~ いるかしあわせ宅配便 ~

ばあちゃんのひとりごと

風邪と母乳

2008-06-18 06:11:27 | いるかこもれび助産院
母乳は止めません。最良の予防接種です

風邪をひいたときは母乳が大切になります。
お母さん薬を飲んで早く治しましょう。
母乳を与えることが、
お母さんだけでなく赤ちゃんにとっても良いことです。

お母さんが食べた食事の大切な成分が母乳に移行し、赤ちゃんに与えることができます。
それと同じように薬も母乳の中に移行してきます。この移行した薬の成分が赤ちゃんに何か悪い働きをするのではないかという心配のために、薬を飲むなら母乳を与えてはいけないという指導を受けることがあります。
このため、授乳中の薬については、母乳の大切さと薬が赤ちゃんに与える影響を比較して母乳を続けて良いか決めることになります。一般に風邪の時に使う
薬(鎮痛解熱剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、抗インフルエンザ
薬、抗生剤、抗アレルギー薬など、)には母乳をやめなければいけないほど赤ちゃんに影響を与える薬はないといわれています。
 
鎮痛解熱剤の中には大量投与で赤ちゃんに影響の出るものがありますが、通常の使用では問題ありません。
本当に母乳を止めなければいけない薬は抗ガン剤や免疫抑制剤などごく限られた薬で、一般のお母さん達が使う薬ではありません。

薬は母乳を与えたすぐ後に服用すると、さらに薬の影響を少なくすることができます。
 
お母さんの風邪のために母乳を止めると、赤ちゃんはすごく不機嫌になったり、哺乳びんからミルクを飲まなかたり、具合の悪いお母さんを余計に苦労させることになります。また、お母さんが風邪をひくと赤ちゃんも同じ風邪をひきます。
このとき先にひいたお母さんの母乳中にはその風邪に対する免疫(抗体)が作られ、赤ちゃんに母乳を与えることにより風邪を予防したり軽くすませることができるようになります。

(母乳は赤ちゃんの予防接種)
(たまごママネット医師団提供)
インフルエンザと母乳
母乳の中にはお母さんのインフルエンザの免疫が含まれますから子どもを守ることになります。
母乳を続ける選択をしてください。
インフルエンザが流行し、私の回りでも同じようなことで悩んでいるお母さんがたくさんいます。
インフルエンザに対して効果のある薬が発売されましたが、まだ使用経験が少ないため、安全性の評価ができていないところです。このため多くは薬を止めるように指導されています。
抗インフルエンザ薬の中でアシクロビルや吸入薬のリレンザは母乳中への移行が少なく母乳を止める必要はないと考えられています。

タミフルは母体血中濃度が低く母乳中への移行も少ないのですが、動物実験の結果から大量投与で1才未満の赤ちゃんの脳に影響がある可能性が指摘され、実際の症例はないのですが1才未満の赤ちゃんには使用しないように勧告されています。
母乳中の薬剤濃度は低く、問題が起こるとは考えられないのですが、タミフルの場合には大丈夫ですとはいえないのが現状です。
薬のことを説明し、タミフルをのみながら母乳を続ける、別の薬に変えてもらう、薬を飲んでも2日間熱の期間を短くするだけなので薬を止めるなどの選択をします。いずれにしても母乳を止めるということはしません。
お母さんがインフルエンザになれば子どももなる可能性が高くなります。(たまごママネット医師団提供)