南野島男のGood Times

日常感じたことを面白おかしくエッセイ風に書きつづります。
これぞ笑いと勇気の玉手箱!

またひとつ消えゆく風

2016-03-05 17:56:59 | Weblog

大好きなミュージシャンの訃報は胸に迫るものがある。

いつかは誰しも年を取りいつかはそういう日がくるものであるが、まだまだ現役バリバリなのにまだまだこれから素晴らしい歌を世に送り出したであろうにと思える人がいなくなるのは本当に惜しいし寂しくなる。

その人から受けた影響が大きければ大きい程喪失感は強いし、こと青春時代にいろんな場面で聴き続けたミュージシャンであったりすると自分の遠い青春の欠片をどこかに持って行かれたようにも感じる。

忌野清志郎、加藤和彦、松岡直也、大滝詠一、みんな僕の大好きなミュージシャンであり時代時代にこの人たちの音楽が僕の中に存在する。この人たちの音楽を今聴いたり演奏したりするとあの頃の自分が、その時代が一瞬にして蘇る。そしてこの人たちがもう新しい音楽を作り出すことのない現実を受け入れ寂しくなるのである。

そしてまた一人僕の大好きだった村田和人の訃報が入ってきた。

大学卒業して社会人になりたての若造の時、僕は村田和人の音楽に魅了されそれから今日までずっと大ファンを続けて来た。彼の歌は正に夏、青春、恋のドライブには持ってこいの音楽だった。当時買ったばかりの赤い車で海に行く時には欠かせない音楽のひとつであった。

一般的には夏のドライブで聴く音楽と言えば、サザン、TUBE、山下達郎、ユーミンてところがメジャーではある中、僕は村田和人が一押しだった。爽やかな高音の歌声とメロディーラインにサウンド、どれをとっても彼の音楽性は僕の好みにハマった。印象的な夏の歌に「サマーバケーション」という曲があるが、竹内まりあと共演したこの歌は僕の中では永遠の夏曲の定番である。

最近の村田和人も年輪を重ねいいオヤジにはなってはいたが、永遠の夏の匂いは色褪せることなく歌い続けてくれていが、「海辺の街で」の様に遠い夏を振り返る哀愁漂わせる名曲も歌っていた。

62歳という若さでまだまだこれからという時に彼の歌が聴かれなくなると思うと本当に寂しい。しかし彼の作り出した音楽は僕をはじめ多くのファンの人生を豊かにしてくれたことに変わりはないし、これからも心の中で永遠に鳴り続けるだろうと思う。それこそ彼がいつも歌っていた「終わらない夏」だ。

ありがとう村田和人。冥福を祈ります。