ウクライナ情勢からもわかるようにプーチンの独裁振りも目に余るが、北京五輪では、東京五輪同様、ロシアは国として組織的なドーピング関与から、国としては参加できず、選手は個人参加の資格で出場するという事態となった。そんな中での、フィギュアスケーターのワリエワのドーピング問題の勃発である。ドーピングで出場できないロシア選手のドーピング発覚であり、15歳という年齢を考慮し、出場を認める形となったが、どう見てもおかしい結末である。CAS仲裁裁判所が裁定しての結論であったが、何か変な力学が作用しているような気がする。
今回、ドーピングの制裁を受けたロシアのトップが五輪大会に来ること自体おかしいし、大問題である。IOCは、プーチンの北京訪問を認めるべきでないのに、バッハ会長は阻止するどころか演出に一役買っている感がある。バッハ会長は東京大会で馬脚を現したが、北京大会でも、人権問題、ドーピング問題について、統治能力の欠如が暴露されている気がする。失踪したテニス選手の彭帥選手への対応についても、中国を助ける形で積極的に動いていた感があり、世界中から顰蹙を買うことになった。プーチンを招待するという習近平による五輪の政治利用も問題だが、それを黙認するIOCも問題である。
結果的には、当のワリエワは、精神的動揺からかミスを連発して、4位に終わった。これをどう評価するかは人によると思うが、個人的には同情はなく優勝しなくてよかったという思いである。結果論であるが出場させない方がよかったといえる。回りの連中の責任で、彼女のスケート人生は15歳で終わったも同然である。ワリエワが4位に終わったことについて、バッハ会長はコーチを責めていたが、お門違いで、情けない話である。北京五輪は、本来来てはいけないプーチンを招待するなど、中国による政治利用はあきらかであるのに、それをいっしょになって盛り上げているIOCには、もはやつける薬はないともいえる。
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