AT-Xというアニメチャンネルは、基本は深夜のSF物・美少女物がメ
イン。夕方や日朝に地上波で放映の児童向けアニメはアニマックスとキ
ッズステーションが担当し住み分けがされている。ただ、時々AT-Xは
ビックリのものを放映する。まんが日本史(1983年)や、サッカースポ
根の赤き血イレブン(1970年・最初の仮面ライダーの前番組)。そして
なんと、今年の1月は、コンバトラーV(ブイ・1976年)。続いてボル
テスV(ファイブ)・闘将ダイモスとサンライズ製作のロボットアニメ
の3連発!というお年玉である。この作品はサンライズアニメとは呼ば
ず監督名より長浜アニメと呼ぶ。コンバトラーVの時代はサンライズで
はなく創映社という社名だったからだ。しかも、この3作品は表看板は
東映作品。東映の子供物メインの第2事業部が実写作品にアニメの良さ
を取り入れようと勇者ライディーンのスタッフのセンスに目をつけたの
だ。マジンガーZが西洋の鎧だったのに対して、ライディーンは日本武
者をモチーフにしたロボットで、更にダイナミックプロと異なる柔らか
いラインの人物キャラも魅力的だった。デザイナーの安彦氏は名作アニ
メからスカウトされた事があったらしい…もちろん断ったけど。後のガ
ンダムのブレイクを東映は読んでいたのかは分からないが、宝石の原石
である事に気付いたのは確かだ。コンバトラーVの玩具で合体可能のロ
ボットや熱い人間ドラマは評判を呼び、第2作のボルテスVに至っては
フィリピンでも大ブームを起こした。しかし、ボルテスVは人気歌劇の
ベルバラを真似てフランス革命をモチーフに家族愛を描いていたため、
当時の独裁者・マルコス大統領に目を付けられ、人気絶大だったにも関
わらず放映を中断させれられている(許せん…怒!)。日本国内では第
3作の闘将ダイモスへと続き異星人ヒロインとの恋愛を描き人気は不動
のものとなり、チャンネルをテレ朝からテレ東に移して ダルタニアスへ
と続くが、旨味は全て東映の方にいったため、サンライズはボルテスV
放映中から他の玩具スポンサーを見つけ単独製作の道を開拓し(こちら
は監督名から富野作品と呼ばれる)このシリーズはガンダム(1989年)
として結実。ガンダムは、東映とは無縁の作品としてダルタニアス放映
中に生まれて、ガンダムブーム時はそれ以前のヒーローは全て文明開化
時の過去遺産のようにゴミ扱いをされる不遇の時代が長く続いた。東映
が逃がした魚は大きすぎたようだ???
~PS~
もう 1本、伝説魔境アクロバンチ(1982年)も放映!こちらは国際
映画社の いのまたむつみキャラ推しの冒険物。
金曜日は母が体調を崩し病院へ同行。ストレス過多と分かる。弟の家
の家庭崩壊と筆者が4連休(月に有給)にフィギュアを広げて整理し
たのがまずかったようだ。