ミュウのCLASSIC ROCK LOVE

70年代、80年代のロックとその周辺の音楽について気の向くままつぶやきます♪最近のロックも取り上げます。

天才としか言いようがないユーミンの歌詞 2曲ご紹介

2024-04-28 16:06:19 | なつかしのJポップ
私は思春期というか若い時はユーミンが嫌いでした。
当時1970年代後半から1980年代前半ですね。
まさにユーミンの全盛期。
彼女が描く若い女性は、いわゆるリア充女性(死語かな?)
つまり、中流家庭以上で、容姿も、家庭環境も、学力も恵まれていて、
学校ではクラスカーストの上位にいるイケてる女子の青春物語って感じでした。
つまり、彼氏がいて当たり前の女の子。
彼氏がいるから、別れたりくっついたりするし、キスも、セックスもこなしている女の子という感じかな。その中での恋愛模様が描かれてましたね。

まあ、私は青春時代はクラスカーストでは底辺にいる地味な学生だったので、
全く女性と縁がありません。この手の歌詞はちょっと自分とは違う世界ということで距離をとってました。

でも、大人と言われる年齢になると、余裕ができてきたのでしょうか?彼女の音楽をすんなり聴けるようになります。
そして、恐ろしいほどの天才的な歌詞のセンスに惹かれるようになりました。
虜になった名曲はいっぱいありますが、今回は2曲選びました。

1曲目にご紹介するのは1982年にリリースされた13枚目のアルバム『PEARL PIERCE』(パール・ピアス) に収録されたDang Dangです。
この曲は初めて聴いたときは、ぼんやり聴いていたので、「ダンダン」という歌詞が、単なるスキャット的に使われていると感じたんですが、何と弾丸を撃ち込む表現だったんですよね。ちょっと怖い感じです。でもポップに歌ってるいるのがすごい。

全体的に歌詞がヤバイ。
あなたの彼女になれないならば、あなたの彼女の友達になる。そうすれば、あなたと会うチャンスができる・・・よくこんな歌詞を考えるものです。
そして、狭い町で何度も顔を合わせて、そのうち時がたてば何も感じなくなるという辛い歌詞。
まあ、失恋の歌詞ですが、女性のどす黒い情念を感じさせながら、曲調は明るいという優れた楽曲です。
サビの「ダンダンと」は本当にクセになります。
印象的なロングトーンのギターは松原正樹氏でしょうね。

Dang Dang


もう1曲は「オールマイティ」ですね。
この曲は1983年に発表された14枚目のアルバム『REINCARNATION』(リ・インカーネーション)収録です。
この曲は恋愛をシャーベットに例えたり、トランプに例えたりの表現が楽しいんです。
「こちらのカードはカスばかりだけど、1枚ジョーカーを持っているのよ」
という歌詞にはニヤリとさせられてしまいます。
遠距離恋愛、それとも仕事が忙しくてなかなか会えない関係?でも、恋の駆け引きにおいて、絶対的な切り札があるという女性側の自信に満ちたお話ですね。
この曲もポップなメロディとウキウキする展開、特にサビの部分の「はなさない!」というところで突き抜ける感じがお見事。

松任谷由実 - オールマイティー


ユーミンの歌詞には心をとらえるものがいっぱいあります。
また機会をみつけて別の曲をご紹介したいと思います。
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AVALANCHE / TEMPLE BALLS 2023年11月

2024-04-21 16:28:18 | 北欧ロック
なぜか私は1980年代型のメロディのあるハード・ロックが好きなんですよね。
アメリカでは死に絶えているこうしたタイプのロック・バンドがなぜか北欧ではすごく盛んで、インターネットの力で、世界的に薄く広くマニア向けに存在意義を示しています。
日本でもファンが多いです(どちらかというと40代・50代以上ですけど)。

この手のトップランナーは以前私がご紹介したスウェーデンの「エクリプス」なんですが、いろいろなバンドがいるので、機会あるごとに紹介したいと思います。

今回はフィンランドのテンプル・ボールズ。
エクリプスほど知名度はないものの、ポテンシャルは高いと思います。
2009年に結成され、昨年発表された作品で4作目。

フロント・マンはArde Teronen – Vocals で、張りのある声質が見事にこのジャンルにはまっています。見た目もロングヘアで、まさに80年代風。
プロデュースはH.E.A.TやCROWNEで活躍するヨナ・ティー 。

最初にご紹介するのは6曲目のこの曲 "Strike Like A Cobra"。
ポジティブなメロディ展開で、フックがあり、スカッとする曲です。

Temple Balls - "Strike Like A Cobra" - Official Music Video


8曲目のこの曲はギターのリフがスカッとします。
切れがいいリフですね。
メロディも起承転結のあるわかりやすい展開で、気持ちいい。
ギター・ソロはけっこう来てます。意外に上手い。

Northern Lion


もう一曲紹介します。2曲目の "Trap" です。
この曲は演奏シーンがあるので、バンドを理解しやすいですね。
やっぱり、リフの作り方がいい。
ツインギターのハモリにもはまりますね。
これは好物です。
でも、アメリカの80年代のロックの焼き直しではないんですね。
ラットやモトリー、ドッケン、ボン・ジョビに似て非なりです。
やはり、北欧特有のマイナーなメロディが多用されていて、その辺はJポップというかアニソンのメロディ展開などと共通するものがありそうです。
だから、日本でもファンが多いのではないかと。

Temple Balls - "Trap" - Official Music Video
コメント (2)
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C. J. スネアよ永遠に Firehouse - Reach for the Sky 1992年

2024-04-08 20:42:06 | アメリカンロック
Firehouse - Reach for the Sky

訃報が入った。何と64才で逝ってしまった。
ちょっと早すぎるだろ!と思わざるを得ない。
遅れてきた80年代のアメリカン・ハード・ロックのヒーロー、ファイアー・ハウスは90年代初期に活躍した。
最近は、活動が活発化しそうだとちょっと期待していたのだが、
何と帰らぬ人に。
この曲と、「オーバーナイト・センセイション」は私の大好きな曲だった。

Firehouse - Overnight Sensation (Live)  


ご冥福をお祈りいたします。
R.I.P.




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STAND UNITED / FIREWIND 2024年3月

2024-04-06 13:59:18 | metal
FIREWIND - Salvation Day (2023) // Official Music Video // AFM Records

ギリシャ出身のギター・ヒーロー、ガスGが率いるパワー・メタル・バンドの作品も10作目となりました。
現在のメンバーはギターのガスG以外は
ヴォーカルがドイツ出身のハービー・ランガンズ
ベースがベトロス・クリスト(出身国不明)、
ドラムがベルギー出身のヨハン・”ジョー”ニューンツと国際色豊か。
このバンドには以前スリランカのヴォーカルもいましたね。

今年5月に来日も予定されています。この最新作を聴いて準備している人は多いと思われます。

ガス・Gの本名はコンスタンティノス”コスタス”カラミトロウディスという名前で、まるで、世界史に出て来るギリシャやローマの時代の人の名前のようですね。世界の人に知ってもらうために、短いニック・ネームにしたのでしょう。
ギリシャの中央マケドニア地方の出身だそうです。アレクサンダー大王を思い出します。

このバンドは1998年に結成され、ここ日本では安定した人気を誇ります。
典型的パワー・メタルで、古くはディープ・パープル、ブラック・サバスに始まり、ジューダス・プリーストあたりが今でもやっているストレートな印象をもつ正統派王道メタル(そう思っているのは日本人だけだと思います。アメリカあたりだと全く違う笑)ですが、個性があまり強くないところが特徴でしょうか?
ガスGのギターはソツがなく、十分うまいのですが、印象に残りにくいんですよね。例えば、スラッシュのギターなんか聴くと、その強烈なフレーズが頭に突き刺さってくる感じがあるんですが、彼にはそうしたものがないと言った感じです。
となると、作品の質で勝負となります。

そこで、この作品です。
見事に質の高い作品を作ってくれました。

まずご紹介した作品はアルバムのリーダー・トラックである「Salvation Day」。典型的なパワー・メタルなんですが、まず、イントロがいい。そして、メロディに起承転結があって、説得力がある。フックのあるアレンジが秀逸。バランスが取れた曲です。


次にご紹介するのは、私がこのアルバムのベスト・トラックだと思うこの曲「 Destiny is Calling 」です。サビの部分が気持ちい。
歌心あるメロディの展開や乗れるリフ、盛りだくさんのフック、そして何よりハービーの実に気持ちいい歌いっぷりが素晴らしい。

FIREWIND - Destiny is Calling (2023) // Official Music Video // AFM Records



もう1曲ご紹介します。「Chains」です。
ややスローな曲ですが、歌メロとヴォーカルが素晴らしい。そして乗れます。
LIVEの時には盛り上がり間違いなし。
ロニー・ジェイムズ・ディオが逝去してしばらくたちますが、こういう素晴らしいメタル・ヴォーカルを聴くと、後継者がいるなーと安心してしまいます。

Chains




器用貧乏といった感じのギター・ヒーロー、ガスGですが、レベルの高いヴォーカリストと組めば、彼がメタルに求める歌心が十分に表現されるんだと思った充実作・会心作の10作目でした。


コメント (2)
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Sweet Little Rock and Roller - Rod Stewart, Keith Richards & Faces 1974年 ロンドン

2024-03-31 09:40:30 | ロックンロール
Sweet Little Rock and Roller - Rod Stewart, Keith Richards & Faces | The Midnight Special

久々に友人のK君からリクエストをもらいました。
大感謝です。
フェイセズ時代のロッド・スチュアートがキース・リチャーズと共演している珍しい映像です。
テレビ番組の映像がパッケージ化されて発売されたようですね。
山内テツが参加した後期のフェイセズにキースが参加しているみたいです。
キースとロン・ウッドが並んでギターを弾いていると、まるでストーンズのようです。ドラムスはケニー・ジョーンズ、キーボードはイアン・マクレガンだと思います。
山内テツは日本人なのに、外国人と並んでも体格にそん色がありませんね。
ぱっとみると、全然日本人という感じがしません。

曲はチャック・ベリーのSweet Little Rock and Rollerで、ノリノリですね。
全盛期のロッドの姿と声を楽しめる作品です。
彼のお尻の動きが実にセクシーですね。
当時、彼の髪型を真似した日本の中高生がどれだけいたことか笑
私がいた学校にもいました笑
まあ、かまやつひろしも真似してましたし。

このカヴァー曲はフェイセズのスタジオ・アルバムではなく、この年に発売されたロッドのソロ・アルバム「スマイラー」に収録されています。
すでに、ソロ化に向かって動きだしていた時期ですね。ロンのストーンズ参加を予告しているような感じでもあります。



では「スマイラー」ヴァージョンも聴きましょう。
パーソネルをみると、ベースを除き演奏しているのはフェイセズ(笑)。
ベースはスパイク・ヒートリー という人。
ギターが実にかっこいいです。チャックが宿っているようです。
スタジオ・ヴァージョンなのに、ライブよりもノリがいいような気もします。
ギターの音がすごくいいなと言った印象です。

Sweet Little Rock 'N' Roller



ついでにオリジナルのチャック・ヴァージョンも。1959年ですね。
やはり彼は偉大です。
カヴァー曲と違って、実にシンプルなアレンジで、ちょっと驚きますが、
オリジナルあってのカヴァーですからね。敬意を表すべきですね。

Chuck Berry - Sweet Little Rock & Roller (1959)

K君、リクエストありがとうございました♪
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