23日(土)にNHKTVで「養子縁組」の内容の番組があり、
何気なく見ていた。(途中から一生懸命観た)
私の周囲の友人たちには子供に恵まれなかった人がかなり多い。
そんな人たちに限って、かなりの子供好き。
たいていの人たちは40歳ぐらいまで不妊治療をしている。
私は30歳の時に授かった第1子・2子(双子だったので)は5ヶ月で
死産したが(前にブログに書いたが)、31歳で生まれた息子は今
元気で生きている。
「二人目はいつ?」と義父母に訊かれる度に少しつらい思いをしたが
ひとり居るだけで、本当に幸せなのだと最近つくづく思う。
そして、虐待のニュースを聞く度に「どうして子供をほしがっている人の
ところに生まれてこないのだろう」と、その理不尽さに悲しい思いをする。
さて、養子縁組の話に戻るが、その中で感動した言葉がある。
ある4人の子供を養子にしている夫婦Aが話した事の中で
「4人にいつも言ってます。私たちは家族よ。血が繋がっていなくても
大切な家族だからね。お父ちゃんとお母ちゃんも(夫婦)も
血縁がないのに家族になっている。それと一緒よ。」
本当にそうだ・・・と思うと泣けてきた。
彼女の顔がマリア様に見えてきた(私はクリスチャンでも無いし
今までマリア像をすばらしいと思った事もないのだが)。
何だか、神々しい。
もう一組のカップルBも素敵だった。
赤子で養子縁組をした後、子供にいつ血縁関係が無い事を知らせるのかが
一番の課題だそうだ。
A夫婦は子供たちに幼い頃から話している。
4人のうちの一番上の女子(20歳ぐらいか?)は「実の両親に会いたいと
思わない」と言い切った(本心はわからないが)。
2番目の男子(小6ぐらいか?)は「産んでくれた両親に会い、なぜ、僕を
育てられなかったのかを訊きたい。ただ訊きたいだけ。」と正直な胸の
うちを話した。
「がんばらない」の著書で有名な諏訪中央病院(もう引退されている?)
の院長(元?):鎌田實 ドクターは自分が養子だったことを35歳まで
知らず、その後、実の親の消息を探し回ったと本に書かれていた。
養子縁組には肯定派と否定派がいると思う。
私は普通に両親が居て、兄が居て、そして大人になって
しかも、周囲の友人たちは普通の家族に育った人ばかりだったし
(知らなかっただけかもしれないが)
養子縁組の事や両親が離婚して継母や継父に育てられた人の話を
近くで聞いた事もなかったので
恥ずかしい話だが、正直に言うと、
数年前まで、どれも「対岸の火事」のような事だった。
最近、両親が離婚している人の話を聞く機会も多い。
友人たちが離婚してしまうケースも多々ある。
皆、それぞれに理由があるのだろうし、彼らの気持ちのすべてを
知る事もできないが、今回、「夫婦は血が繋がってないのに家族
なんだから、養子を家族にするのは自然な事。」と言う言葉に
本当に感動し、納得できた。
うまくいかない養子縁組もあるとは思うし、私には同じことはできないが
これから先、望まれずに生まれてきた赤ちゃんが虐待されるぐらいなら、
もっと養子縁組が普通の事になればいいと思う。
今回観たNHKの「養子縁組」を取り上げた番組は
人生のあり方、人としての生き方、人間の幸福のありか、について
深く考えさせられた内容だった。