=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

「グミグミ、グミグミ」 備前の道具屋「市川金物」さん

2010年05月01日 | 【お店】木になる家具や、道具やさん
「グミ」

あのお菓子のグミキャンディーではありません。
木の名前です。

こちらの関西では、鑿の柄によく使われているようで、
私もこちらに来て初めて「あの黄色い柄は何だろう?」と思ったところです。

いろいろHPを見ても、
この「グミ」は「グミ」で、漢字が出てきません。
本日行った岡山の金物屋さん、市川金物さんに聞いても、
「だいたい、カタカナでグミだねえ」。
グミグミ。

で、私はこのグミが結構気に入って、
鑿の柄はグミに統一しようと思っています。
当初は、黒檀が締まって見えてかっこいい!(完全格好から入ってます・・・)
と思ったのですが、
いろいろ職人さんの話を聞いていると、
グミには、
割れづらく、衝撃吸収や滑りにくいという利点があり、
実用性で考えれば「グミ」という結論に達しました。
それで、グミ柄の鑿をチョコチョコと購入しているのですが、
今日ばかりは、衝動をを抑えきれず、グミでないのに購入してしまった格好いい鑿が写真の
「錦清水」鑿です。

木目に捻りが入った3分鑿です。
肌触りも最高です!

まあ、道具箱に一本くらいこのようなものがあってもアクセントでいいでしょう(笑)

(拡大)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

原木買いレッスン

2010年05月01日 | 【お出かけ】木のむくまま
(2010年4月25日)

「原木買い」とは何でしょう?

簡単に言うと、
家を建てる際などに、丸太を買って、それをできる限り残らず適材適所に使っていこうということでしょうか。
よく生け簀料理のお店で、お魚一匹を部位に応じて刺身にしたり、煮魚にしたり、から揚げにしたり、残った骨は出汁にしたりしてくれる、あんな感じですかね。

それによって、
原木がどの地域で育ったのか、樹齢は何年くらいなのか、どんな格好をしていたのか、
その木に対する興味と理解が深まり、愛着が沸いてきます。
そして実用面では、
同じ一本の木で室内をしつらえば、構造的にもデザイン的にもおのずと綺麗な統一感が生まれます。
そして、その木に囲まれて日々の生活をしていくことで、住む人の充実感も高まっていくでしょう。


そんな原木買いの理解を深めるフィールドワークを設計士の佐藤紀子さんが企画してくださりました。

午前中は、実際に原木買いをして店舗に利用された「金悦堂」さんにお伺いして、ユーザーの実体験、感想をお聞きしました。
デーんと構えたメインの4メートル余りのカウンターを筆頭に、
きれいな杉で店内が覆われています。
末の丸太は、原型をとどめた形で、こんなコーヒーテーブルになっていました。


感想を伺ってみると、
木の空気によって?店内でのトラブルが減ったとか、トイレの一輪挿しが長く持つとか精神的な面でも大きな効果があるようで、
なによりも、建ててから10年近く経つ建物に対しての愛着を継続的にもたれている姿を実感することができました。


午後は、実際の原木販売の現場を視察です。
木の里勝山に移って、製材所2軒と原木市場を訪問させて頂きました。
熱心なご説明を頂いた真庭木材市売株式会社の井原様ありがとうございました。


今回のレクチャーを受けて、
原木買いをもっと身近にしてくためには、
2つの点をより整理していくといいのかなと感じました。
2つの点とは、2種類のターゲットに向けての発信です。

ひとつは、
原木買いにそもそも興味がある方向けです。
広く原木や木、環境に対して興味がある方々ですね。
そちらの方々には、どのような方法、手順で進めるのかということの整理です。
一般人が原木市場に行けるのか、工務店との相談などなど、
結構わからないことだらけですから。

ふたつめは、
一般の方々向けです。
とくに木や環境に現状興味をお持ちでない方々に対しては、
実用上のメリットや、やはりわかりやすい経済上のメリット(デメリット)を数字にしておくことも必要かと思います。
そこから関選択肢のひとつにあげられるようにしていくのが方法ではないでしょうか。

私もまだまだ理解できていない原木買いですが、
一本の木を軸に、いろいろな物語や人とのつながりが広まっていくのが面白そうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする