ナレーター・アナウンサー養成塾

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慣用句

2006年01月26日 | Weblog

私の日々の仕事の中で、慣用句について正しいかどうか迷ってしまうことがあります。先日、こんなことがありました。「藁をもすがる思い・・・」とやってしまったのです。担当DからONAIR後に電話があり『どうでしたっけ?』と言われて初めて気がつきました。正しくは「藁にもすがる」もしくは「藁をも掴む」でした。Dは“すがる”という言葉を使いたかったので「藁をも掴む」ではなくそのまま・・・すがる、としたのでしょう。確かにバタバタの作業集中時の収録ではありましたが、私が気付くべきたった、と反省しているところです。現状を見てみると「藁をもすがる」という言葉はかなり蔓延しています。藁にも・・と同じくらいの頻度になっているようです。同じ様な例に、「一段落」の読み方があります。正解は“いちだんらく”です。“ひと・・・”ではないのです。それは「一つの段落がついた」というのではなく、「一段が終わった(落ちた)」という意味だからではないかな、と思っています。それから、「間髪を入れず」は“かん、はつをいれず”ですし、「的を射る」であり「的を得る」ではないのです。慣用句、難しいですね。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏
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