中小企業診断士 藤田雅三 ブログ

~コンサルティングblog~ざっくばらんにいろいろ書きます。

「イメージを変える」「会社をブランド化」

2010年08月19日 10時48分32秒 | 戦略・ブランド・コスト・業務改善

商品を開発するメーカーとしては、自社ブランド商品のこだわりを、お客様に知ってもらいたいものですが、客層を広げるためには、あえてこだわりをアピールしないでイメージを変えることも時には面白いでしょう。

こんにちは!経営コンサルタント 中小企業診断士の藤田雅三(フジタ マサカズ)です。

本日の日経産業新聞に次のような記事がありました。

「サントリーのウイスキー ハイボール起点に”硬さ”割る」
・サントリー酒類がウイスキーの広告に力を入れている。
・炭酸水で割ったハイボールが若者らに人気になっていることを生かし、ハイボールで初めてウイスキーの味を知った初心者を「山崎」や「響」など本格的な商品に誘導するためだ。
・これまでの硬派なウイスキーのイメージを打ち破り、幅広い消費者に親しんでもらうことを狙っている。
・サントリーは6月下旬から山崎や響、「白州」や「角瓶」など同社が販売しているウイスキー全体の広告を新たに始めた。個別商品の広告はこれまでもあったが、ウイスキーをひとくくりにした広告を流すのは12年ぶりだ。
・音楽も明るい調子の曲を採用しており、ウイスキーの典型的なイメージである「硬さ」を打ち破ろうとしている。ウイスキーの広告の定番である「長い年月をかけた熟成や価値などを説いてみてもなじみがない人には通じない」との見立てからだ。
(引用:2010/08/19 日経産業新聞より)

とのことです。
サントリーの例では、各ブランドを認知してもらうのではなく、ひっくるめた広告のやり方で、会社そのものがブランド化されているような気もします。
サントリーはウイスキー市場の活性化が狙いで、市場が盛り上がればサントリーのウイスキーも当然ながら売れる。その際この広告を見て他の商品を買ってもらっても良い、とも言っているようです。

しかしながら、もともとサントリーは国内のウイスキーで約6割のシェアを持っているとのこと。
ウイスキーそのものをアピールすることで、「ウイスキーと言えばサントリー」という刷り込みになるのではないでしょうか。

個々の商品や店舗展開において、複数のブランドをとりあつかう企業も沢山あると思います。取り扱いブランドや店舗をひっくるめた広告をすることで、”あの商品も、あるいはあの店も、○○という会社だったのか”、と認知していただくことは会社そのものをブランド化することでも有効でしょう。

また、客層を広げるためには、過去の固定観念やこだわりをあっさりと捨てているところも潔いですね。
メーカーとしては当然商品に対するこだわりは、アピールしたいもの。ヘビーユーザーには良いですが、初心者に敷居が高い商品には、あえてイメージを変えてとっかかりをつくることも必要です。
とっかかりをつくった後で、その商品の本質を伝えれば良いわけです。

たとえは少し違うかもしれませんが、昔は強面の俳優さんが、年を取ってからバラエティなどで、おもしろく違う一面を見せることで、今の若者にも人気がでるってことありますよね。もともとの魅力さえきちんと備えていれば、イメージの打ち出し方で、新しい層にも受け入れられるのでしょう。それが反対のイメージほど、ギャップがあって良いのかもしれません。

個々のブランドをひっくるめて、「○○市場そのものを宣伝する」ことで、その市場の第一人者とイメージづける。
「こだわり」にこだわらず、イメージの打ち出し方をかえて、新しい顧客層を開拓する。
さて、あなたのビジネスでも、広告の打ち出し方を練り直してみませんか?

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