野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

蝶の里公園を訪ねた

2017-06-28 21:03:20 | 散歩

 去年は8月に入ってから訪ね、オオムラサキには少し遅く残念な思いをした。

去年の記事はこちら

 今年は6月下旬に訪ねたのだが、今度は少し早かったようだ。

自然のものは時期を合わせるのが難しい。でも望外の嬉しい出来事に出会えたりも

するから、それはそれで良いのかもしれない。 

 

 さっそくタマムシに遭遇。

 

 生きている個体に出会ったのは久しぶりだ。

 

 30cmまでの接近を許してもらい感激だ。

 

 鹿の子模様の羽がきれいなカノコガ

 

 ここはいつ来てもハグロトンボが多い。まるでハンミョウのように道案内をしてくれる。

 

 少し黄色味がかったモンシロチョウ

 

 蛍も見られるようだ。

 

 つぶらな瞳が可愛いチャバネセセリ

 

 これもよく見かけるが、もっと可愛いベニシジミ

 

  アサギマダラの好きなヒヨドリバナも間もなく咲こうとしている。

 

 クヌギの幹にはカブトムシ

 

樹液の出ているところにはクワガタ

 

近くには都幾川が流れている。

 

草地に分け入るとバッタが次々と飛び去っていく。

 

 色づき始めたホタルブクロ

 

最後にセンターの近くに来た。

ジャコウアゲハの幼虫

 

 ヤママユの幼虫は見えるだろうか(ほとんど中央にいる)

 

 これは何かの蛹。色大きさからするとジャコウアゲハのように見える。

 この青い袋はオオムラサキの幼虫を保護している袋。

 

網越しに何とかオオムラサキの幼虫を観察できる。

 

葉の陰に羽化したばかり(センターの人の話では3時間)のオオムラサキがいた。

 

 見物人が多かった(10人位)ので、特別に小枝を切り取って羽根を見せてくれることになった。

 

 一瞬確かに紫色の羽を広げたのだが、残念なことに撮り逃してしまった。2度目のチャンスはなく、

乾いた羽根でふわふわと飛び去ってしまった。

 

 この辺で。

 

 


トンボのいる公園

2017-06-26 08:35:04 | 公園

  梅雨晴れの休日、埼玉県北部の公園に遠出してきた。

 

 

 水辺の一角にはミズカンナが群生していた。

 

ミズカンナは北アメリカ原産のクズウコン科の花で、草丈は1m~3mにも達する

大きな花。池沼や湿地に咲く。

 

日本には昭和初期頃、既に渡来していたらしい。宝飾品のような色彩と

 形をしたモダンな花だ。

 

 水面には小さなガガブタの花。漢字では鏡蓋と書くが、和鏡などの箱の蓋に

似ていることからつけられたようだ。イメージはこんな感じだろうか。

 

 薄暗い林床にはハンゲショウ(半夏生)も白い穂を出していた。

 

 この小さな花はミゾカクシ。菊の花を半分にしたような形が面白い。

キキョウ科の花で色は白から薄い赤紫まである。6月から10月まで夏の間に

田んぼや湿地でよく見られる。別名アゼムシロ。どちらの名前も繁殖力の

強さを表すことから、農家の人にとっては厄介な雑草だったようだ。

 

 

さてトンボだが、この池で一番よく見かけるのはシオカラトンボ。

 

 

 

 この葦の茎には4匹も止まっていた。

 

 さらに増量

 

池のふちを広く飛び回っていたウチワヤンマがやっと止まってくれた。このトンボだけは

腹端の下の団扇上の突起があるのですぐわかる。

 

 この枝先にはミヤマアカネとシオカラトンボが仲良く並んでいた。

 

 シオカラトンボの次に多いのがコシアキトンボ

 

 このトンボは飛んでいる時間が長いので、止まってくれるまで少しの間辛抱が必要。

 

 腰の黄色味が強いのが♀

 

コシアキトンボは素早く飛び回るトンボだが、ホバリングすることも多い。

やっと飛んでいる姿を撮れた。

 

 

こちらは真っ赤な体のショウジョウトンボ

 

 タイガーロープにも止まっていた。

 

木道の上で羽を伸ばしているのはハグロトンボ

 

ノシメトンボもアカトンボの仲間なのだが、成熟しても赤くはならない。

 

 

 ミヤマアカネ。深山とはいうが、平地の公園でもよく見かける。

 

ミヤマアカネとシオカラトンボ

 

 対岸ではアオサギが杭の上で昼寝をしていた。

風のない、穏やかな一日だった。

 

 まだ時期が早かったのか、チョウトンボには出会えなかったのが残念。

この辺で。


ツツジ咲く赤城山を登る

2017-06-22 07:01:15 | 登山

 レンゲツツジが見ごろだというので、久しぶりに赤城山を登ってきた。

「赤城山」とはいうものの赤城山は単独の山を指す名称ではない。それは

駒ヶ岳、地蔵岳、黒檜山などの外輪山の総称であって、赤城山そのものはない。

百名山の中では、那須岳や吾妻山など東北の山にそういったものが多い。

断るまでもないが今回登ったのはもちろん国定忠治の「赤城の山」ではない。

 

山道を登ったところが新坂平、レンゲツツジの名所となっている。

 

レンゲツツジはちょうど見ごろ。以前来た時にはこの白樺牧場には牛が放牧されていて

絵になったのだが、どうやら現在は放牧していないようだった。

 牛の見当たらない牧場はどうもしまらない。

 

 

  峠を越え大沼湖畔に車を停めた。暫らく車道を引き返し登山口まで来た。

 

 すぐに急坂が始まる。

 

 頭上の枝からキビタキの囀りが聞こえる。

 

ツクバネウツギ

 

 登山口の標高が1350m位、一番高い黒檜山が1828mだから標高差は500m弱。

年のせいか最近はこれ位の登りでも充分満足できるようになってきた。

一時間ほどで稜線に出た。一気に見晴らしが広がり気持ちがいい。

 

すぐ近くで鳴いていたエゾハルゼミ

 

大きな声でさえずっていたビンズイ

 

この日は天気が良かったのだが、靄で展望はいまいち。

 

下では枯れ落ちていたヤマツツジの花がまだ咲いていた。

 

 視界を遮るもののない気持ちの良い稜線だ。

 

一時間ちょっとで駒ヶ岳(1685m)。

 

 周囲を飛び回っていたヤマキマダラヒカゲ。やっと笹の葉に止まってくれた。

 

標高1700mに近いこの辺りでは早春に咲くトウゴクミツバツツジも咲いている。

下に見えるのは大沼。

 

 この時期ツツジの仲間の花が多く咲いていた。

サラサドウダンもその中の一つ。

 

 赤色の濃いこちらはベニサラサドウダン

 

もう一つあった。シロヤシオもツツジの仲間だ。

 

 振り返ると駒ヶ岳の右奥に小沼がTの字型に小さく見える。

 

 カエデの花

 

 御黒檜大神の鳥居。この日は雲が爽やかだった。

 

山道沿いにシロバナノヘビイチゴ

 

 旬を迎えていたのがズミ(こなし)の木の花

 

 駒ヶ岳から上り下りして約一時間。本日の最高点黒檜山山頂に着いた。

 

この付近で尾瀬で見かけて以来のヒロハヘビノボラズの花と出会えた。

 

 

 下山は黒檜山登山口。途中見えた赤城山神社が美しかった。

 

対岸にあった赤城少年自然の家。

 

 この辺で。

 


北山公園のハナショウブ

2017-06-19 20:55:59 | 散歩

 東村山にある北山公園は住まいが近い。ハナショウブの期間は、ほぼ毎年一回は訪れる。

年によって早かったり遅かったりするのだが、今年はちょうどいい時期に尋ねられたようだ。

 本当は小雨を期待していたのだが、この日は天気予報が外れピーカンとなってしまった。

 

 ところどころ品種名の書いてある立札は見られるが、わからないものも多い。

 

 

  星空

 

吉野太夫

 

 

 立田川

 

 

 

 

 

  ここからはツーショット。凭れあうように咲いている。

 

 

長井系のハナショウブの一角に咲いていた花

 

 夫唱婦随それとも婦唱夫随

 

キショウブとの雑種。愛知の輝き

 

 

 見に来ている人は老若男女多岐にわたっている。車椅子に乗った人も多い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この公園の名が付けられた品種 北山乙女

 

 

三淵の流れ

 

ハナショウブにチョウ

 

 

 

 この辺で。


薬師池のハナショウブ

2017-06-15 20:30:14 | 散歩

 6月を代表する花には紫陽花ともう一つ花菖蒲がある。いずれも青系統を主とした花で

どちらもしっとりと降る日本の梅雨風景にふさわしい花だ。

 町田の薬師池にはなだらかな傾斜を持った雅趣豊かな菖蒲田がある。

 

 

古びた納屋には水車も配され、往時の里山の暮らしを再現している。

 

花菖蒲が見ごろを迎えたということで、この日もたくさんの人が訪れていた。

 

 花しょうぶには江戸系、伊勢系、肥後系の三大品種がある。

これは江戸系の「古稀の色」

 

同じく江戸系の「千歳」

 

 山形県長井市に伝わる長井古種のハナショウブ「鷹の爪」は

変った咲き方「爪咲き」をする珍しい花菖蒲。

 

  枯れた花を間引いている花摘み娘が情緒を添えてくれる。

 

 なだらかな傾斜によって花菖蒲はいっそう美しさを増しているようだ

 

 伊勢系の「燭光」、すっきりとした潔さが魅力のハナショウブ

 

 同じ伊勢系の「藤袴」

 

 これは雑種系といわれ、キショウブとの交配によって生まれた「花月夜」

という品種。アジサイにはない、黄色のハナショウブを作り出した。

 

 

 

 江戸系の「鶴鵲楼」(かくじゃくろう)

 

 美しいピンク色の「初衣」

 

モミジと東屋と菖蒲田がいいバランスだ。

 

 

梅雨時の鬱陶しさを忘れさせる、さっぱりとした色合いの「水の光」は江戸系の花

 

 

 

 とりあえずはこの辺で。