南野島男のGood Times

日常感じたことを面白おかしくエッセイ風に書きつづります。
これぞ笑いと勇気の玉手箱!

マルチという言葉の響き

2008-10-19 23:37:12 | Weblog
芸能から音楽、はたまた文学までこなしてしまう素晴らしい才能を持った人々をマルチタレントなど表現する。
すぐ思いつくのがタモリやビートたけしであるが、このマルチな才能を持った人間というのは多くの人の憧れでもある。
ところが最近毎日のようにテレビや新聞でこの「マルチ」という言葉が使われる。
こっちの方は本来の良い意味でのマルチではなく、極悪非道の血も涙もない至上最大の悪徳集団を指す言葉として使われている。
「マルチ」から政治献金を受けた議員を鬼の首を捕ったかのような扱いで報じ、間じかに迫った総選挙での足の引っ張り合いにしようとする政治家の薄汚い魂胆が見え見えで情けなくなってくる。
マスコミもマスコミで裏でどんな取引がなされているのか知らないが、よく飽きもせず続けて報道するなと感心している。
だいたいマスコミなんてところは広告料払ってくれてるかで態度が違うわけで、そういう意味じゃ広告料なんて払わないマルチさんはマスコミの天敵なのである。
ついに日本アムウエイという固有名詞まで出してきたが、マルチから政治献金もらったって違法じゃないはず。
れっきとした連鎖販売方式という合法的な流通形態行っている会社のどこも悪くないはず。
悪いとすればその業界が守るべき訪問販売法や特定商取引法を守らずにやった場合のはずで、違法なことをしでかす以前にマルチそのものが違法なことのような叩き方が平気でなされている。
アムウェイをやっている人に僕の友人も何人もいるけど、彼らはいたって真面目で誠実な普通の人である。
そりゃあ中には人の迷惑顧みず強引に勧誘したり販売したり在庫をかかえさせたり違法行為を行う会員もいるかもしれないが、すべての会員がそんな人間ばかりではないはず。
それを一部の人間の行為ですべてが社会悪であるかのような表現は公平性を欠けるし、裏になんらかの隠れた意図があるようにも感じる。

僕は個人的にはアムウェイなんてやる気はないけど、マルチ、いわゆるMLMの流通形態は素晴らしいものだと思っている。
費用をかけずに、口こみで効率よく商品を販売する方法は理想的だともいえる。
ただし、市場で販売されている価格よりも高くで売るのはよくないし、楽して儲かっている会員なんて誰もいないのに、「儲かる」なんて虚偽の言葉で騙すのは絶対によくない。
「儲かる」なんて根も葉もない言葉に騙されて契約してしまう人にも問題がある。
「儲かると思って契約したのに全然儲からなかった」と嘆き、挙句の果てに消費者生活センターに訴えに出るのである。
マルチという素晴らしい流通形態を活用して汗水たらしながらコツコツ頑張れば少しくらいは人助けも出来るかなぐらいに考えて会員になっとけばいいのに、「一攫千金」だの「自分はなにもせずにメンバーが動いて儲かる」だの世の中にはありっこない馬鹿げた発想を恥じてもらいたい。

総選挙での政権争いがあるために湧き出たような「マルチ」報道。
本来なら極悪非道な社会保険庁の人間のことでも追及して欲しいものだ。
一生にかかわる大事な年金を自らの欲望のために勝手に改ざんされた善良な国民は泣き寝入りするしかないのか。
マルチ被害者じゃないけどそれこそ消費者生活センターに通報したくらいじゃ腹の虫は治まらないのだ。