velvet underground - venus in furs
60年代後半、アメリカでは、音楽や映画での前衛的な動きがあった。
アンディ・ウォーホルという当時、時代の先端を行っていた前衛芸術家は、新しい感覚をもつ音楽に惹かれていた(アンディはボブ・ディランやミック・ジャガーなどポップソング世界の大物とも交流をもつ)。
そこで、このバンドがプロデュースすることになる。
ニコというドイツ出身の女優(あのアラン・ドロンとの間に子供をもうけてるらしい。)を一時的にメンバーにするなど、ちょっとした人間関係のいざこざがあったり、当時発売されたファーストアルバムが売れなかったという残念なことはあったものの、後年、ファーストアルバムは再評価され、名盤としてロックの歴史に燦然と輝くことになる。
この曲を聴けばわかるように、クセのあるルー・リードの歌とインド音楽を連想させる不思議な伴奏が、マニアックなファンを呼び寄せ、のちに、多くのロックファンの評価を得ていく。
日本でも、熱烈なファンが多く、特にデビッド・ボウイのファンがこのバンドを聴くというケースが多いような気がする。
私も、リアルタイムでは知らないし、ルーリードを聴くようになっても、過去までさかのぼってレコードを聴くことはなく、名前と歴史だけ知っているという
感じだったけど、ネットのおかげでこうして振り返ることができた。
まあ、爬虫類的な歌唱スタイル(わざとメロディを歌わないスタイル)の元祖はボブ・ディランかもしれないが、ロックバンドで、強烈な印象を最初に残したのは
ルーリードであり、このバンドだったかもしれない。
それにしても、ルーリードもニコもアンディ・ウォーホルも死んでいるのに、ボブ・ディランは生きていて、ノーベル賞まで受賞している。
前衛的なアーティストなのに長生きですなぁ。
文字通りアングラなだけに、暗いイメージがあったかも。