中小企業診断士 藤田雅三 ブログ

~コンサルティングblog~ざっくばらんにいろいろ書きます。

ブランド拡張は品質を保つことが重要

2010年08月27日 12時00分07秒 | 戦略・ブランド・コスト・業務改善

自社ブランド商品が浸透してくると、そのブランド価値を利用して他の商品も開発し、横展開をしようと考えるものです。

こんにちは!経営コンサルタント 中小企業診断士の藤田雅三(フジタ マサカズ)です。

先日の日経新聞に次のような記事がありました。

「スターバックスに新製品効果 今期営業益5%増」
・スターバックスコーヒージャパンが4月に投入したインスタントコーヒーが収益を押し上げる要因となりそうだ。
・当初想定の約2倍に達している。このペースが続けば営業利益ベースで少なくとも1億~2億円寄与しそう。
・インスタントコーヒーは1杯ずつ店内でいれるコーヒーに比べ販売の手間やコストが少なくて済むため、利益への貢献度も高い。
(引用:2010/08/26 日本経済新聞より)

とのことです。
正直、ずいぶん前に、最初本国だけでインスタントコーヒーが発売されたときには、インスタントってまずいんじゃないの?という気持ちを抱いていました。

日本で発売されてから、ものは試しということで買ってみたのですが、飲んでみてかなり驚きました。
ものすごくおいしいかどうかは、個人の好みもありますが、スターバックスの店で飲んでいるドリップコーヒーとほとんど遜色がないと感じました。

最近はそうでもないですが、以前はスタバによく勉強をしに行くことがあり、毎日のように通っていたものです。昔からコーヒーが好きなので、スタバでも必ずドリップコーヒーを注文していますが、このインスタントコーヒーは本当に店内のドリップに似ています。
若干粉っぽいところはあり、最後に飲み干すときにカップの底に少し粉のようなものが溜まる傾向があるなと思ったのですが、正直何も言われないで店で出されたら、インスタントだと気がつかないかもしれません。
非常に良くできていると思います。

いわゆる、「ブランド拡張」のラインエクステンションといわれるもので、スターバックスというブランド価値を他の商品ラインにも広げていっているわけですね。

プレミアムコーヒーのイメージをうまく展開できればいいのですが、お持ち帰り、小売用商品になった時に、逆にブランドイメージを損ねてしまうリスクもあるわけです。
安易にブランド拡張をするのは注意が必要ですが、うまくいけば次なる収益の柱となることも期待できます。

一定の品質を保つことができれば、ラインの拡張は次の成長戦略のきっかけとなるでしょう。

さあ、あなたのビジネスでも、ブランド品質を保ちながら、ラインの拡張を検討できないでしょうか?

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店長が主役

2010年08月26日 20時15分38秒 | マーケティング・販促

飲食店や小売りの現場では、そこを仕切る店長によって、売上の善し悪しが決まる大きな要因となることがありますよね。

こんばんは!経営コンサルタント 中小企業診断士の藤田雅三(フジタ マサカズ)です。

先日の日経MJに次のような記事がありました。

「店長応援サービス 意識高めリピーターづくり」
・無料のクーポン誌「クーポンランド」を発行するサイファが6月、店長を支援するサービスを始めた。すでに1000人の店長が参加し来店客とのコミュニケーションづくりに役立てている。
・「店長プレゼントありがとうございました!」来店客と店長がツイッター上でやりとりするサービスが20日にスタートした。
・店長を接客の最前線に立たせることでモチベーションを高め売上向上につなげようという戦略に打って出た。
・「店長.jp」をを立ち上げた。各店の店長を紹介するサイトで店長の写真やプロフィルとともに店長からのメッセージなどが掲載されている。~~~「来店客と店長が顔を見て話すきっかけづくり」
・7月20日からは接客時に店長の顔写真やプロフィルを入れた「店長カード」の配布を始めた。財布などにカードを保管してもらい再来店につなげようという狙いだ。
・店で店長と会話しプレゼントを受け取った客が帰宅後ツイッター上にお礼を書き込むと店長とのコミュニケーションが再び始まる仕掛けだ。
・同社が6月に実施したアンケート調査によれば「また行きたくなる店」のポイントは「価格」(61.5%)よりも「店長や店員の対応・サービス」(70.8%)の方が高かった。
(引用:2010/08/25 日経MJより)

とのことです。
ツイッター等、インターネットやITの普及で、マーケティングの手法が格段に広がっているのを感じますね。

「店長カード」とか良いアイデアですね。私も前に行きつけのビアホールの店長とちょっと話が弾んだ際に名刺交換をしましたが、そんなにかしこまらずに、来店されたお客様に「店長カード」をくばってご挨拶するだけでも良いのではないでしょうか。

そのカードにお店のHPやブログのアドレス、店長のツイッターにアクセスできる2次元バーコードを印刷しておく等して、日頃からフォローしてもらい、コミュニケーションを取れる状態をつくっておく。
そうした事が広がれば、やり方やコミュニケーションの取り方で再来店の確率を高めていくことができるでしょう。

一見マス媒体をつかっているように見えながら、一人一人に対してもワントゥワンマーケティングを可能にしているように思えます。
数年前にワントゥワンマーケティングといえば、せいぜい電話、DM、はがき、訪問・・・等を利用するくらいでしたが、ここ数年で本当にネットの力がすごいものになってきましたね。

店長への教育的効果も見逃せません。

これだけ店長を主役にたてていくことができれば、店長に自分の店意識が生まれることでしょう。
中小企業の社長さんとお話しをしていると、よく従業員に対して「経営者の気持ちになってほしい」と経営者意識や自分の店のように責任感を求める声を良く聞きますが、権限を与え、信じて任せてやらなければ、そんな気はおこらないものです。

さあ、あなたのビジネスでも、店長を主役にお店の活性化ができないでしょうか?

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アナログ商売は接客サービスが決めて

2010年08月25日 07時05分02秒 | マーケティング・販促

電子書籍が話題となり、時代に取り残されないために買おうかどうしようかと悩む今日この頃ですが、店頭販売もそれはそれの良さがありますよね。

おはようございます!経営コンサルタント 中小企業診断士の藤田雅三(フジタ マサカズ)です。

前の日経MJですが次のような記事がありました。

「書店の未来、サービス次第」(新文化通信社社長 丸島基和氏)
・競争原理の3原則は「品質」「価格」「サービス」といわれている。出版業界にあっては先の2項を出版社が担い、「サービス」は読者に一番近い書店の問題として位置づけられることが多い。
・書店はローコストオペレーションから1店舗当たりの従業員数が減って、アルバイト体制を余儀なくされてきた。~~「接客」「商品知識」で悩む書店が増えている。
・そうした中、来店客の購買率を45~50%までに伸長させ売上を上げているA書店がある。購買率は平日と休日に分けて来店客数と購買客数を調査しており、平均で48%程度になっていることを確認している。
・「本が売れる特効薬なんかない。日々の接客サービスでリピーターを増やしていくことで売上は伸ばせる。この基本を行い続けることで一年後に大きな差が出る」
・「5大用語はできて当然。血の通った自分の言葉で話せているかが問題」
・あるB書店の店長も、先に「ありがとうございました」と言い、その後に頭を下げる「言先後礼」など接客の基本を従業員にたたき込む。
・混雑するレジではカバー掛けや生産するスピード~~障害を持つ来店者への対応、迷子を発見したときの身柄確保など~~~
・さらにはポイントカードの裏に記載されているお客様の名前を見ながら顔を覚えていこうとする書店もある。
(引用:2010/08/16 日経MJより)

とのことです。
購買率45~50%のA店はめちゃくちゃすごいということです。
一般的に購買率は30%で優良店とのことですが、最近では10%後半という書店もあるなか、平均48%というのは破格な数値とのこと。

実際、接客やサービスだけではないと思いますが、少なくともライバルの書店間で、値段の差は無いわけですから、あとは品揃えや利便性、接客サービスなどが比較対象となるでしょう。

たまたま出かけた先で購入ということもありますが、行きつけの本屋さんとして、どれだけお客様に選んでいただけるか。

私も前にある本屋さんで1冊の本をレジに持って行ったときのことですが、ちょうどそのときはハードカバーの本を買おうとしていました。するとレジの若い男性が、「これと同じ本が文庫本でありますが、そちらにお取り替えいたしましょうか」と聞いてくれました。もちろん「ぜひお願いします」と言いました。ハードカバーですと1000円超えていると思いますが、文庫本なら438円で済みました。(アマゾンのマーケットプレイスで見るとコレクター商品で2,058円!ていうのが・・・オイオイ)
私は本のコレクターではないので、文庫本で十分です。

店員さんは毎日店内の商品を見ていますから、同じ本があるのを知っていたのでしょうが、それをちゃんと気を利かせて教えてくれたことが非常にうれしく思いました。
店の指導なのか、この男性の性格なのかはわかりませんが、正直な商売をしているな、とも感じます。

たまに利用はするけれど、特に何も意識していなかった書店ですが、このことをきっかけにこの書店へのイメージが変わったことはいうまでもありません。

ITを利用した流通販売のビジネスでさえ、顧客一人一人に合わせたきめ細かなサービスをどんどん提供しています。

ヒト対ヒトの顔をつきあわせたアナログの販売店ならではこその、接客やサービスを磨く必要があるでしょう。

さあ、あなたのビジネスでも、接客サービスの基本を見直してみませんか?

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二毛作に学ぶ

2010年08月24日 20時20分42秒 | 戦略・ブランド・コスト・業務改善


1日を通して効率よく収益をあげたい、と考える経営者は多いと思います。
特に店舗や工場など、設備や施設を用意せざるを得ないビジネスには稼働率を高めることは重要なテーマです。

こんばんは!経営コンサルタント 中小企業診断士の藤田雅三(フジタ マサカズ)です。

本日の日経新聞に次のような記事がありました。

「外食店、昼夜で違う顔」
・外食チェーンで時間帯により異なる客層を呼び込むため、提供メニューや内装を替える「二毛作店」が広がっている。昼夜で店名を替える2枚看板の店も最近では現れている。
・釜飯とくし焼きの店「とりでん」を約70店舗展開するプライム・リンクの水戸見和店は午後4時まで「和み茶屋」として営業する。
・違う店で洋食などを提供することで30~40代の主婦らの人気を呼び、昼食時の売上は倍増した。
・モスフードサービスの子会社、トモスが展開するラーメン店「ちりめん亭市ヶ谷店」は夕方5時にいすを片付け立ち飲み店に変身する。~~実施前に比べて平日の売上高は1.6倍に増えたという。
(引用:2010/08/24 日本経済新聞より)

とのことです。

二毛作業態といえば、昔からプロントのカフェとダイニングバー業態は有名ですね。

最近では居酒屋とラーメン屋とか、うどん屋と天ぷら屋など、さまざまな組み合わせがあるようです。
また、二毛作どころか三毛作という業態まででてきているようです。

時間帯で業態を替えるほか、店内が広ければ、「空間で業態を替える」二毛作の店まであるようです。

事業ドメインの話を前にもしたかもれませんが、これも一つのドメインの捉え方でしょうか。「当店は○○屋である」と定義して、固定観念にとらわれてしまうとやれることは限られてきます。

人間一般的には朝・昼・晩と三度の食事の機会があるわけです。どんなお客様に来ていただきたいのか?ターゲットは誰か?、3食提供できるメニューがあれば、そのお客様層に1日3回来ていただくこともできますし、異なる客層を呼ぶことにも繋がります。

しかしながら、これらを実行するためにはどうしても作業性やオペレーションの問題を解決する必要があります。

大手であれば、複数の業態の運営が可能でしょうが、個人となるとなかなかそうはいかないため、サブリースなどで経営者が又貸しして変わるケースもあるようです。

二毛作に近いと言えば、居酒屋が昼間はランチ、定食屋をやっているというのはよくあります。
ラーメン屋さんでも、朝食メニューを提供し、朝からラーメンを食べる「朝ラー」などとよばれて人気を博している例もありますね。

このように、まったく違う業態で二毛作営業までしようと思わなくても、提供できる機会を増やしていくことは可能です。「朝ラー」や「朝カレー」など、昔はちょっと考えられませんでしたが、どんなメニューも時間帯を問わずに提供される時代になってきています。

今までお客様が少なかったアイドルタイムや、営業をしていなかった時間帯に提供できる商品を用意することで、意外なヒットに繋がる可能性があります。

飲食店の例が多いために、そちらばかり注目を浴びますが、ホテルが暇な日中にビジネスマンやビジネスウーマンのサードプレイスとして仕事場やシャワーを提供したり、会議室利用を勧めたりするのも利用機会を広げる手段として同じような例ではないでしょうか。
さらに言えば、小売店などが時間帯別に臨機応変に売場を替えるのだって、同じように売場効率を高めることに繋がります。

考えればまだいろいろあるでしょう。

さて、あなたのビジネスでも二毛作に学び、利用機会を広げることはできないでしょうか?

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その業務は目的にあっているか

2010年08月23日 18時00分00秒 | 戦略・ブランド・コスト・業務改善

業務を効率化させる「ITの活用」、情報共有や戦略的営業に役に立つ「見える化」、どちらも積極的に取り組むべき課題ではあります。
なんでもかんでもやるのではなく、目的を明確にしておかなければ、余分な仕事も生んでしまうことになりかねません。

こんばんは!経営コンサルタント 中小企業診断士の藤田雅三(フジタ マサカズ)です。

本日の日経産業新聞に次のような記事がありました。

「カルビー、IT活用見直し 顧客満足度向上こそ本筋」
・カルビーでは全国にあるスーパーの約35%に約250人の調査員を送り込み、店頭にあるポテトチップスの鮮度を調査していた。鮮度に関するデータは本部に送られ、社員は「経営可視化システム」でチェックできるようになっていた。
・ところが全社員が日々鮮度データを確認するというのは少し度を超えているのではないかということになった。その結果、対象を半分にして引き続き鮮度調査は実施しているものの、経営可視化システムにおける鮮度データの更新は今年2月で終了。システムも利用していない。
・あまりコストを掛けすぎると、価格面で顧客に負担をかけることになる。

また、別の記事では・・・

「名刺の山から人脈の宝発掘 顔合わせや商談の状況PC上で可視化」
・IT関連の人材派遣を手がけるパソナテック。~利用するのはシステム開発ベンチャーの三三が2007年秋に始めたサービス「リンクナレッジ」だ。
・スキャナーで読んだ名刺の画像は三三のデータセンターに送られ、オペレーターがデータベース化する。~~簡単にできあがったデータベースから社員の人脈が浮き上がる。
・キャノングループのイーシステムも同様のサービス「アルテマブルー」を展開している。違いは人脈の可視化を工夫している点。自社の社員のリストと相手企業の社員のリストを線で繋いで名刺交換や商談の状況が一目でわかる。
・多くの利用者はこれまでと同様、名刺の束を机の引き出しに入れたままだという。にもかかわらず新たな共有資産として生まれ変わる。
(引用:2010/08/23 日経産業新聞より)

とのことです。
営業の資産である人脈を活用するためにかかせない名刺。個人レベルの管理もあやしいところですが、大きな会社になればなるほど社内全体での活用は難しいもの。

営業の進行状況をまめに、システムに入力・更新したりすることができればよいのですが、日々に追われてなかなか実現が難しい。
そうした悩みを解決して、全社員の人脈と商談状況を可視化してくれるサービスで、高い営業効率を実現してくれるのであれば、非常にありがたいと言うところでしょう。

一方で、カルビーの例では可視化システムの鮮度データ更新をやめています。
せっかく良かれと思って進めていたことをやめるのは、勇気の要ることですが、目的が明確になれば割り切り、決断も必要です。

カルビーではSCMなどの整備をしており、商品の袋に窒素ガスを入れて、もともと油などで劣化しにくくしているため、顧客が満足する鮮度は実現しているとの判断をしたうえでの結論です。

もともときちんとした対策がなされているのであれば、その上に過剰な鮮度チェックやデータ更新が本当に必要かどうか?ということをあらためて考えたということでしょう。

なんでもかんでもIT化や見える化をするのが目的とならないよう、なんのためにそれをするのかを明確にしておく必要があるでしょう。

その目的を実現するために、なにをする必要があるのか?そのためにIT化や見える化をしたほうが良いのであればそうすれば良いですし、まったく違うことをした方が実現に繋がるかもしれません。

さあ、あなたのビジネスでも、目的にあった業務になっているかどうか、見直してみませんか?

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