周囲の流れに乗って走ろうとすると、この走り方はできません。
今までは、仮に10.15モードと同じ走りをしても同じ燃費を記録する事が難しい、という要因を挙げました。
でも、その10.15モードと同じ走り方を一般公道でする事自体が難しいです。
前にも書きましたが、10.15モードはこんな走り方です。
後続車がいる場合走行妨害になるので、こんな走り方はまずできません。
では、せめて加速と減速を10.15モードと同じようにして、それ以外の部分は定速走行を行うなら、10.15モードより燃費は良いだろう、と考えました。
すると、後半の15モードの部分の加減速が、かなり無理があることに気が付きました。
15モードの部分のモデルは「郊外の高速走行」とされています。
まずスタートから50km/hまで加速、これに18秒。
約130m(電柱間隔2.5本)の距離をかけて50km/hまで加速する事になります。
やってみると、これはあまりにもゆっくり過ぎる加速です。
私はどちらかと言うと空いている道路を走る機会が多いのですが、殆どの車が60km/hまで僅か10秒くらいで加速を済ませています。
減速の場合、約130mかけて50km/hから停止する減速度で止まる事になります。
でもどうでしょう?
50km/hで走行中に前方が青信号だったら、60m手前までは減速する人はあまりいないでしょう。
そこで赤に信号が変われば、60mで停止することになります。
逆に130m手前で赤信号を確認したとしても、やはり減速を開始することは100mより近付いてからでしょう。
信号が青になる可能性に期待して走ろうとするでしょうから。
まとめますと、15モードの加減速部分は「意識しないと走れない走り方」です。
そういう意味では難しい走り方で、この走りを燃費計測方法の基準にする事が理にかなっているのか、大いに疑問を感じています。
「本当にこの燃費で走れるの?」
「カタログデータどおりの燃費が出せないなんてクレームだよ。」
今の燃費計測方法ですと、こんな声がユーザーから上がりそうな気がします。
コメント
- LUXEL [2006年12月16日 16:47]
- カタログデータの10・15モードは現実に考えてみるとこの数値を叩き出すのは非常に困難ですね。
他の要因はこないだも書きましたが、そのほかにも
エンジン出力がスペックで書かれた数字は現実には使っていません。(街中の場合、大体30ps程度だそうです)燃費の大きな指標はトルクカーブが低速回転で最大値になっているかも関連してきます。
昔は最小燃料消費量のカーブを公開していましたが、現在のエンジンはリーンバーン方式がほとんどですので、その理由に加え、最大トルクと最小燃料消費率のそれぞれの回転数が一致していないということから、メーカー側が公表していないみたいです。 - EP82-SW20 [2006年12月16日 22:05]
- 燃費カーブ、知っています。
燃料消費量の一番低い回転数が当然燃費がいい、というわけなのですけど、最大トルクとは何故か一致していませんでしたね。
EP82の時は極力この回転数で走るようにしていたのですが、加速・減速についてはかなり無頓着でしたから、なかなか燃費は伸びませんでした。
今までは燃費計が付いていなかったから、満タン計測で大体450km走っての燃費しか解らなかったので、私自身セールスマン氏に「このカタログデータ、本当なんですか?」と随分不満を述べましたよ。
今回シエンタは燃費計が付いていたので、条件が良ければ19km/Lは走れる実力がある事が解りました。でも満タン給油する時になると14.7~18km/L(夏場と冬場が悪い)と届かない。
だからここまで調べて色々解ってきたのですけど、燃費計が無かったら「クレーム」付けていたかも知れません(苦笑)。
燃費に影響する要因って、まだありますよ。
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