中小企業診断士 藤田雅三 ブログ

~コンサルティングblog~ざっくばらんにいろいろ書きます。

モノ売りでなく、提案を売る

2010年08月15日 18時33分25秒 | マーケティング・販促

世間はお盆休みということもあり、私も家でダラダラしております。そこへ昨日フジテレビで昼前に「チャンネルΣ」という番組をやっていましたが、何となく見ているとこれが結構おもしろかったです。
内容はといえば・・・

「大家族のお部屋改革SP ~リフォームしないで 暮らしを変える方法!~ 」
大家族のお部屋の悩みを解決!暮らしが楽しくなる“スゴ技”が満載!▽お茶農家を営む6男1女の子だくさん一家▽老舗の理髪店を営む3世代が同居する9人大家族 (フジテレビHP番組表より)

ということで、あの「イケア」の社員さんが、お宅の悩みを抱えるご家族の「問題解決」をイケアの家具を使って見事にリフォームしてしまうという番組でした。

「劇的ビフォーアフター」でしたっけ?あの番組もおもしろいのですが、この番組の場合は大きな建て直しやリフォームをしないで、イケアの家具やインテリア用品などをうまく使うことでこれだけ変わるのか、というところが驚きました。

登場された、イケアの女性社員さんが2名登場していましたが、ちゃんと家の間取りにあわせてどう改善するかをPCでシミュレーションしており、改善のテーマもそのお宅のお母さんの環境改善(台所とか)にフォーカスしていたりと、なかなかコンサルティング的に目の付け所が良いのです。
まさにカリスマインテリアコーディネーターという感じでした。

そういえば、13日金曜日の日経MJにもイケアの記事がありました。

「狭い部屋 広く明るく」
・日本で業績を伸ばし続けるイケア・ジャパン。低価格ばかりが目を引くが、商品の陳列方法にも消費者を引きつけるノウハウが隠されている。
・イケアの店舗の特徴は~~1つの空間にソファやテレビボード、棚などを並べ、家で実際に使うシーンを想像しやすい見せ方だ。
・さらに家族構成までこだわる。例えば、ある4人家族の部屋は5歳の長女と3歳の長男と年齢まで設定。~~自分の部屋に合うかどうかが一目でわかり、まとめ買いをする人が多い。
・イケア会員のメンバーに協力してもらい、定期的に訪問。いろいろな家の様子を目にしながら問題点を聞き出すことで何を求めているかを探る。
・ニーズを一つ一つくみ取る仕組みがあるからこそ消費者に受け入れられる提案ができる。
(引用:2010/08/13 日経MJより)

とのことです。
記事には大島真理さんという社員さんが出ていましたが、TVに登場された外国人の女性社員さんといい、「達人」社員さんが多くいるのに驚かされます。
お客様の家の問題解決をする、カリスマ社員としてもっとフォーカスするような打ち出し方をしても良いかもしれませんね。

また、家族構成までピンポイントでイメージ像を設定して空間をプレゼンテーションしているのも良いと思います。最近定着してきた感のあるペルソナマーケティング的なやり方でしょうか。
お客様目線で、ターゲットが明確になることで、モデルルームのプレゼンがさらに磨かれて、訴求力が増すのでしょう。

このような取り組み方を徹底すると、ただ単に家具やインテリアを販売しているのではなくて、まさに「家に関わる家族の問題解決を提供」しているということになるのでしょう。

スーパーマーケットの業界には、惣菜やデリを中心とした「ミールソリューション(食事の問題解決)」を提供するといった概念が、そうとう昔から(15年とか20年くらいか)ありますが、どのような業界も同じ事なのでしょう。

さて、あなたのビジネスでも、モノを売る発想をちょっと変えてみることはできないでしょうか?

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