ジャーナリストの伊藤詩織さんの裁判のニュースをテレビで見ていて、急に、カナダでの語学留学の時に裁判を傍聴したことを思い出した。詩織さんの勝訴は当然で、安倍さんの御用記者である山口某及び逮捕を差し止めた官邸の番犬と言われる当時の刑事部長の中村某はともにとんでもない。それはさておき、2008年4月から3ヵ月カナダのビクトリア大学の3ヵ月集中英語講座に参加したが、今振り返ると裁判の傍聴はじめいろいろ工夫されたプログラムで講座が組み立てられていた。単なる教室だけの英語の勉強だけでなく、下記のようなカリキュラムがあった。
① 週2回以上のボランティア業務が必須で毎週レポートを提出。
--- 自分は年寄りが集まるシニアセンタースタッフのお手伝いのボランティアをやったが、実践的な英語が学べた。
② 街の有名な観光スポットについて事前学習し、現地に行って他のクラスのメンバーを対象に英語でガイド説明。
----自分は、BC州議事堂の歴史を学習し、議事堂について観光ガイドを実施
③ スーパーマーケットに出かけ、店長からのいろいろな説明を聴講。
④ 裁判所に出かけ、実際の裁判を傍聴。
---- 裁判官の陳述や被疑者の答弁を生の英語で聴き、難しかったがいろいろ勉強になった。 傍聴前には、カナダの司法システムの事前勉強もあった。これが裁判傍聴の唯一の体験である。
⑤ ロイヤルBC博物館に出かけ、ペアを組んで、特定の展示物についてレポートを実施。
⑥ 英語の本を1冊選び毎日10頁以上読み、出てきた単語、表現、内容等を教室で発表。
⑦ 3分程度のスピーチを3回教室で発表(課題は、自己紹介、社会問題等)。
⑧ 好きな英語音楽を選び、自分が先生になって皆の前でリスニング授業を実施。
---- 自分は、サウンド・オブ・ミュージックから歌詞が大好きな”16 Going On 17”を取り上げた。
⑨ シンポジウムといってコミュニティに関する話題を自分で選び、3ヵ月授業の最後に10分間の研究発表と参加者とのディスカッションの実施。聴講者は、別のクラスメンバー及びモントリオールから英語の勉強に来ているカナダ人学生。話題の選択にも苦労したが、データ収集(含む写真)や下調べ作業は大変であった。自分は、「シニア世代の生涯スポーツとコミュニティの役割」というタイトルで発表した。2人1組での発表で、ベネズエラの女性の助けを借りて、よくわかっていないパワーポイントを使ってのプレゼンとなった。
⑩ 勉強の補助プログラムとしてスピーキングパートナーの紹介サービスもあった。あえて若い女性は遠慮し、40代の和太鼓が趣味の男性を紹介してもらい、宿題やらいろいろ手伝ってもらった。その後も彼とは交流が続いている。
また、授業の他に、ピザパーティや遠足(Outing)やいろいろなアフターファイブのイベントもあった。留学生用の特別ルームで交流ができたり、食堂や図書館やパソコンも一般学生と同じように利用することができた。結果的には英語の上達は今一であったが、若い女性に囲まれての楽しい留学生活であった。60過ぎても毎日、12時過ぎまで宿題をやるなんて想像もしていなかったが、今となっては懐かしい思い出となっている。クラスメートとは今でもおつきあいが続いており、留学体験は今でも貴重な財産となっている。
写真は、ガイドしたBC州議事堂
リスニング授業に使った“16 going on 17” :
「君は、empty page で、僕がwrite on していく」とか「君は16、僕は17、だから、I’ll take care of you. 面倒みてあげる。 私は16、あなたは17, だから、I’ll depend on you. あなたに頼る」等英語表現が一番好きな曲である。
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