=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

「立ち止まってみる」ってこういうこと?

2009年05月15日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
今週は月曜日から松葉杖生活のため、鉋がけなどの実習ができない状況が続いています。

教室にいて勉強をしていてもいいのですが、やはり実習はできなくてもその空気を感じるために、その場にいることが大事と思っていますが、やっぱりクラスメートが隣で「シャリシャリ」鉋をかけて、課題をこなしていくのをみていると、焦りや悔しさがあります。

でも、どんなに焦っても怪我がすぐ治るわけはないのですから、ここは気持ちを切り替えて自分が今できることをするだけです。

そのため今週は、

1.授業の復習を完全にする
2.研ぎの練習をやりつづける

ことに力を置きました。
松葉杖での独り生活は結構大変で、杖をついていない側の半身がとても疲れますから、実習時間以外は体を使うことを極力控え、体力温存、そしてそのぶん勉強。
そして実習中は、中途半端に鉋で遊ばずに、今出来ること、ちょうど椅子に片足を置くと研ぐ姿勢ができることがわかったので、それからはひたすら研ぎ。背中からクラスメートが削る鉋の音が聞こえてきても無視。とにかく研ぐ。

実は、今研いでいる鉋の刃は、以前から完璧には研げていなくて、でも時間がなく次の課題を終わらせなければということを口実に、だましだまし使ってきたのです。鉋の下端もそうです。ちょっと傾いています。
これら中途半端なものがたくさんあることに、こうして何もできない時間をもらうと改めて見直すことができます。

きっと日常生活も同じだと思います。「あれしなくちゃ、これしなくちゃ」とわかっていながら、手がつけられず日々の忙しさに流されていく。でも、病気とかで一旦立ち止まってみて、それらに手をつけられるのは実は幸せなことかもしれません。

今週末は本来、名古屋の「木工家ウィーク」というイベントに見学にいく予定だったのですが、それもキャンセル。じっくりと怪我を治し、また授業の復習他やりきれていなかったことをすっきりさせ、怪我の功名にしたいと思います。

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