へ

2019-01-25 06:56:16 | 旅行

 3日目の青森市内。昨日はちとせホテルという安宿に泊まった。

備品は必要最小限だが、一泊2800円(税込み)の宿代は素晴らしい。

ただし、wifiは使えず、テレビはアナログテレビなので顔が歪んで

映る。それでも部屋は清潔で広いし、何より市街地のど真ん中で

駅まで5分とかからないのがうれしい。

 

 翌朝6時すぐ近くが青森港なので、朝の散歩に出かけた

 

 この日は昼頃から日差しが期待できるということだったが、今のところは曇り空だ。

 前方に見えてきたのは青函連絡船に使われていた八甲田丸。

現在は博物館として再生されている。

 

 あわよくば珍しい鳥に会えないかと期待したのだが、

やっとウミアイサの番に会えただけだった。

 

 左側は青森駅のホーム、右は八甲田丸とドック

 

 少し引くとこんな感じ、昔は駅のホームからそのまま青函連絡船に乗れた。

 

 さて今日は昼には新青森→古川の指定をとっているので4時間と少しだけ

時間が取れる。大湊へ行くか、青森県立美術館を見学するかと迷った末、

 ちょうどよい特急列車があったので、弘前まで往復することにした。

 40分足らずで弘前駅へ。弘前に下りたのは40年近く前になるだろうか

随分と昔のことだ。この銅像「りんごの風」というらしいが当時見た記憶はない。

 

 弘前ねぶたの絵が描かれたショーウインドー

 

 弘前公園までは1㎞余り、途中の道には結構雪が残っている。

 

 みちのく銀行の建物

 

 建物の風情がよかったのだが、「小野金商店 縄筵叺」の看板の最後の字が

読めなかった。後で調べると「かます」と呼ぶ。説明はめんどくさいのでここで。

 

 クマの写真の下には「ウノ銃砲クラブ会員募集中」とあった。

 

 中心部を少し離れると雪が結構深くなる。

 

昼のランチ700円、それより屋根の上にのぞいている建物は?

 

 謎の逆円錐形の建物。ネットで調べたら弘前では老舗の中三百貨店と分かった。

 

 弘前協会。1906年に建てられたもので県重要文化財とされている。

 

 公園に近づいてきたら雪が一層深くなってきた。

 

 東門にあった看板

 

 500円で一瞬でもお殿様やお姫様になれるなら安いものだ。

 

 公園内に設けられている植物園は現在冬季閉園中。

 

 お濠も雪で覆われている。

 

 あちこちにある雪吊り

 

 駅を出て30分たったところで、やっと天守閣が見えてきた。

 

 雪景色の中の朱色の門が目を引き付ける。

 

 枝垂桜越しの本丸天守閣

 

 本丸の石垣は100年ぶりの修理中とあった。

 

 

 桜の時期とは違った美しさがある 

 

 もう駅を出てから40分ちかく経ったようだ。残り時間は30分足らず。

列車の本数が少ないので遅れたら予定が狂ってしまう。心惜しいが 

本丸まで見られたのでこの辺で引き返すことにしよう。

 古めかしい南内門を抜ける。

 

 公園内に設けられた博物館を横目にひたすら急ぐ

 

 追手門からはユーたちを追い抜いて、そそくさと退園

 

 

  雪道を駆けて戻って、帰りの電車の時刻には何とか間に合った。が、

慌ただしいのはやっぱりよくない。今度はもっと時間に余裕をもって

歩きたいものだ。できれば桜満開の時期に……。

 この辺で。