のたうちまわる蟷螂（かまきり）

昨夜、９時頃、玄関横のゴミ箱にゴミを捨てる為に玄関の戸を開けた。

私の目に飛び込んできたのは、カマキリらしき緑色の虫。

そいつは、玄関のタイル張りのたたきの上で

身体をグネグネさせているように見えた。


おなかのほうから何本もの黒いヒモのようなものが出ている。

それがくねくねと動いている。


カマキリが何か獲物を捕まえておさえつけているのか？

それとも、カマキリではなくて

足か触覚（長さは１０ｃｍ以上）が何本もついた別の生き物か？


気持ちが悪い・・・。



家に入ってきたら・・・と思うと気味が悪くて

夫を大声で呼んだ。


が、うちは２階での生活なので、聞こえるハズも無い。


家のドアを閉め、裏の物置に回って、

殺虫剤のような物を取ってきたら、

カマキリの姿は無く

４本のヒモのような物体が

ゴニョゴニョうごめいていた。


キエ～～～！！！！！


そいつらに殺虫剤のような物をかけて、

ドアをしっかり閉め、あわてて２階へ駆け上がった。


「パパあああ、変なものがおる！

ひものような物が動いている、玄関で！」と


私が叫んでいるのにもかかわらず、

夫はパソコンの前に座ったまま、

「なに？僕の靴のひもじゃないの？」と呑気な答え。


面倒臭そうな夫をつかまえて、玄関に降ろした。

「な、なんだ、コレ？」玄関先で、

まだゴニョリゴニョリと動いているヒモのような物体を見て

夫もたまげた。


ここからは、夫とふたりで

インターネットの調べ物の世界へ。


京大○○研究所提供とかの動画もあったゼ（超ぶ・き・み）。

出てる出てる、その虫の正体が。


名前を「ハリガネムシ」というのだそうな。

卵の時にカマキリに寄生して、成虫になったら、

カマキリのお腹を食い破って出てくるそうな。


一般的には、産卵の為に水中で出るそうだ。

どうりでカマキリが苦しそうにのたうち回っていたワケだ。


私が殺虫剤のような物を取りに行っている間に

カマキリは居なくなっていたので、

私が見たカマキリは

その後も生き延びたのかもしれないが

４匹も寄生虫を飼っていたら、

大変な生活だっただろう。


このハリガネムシは人間には悪さをしないので、

その昔、祈祷師とか称する変な人が

「あなたの指の爪の間から悪霊を取り出してあげます。」などと

言って、その虫を使って取り出したマネをしたそうだ。


夫は調べ物で納得した後、

それらをデジカメの写真に納めた。


クネクネと動き回るなぞの物体、その正体が判って、

昨夜の事件は、すっきり、すっかり解決した。


「自殺サイト」や「幼児虐待サイト」など最悪のサイトがあったりで

パソコン（インターネット）の一般人への普及をマイナスイメージでしか

日頃は捉えられない私だが、


ワケノワカラナイ物に遭遇した時に家に居ながら、

すぐに何らかの知識を得、安寧な生活を送れるという意味では

ＰＣの果たす役割は実に大きい。


どんなものにも功罪はつきものだが、

とくにＰＣは「功」の部分でだけ活躍して欲しい。


それにしても、アンタ！（うちのオッサンへ呼びかけている）

その本！

藤田紘一郎氏（東京医科歯科大学教授）著の「空飛ぶ寄生虫」って本、

●食卓の上●に置かないでよ！


追記：昨夜は息子が友達の家にお泊まりに行っていた。
　　　で、今日のお昼に帰ってきた息子に、この話をしたら
　　　「カマキリを水の中に入れたらハリガネムシは、すぐに出てくるのに。」
　　　といとも簡単に片付けられた。
　　　息子が知っていたなんて、お・ど・ろ・き。