古今和歌集 0826 2022-02-02 19:56:37 | 古今和歌集 あふことを ながらのはしの ながらへて こひわたるまに としぞへにける あふことを 長柄の橋の ながらへて 恋ひわたる間に 年ぞ経にける 坂上是則 逢うこともなく、長柄の橋のようにずっと長い間恋しく思い続けている間に、多くの年月が経ってしまったことよ。 「長柄の橋」は淀川にかかる橋で、古いものの喩えとして用いられます。仮名序には、昔と変わってしまったものの象徴として「富士の山も煙たたずなり、長柄の橋もつくるなり」との記載があり、古今集の編纂の前に橋がかけ替えられたことが伺えます。