漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0656

2021-08-16 19:58:04 | 古今和歌集

うつつには さもこそあらめ ゆみにさへ ひとめをよくと みるがわびしさ

うつつには さもこそあらめ 夢にさへ 人目をよくと 見るがわびしさ

 

小野小町

 

 現実の世界はそうでしょうけれど、夢の中でまであなたに人目を避けようとされるのが何とも悲しいことです。

 第四句の「よく」は「避く」で避ける意。本によってはここは「もる(守る)」とされているようです。ここから小野小町の歌が三首続きます。